【行政書士//全国対応】就労継続支援トータルサポート 専門行政書士の手続代行&コンサルティング 

就労継続支援B型サービス事業をお考えの皆様へ

指定申請など手続すべて、全国対応で、代行・サポートさせて頂きます。

就労継続支援A型サービス事業トータルサポート

就労継続支援B型サービス事業者としての指定を受けるためには、原則として、一定の要件を備え、書類を作成して申請先の自治体に提出する必要があります。

● 都道府県や市区町村との事前協議

● 指定申請書類の作成

● 添付書類の準備

● 役所の窓口への申請代理・書類提出

● 助成金・補助金申請など資金調達

● 開業後の経営コンサルティング    ほか

就労継続支援B型サービス事業に関する手続すべてを代行・サポートさせて頂きます。

 

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就労継続支援A型サービス事業トータルサポート

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障害福祉サービス事業(介護給付)トータルサポート

障害福祉サービス事業(訓練等給付)トータルサポート

 

放課後等デイサービス開業/運営トータルサポート

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就労移行支援サービス事業トータルサポート

 

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社会福祉法人設立/運営トータルサポート

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障害福祉サービスの概要

・サービスは、個々の障害のある人々の障害程度や勘案すべき事項(社会活動や介護者、居住等の状況)を踏まえ、個別に支給決定が行われる「障害福祉サービス」と、市町村の創意工夫により、利用者の方々の状況に応じて柔軟に実施できる「地域生活支援事業」に大別されます。

・「障害福祉サービス」は、介護の支援を受ける場合には「介護給付」、訓練等の支援を受ける場合は「訓練等給付」に位置付けられ、それぞれ、利用の際のプロセスが異なります。

・サービスには期限のあるものと、期限のないものがありますが、有期限であっても、必要に応じて支給決定の更新(延長)は一定程度、可能となります。

 

就労継続支援B型サービスの内容

通常の事業所に雇用されることが困難な障害者のうち通常の事業所に雇用されていた障害者であってその年齢、心身の状態その他の事情により引き続き当該事業所に雇用されることが困難となった者、就労移行支援によっても通常の事業所に雇用されるに至らなかった者その他の通常の事業所に雇用されることが困難な者につき、生産活動その他の活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を行います。

【対象者】

就労移行支援事業等を利用したが一般企業等の雇用に結びつかない者や、一定年齢に達している者などであって、就労の機会等を通じ、生産活動にかかる知識及び能力の向上や維持が期待される者。

具体的には次のような例が挙げられます。

(1) 就労経験がある者であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった者

(2) 50歳に達している者又は障害基礎年金1級受給者

(3) (1)及び(2)のいずれにも該当しない者であって、就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている本事業の利用希望者

(4) 障害者支援施設に入所する者については、指定特定相談支援事業者によるサービス等利用計画案の作成の手続を経た上で、市町村により利用の組合せの必要性が認められた者

 


障害福祉サービス事業の指定基準

障害福祉サービス事業を行うための指定基準は、(1)法人格(2)人員基準(3)設備基準

(4)運営基準を満たすことが必要となります。

障がい福祉サービス事業等を提供する事業者等の指定は、障害者総合支援法第 36 条及び都道府県

等の条例の規定に基づき、①法人格を有すること ②事業所又は施設の指定基準を満たすこと 

③適正な運営が見込めること を要件として、サービス種類ごと、事業所ごとに行われます。

指定を受けようとする場合は、これらの要件を満たし必要な書類を提出する必要があります。

 

(1)事業者・施設等設置者の責務について(障害者総合支援法第 42 条、第 51 条の 22)

① 関係機関との連携を図りつつ、障がい者等の意向、適性、障がいの特性その他の事情に応じてサービス提供を効果的に行うように努めること。

② 提供するサービスの質の評価を行い、必要な取り組みを行うことにより、サービスの質の向上に努めること。

③ 障がい者等の人格を尊重するとともに、障害者総合支援法又は法に基づく命令を遵守し、サービスを提供すること。

(2)指定基準

(障害者総合支援法第 43 条、第 44 条、第 51 条の 23、第 51 条の 24)

サービス種類ごとに以下の 3 つの視点から、指定基準が定められています。

指定を受けた以降も指定基準を遵守する必要があります。

・ 人員基準(従業者の知識、技能、人員配置等に関する基準)

・ 設備基準(事業所に必要な設備等に関する基準)

・ 運営基準(サービス提供にあたって、事業所が行わなければならない事項や留意すべき事項なと、事業を実施する上で求められる運営上の基準)

(3)最低基準

障がい福祉サービス事業のうち、療養介護、生活介護、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援(A 型)、就労継続支援(B 型)、施設入所支援については、最低基準も満たす必要があります。

※ 障がい児通所支援、障がい児相談支援事業者の指定に関しても、児童福祉法において同様の規定があります。

 

就労継続支援B型サービスの人員配置基準

● 管理者  1名以上 常勤要件なし(支障がなければ他職種との兼務可)

※ 職員の管理、利用申込の調整、業務実施状況の把握、その他の管理・指揮命令

● サービス管理責任者  1名以上  常勤要件あり

※ アセスメントの作成、利用者を支援するための適切な支援内容の検討、個別支援計画の作成、モニタリングの実施ほか

● 職業指導員 10:1(常勤換算で利用者数を10で除した数以上)又は7.5:1(常勤換算で利用者数を7.5で除した数以上) 職業指導員・生活支援員いづれか1名は常勤  資格不要

※ 個別支援計画に基づく就労の機会の提供及び職場実習の開拓、一般就労後の職場定着の支援

● 生活支援員 10:1(常勤換算で利用者数を10で除した数以上)又は7.5:1(常勤換算で利用者数を7.5で除した数以上)  職業指導員・生活支援員いづれか1名は常勤 資格不要

※ 個別支援計画に基づくの日常生活の支援

 

就労継続支援B型サービスの設備基準

● 訓練・作業室

・ サービス提供に支障のない広さを備えること 

例:利用者1人当たり3.3㎡必要。この場合、最低定員が20名であることから、最低面積は66㎡必要。

・ 訓練・作業に必要な機械等を備えること

● 相談室  プライバシーに配慮できる空間にすること

● 多目的室  相談室と兼用可の自治体もあり

● 洗面所・トイレ 

・ 利用者の特性に応じたものであること

・ トイレ手洗いと洗面所の件用不可の自治体多数

● 事務室  設備基準上は不要 必要とする自治体もあり 

※ 設備基準は、申請先の自治体によって異なります。各自治体の窓口での確認が必要です。

 

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障害福祉サービス事業の指定申請書類

■ 指定申請書 

■ 指定に係る記載事項 

■ 添付書類

● 印鑑証明書

● 定款又は寄附行為の写し

● 法人登記事項証明書

● 従業者等の勤務体制及び勤務形態一覧表

● 組織体制図

● 管理者の経歴書

● サービス提供責任者の経歴書

● サービス提供責任者の資格を証明するもの

● サービス提供責任者の実務経験証明書

● 従業者の資格を証明するもの

● 従業者の実務経験証明書

● 事業所(施設)の平面図

● 事業所(施設)内外の写真

● 運営規程

● 利用者からの苦情を処理するために講ずる措置の概要

● 資産(財産)の目録

● 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第36条第3項各号の規定に該当しない旨の誓約書

● 役員等名簿

● 指定障害福祉サービスの主たる対象者を特定する理由

● 案内図

● 事業計画書

● 収支予算書

● 損害賠償発生時の対応方法を明示する書類

● 障害福祉サービス事業等開始届

● 社会保険及び労働保険への加入状況にかかる確認票

● ほか

※ 提出書類は、申請先の自治体によって異なります。各自治体の窓口での確認が必要です。

 

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就労系サービスの手引とQ&A

※札幌市保健福祉局「就労系サービスに関する手引き(Q&A)集」(令和2年2月)より抜粋

【1】 就労系サービスの内容

(1) 就労移行支援

・ 生産活動、職場体験その他の活動の機会の提供

・ 就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練

・ 求職活動に関する支援

・ 利用者の適性に応じた職場の開拓

・ 就職後における職場への定着のために必要な相談や支援

(2)就労継続支援A型

・ 生産活動その他の活動の機会の提供(原則、雇用契約を締結)

・ 就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練

・ その他の必要な支援

(3)就労継続支援B型

・ 生産活動その他の活動の機会の提供(雇用契約の締結なし)

・ その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練

・ その他の必要な支援

(4) 就労定着支援

・ 企業、障害福祉サービス事業者、医療機関等との連絡調整

・ 雇用に伴い生じる日常生活又は社会生活を営む上での各般の問題に関する相談、 指導及び助言等の必要な支援

【2】 就労系サービスの対象者

(1)就労移行支援 (養成施設を除く)

〇有効期間:1年  標準利用間:2年(就労移行支援については、サービス利用の長期化を避けるため利用可能な期間(標準利用期間)が設けられている。)

〇対象者要件

・一般就労等を希望する者であって、単独で就労することが困難であるため、就労に必要な知識及び技術の習得若しくは就労先の紹介その他の支援を必要としていること

・65 歳以上の者は、上記の要件に加え、次のいずれにも該当すること

①65 歳に達する前日において、就労移行支援の支給決定を受けていたこと

②65 歳に達する前5年間、継続して障害福祉サービスの支給決定を受けていたこと

(2)就労移行支援 (養成施設)

〇有効期間:3年 (専門課程 )  5年 (高等課程)

標準利用期間:有効期間と同様(就労移行支援については、サービス利用の長期化を避けるため利用可能な期間(標準利用期間)が設けられている。)

〇対象者要件

・一般就労等を希望し、知識・能力の向上、職場開拓等を通じ、企業等への雇用又は在宅就労等を希望する者であること

・あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律第1条に規定するあん摩マッサージ師免許、はり師免許又はきゅう師免許を取得することにより就労を希望する者であること

・65 歳以上の者は、上記の要件に加え、次のいずれにも該当すること

①65 歳に達する前日において、就労移行支援の支給決定を受けていたこと

②65 歳に達する前5年間、継続して障害福祉サービスを受けていたこと

(3)就労継続支援A型

〇有効期間:3年

〇対象者要件

・就労移行支援を利用したが、企業等への雇用に結びつかなかった者、特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが、企業等の雇用に結びつかなかった者、企業等を離職した者等就労経験のある者のほか、雇用契約に基づき継続的に就労することが可能な者であって、現に雇用関係がない者であること

・65 歳以上の者は、上記の要件に加え、次のいずれにも該当すること

①65 歳に達する前日において、就労継続支援A型の支給決定を受けていたこと

②65 歳に達する前5年間、継続して障害福祉サービスを受けていたこと

(4)就労継続支援B型

〇有効期間:1年 (50 歳未満) 3年 (50 歳以上)

〇対象者要件:次のいずれかに該当すること

①就労経験(A型の利用を含む。)がある者であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難な者であること

②サービス利用開始時における年齢が 50 歳以上である者又は障害基礎年金1級を受給している者であるこ

③就労移行支援事業所等によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握を行った者であること

(5)就労定着支援

〇有効期間:1年  標準利用期間3年( 就労定着支援の標準利用期間については、3年6か月から就労を継続している期間を除いた期間(最大3年)であり、標準利用期間を超えて利用はできない。 なお、平成 30 年3月 31 日以前に、通常の事業所に雇用された者にあっては、3年から当該事業所に雇用されている期間を除いた期間が、標準利用期間となる

(1月未満切捨)。)

〇対象者要件

・生活介護、自立訓練、就労移行支援及び就労継続支援A・B型を利用して通常の事業所に新たに雇用された者であること

・就労を継続している期間が6か月に達していること

【3】 就労系サービスの利用に係る必要書類

(1)暫定支給決定から本支給決定へ移行する場合

暫定支給決定有効期間終期の14日前までに、下記①~④を区役所へ提出。また、利用者に対して計画相談支援を提供する指定特定相談支援事業者にも提出(セルフプランの場合は区役所のみ)

① 利用者のアセスメント内容

② 個別支援計画

③ 計画に基づく支援実績

④ 計画に基づく評価結果(本支給決定の要否を明確に記載)

 ※ ①~④全て任意様式

(2)有効期間終了に伴うサービス更新の場合

支給決定有効期間の終了の14日前までに、「訓練等給付費に係る支給決定の更新についての事業者意見書」を区役所へ提出

(3)標準利用期間を超えて利用する場合【就労定着支援を除く】

支給決定有効期間の終了の1か月前までに、下記①~④を区役所へ提出

① 「標準利用期間終了後の訓練等給付費に係る支給決定の再更新についての事業者意見書」

② 個別支援計画作成にあたって利用者に対して実施したアセスメントの内容を記録した書類

③ 個別支援計画

④ 当該個別支援計画による支援の実施結果(目標の達成状況等)

※ ②~④は直近に作成されたもの(任意様式)

※ 就労定着支援については、標準利用期間を超えて利用はできない

(4)就労継続支援A型で暫定支給決定を経ない場合

下記①~③をサービス提供(予定)事業者が作成し、利用(予定)者に交付。利 用(予定者が区役所へ提出。また、利用(予定)者に対して指定計画相談支援を提供する指定特定相談支援事業者にも提出

① 「就労継続支援A型事業所に係るアセスメント報告書」

② 採用通知書等の採用予定の分かる書類(雇用期間が明記されていること)

③ アセスメント票(任意様式)

※ アセスメント票は、サービス提供事業者が、利用予定者の希望する生活や課題等を把握するために、その有する能力、置かれている環境及び日常生活全般の状況等の評価を行い、その結果をまとめたもの。

【4】指定基準

 (1)人員基準

〇就労移行支援

□職業指導員及び生活支援員の数(いずれか1人以上は常勤)

・職業指導員 役割:生産活動の実施、職場規律の指導 等

・生活支援員 役割:健康管理の指導、相談支援、入退所の手続き、連絡調整等

・常勤換算方法で利用者の数を6で除した数以上

例1)常勤の勤務時間 40 時間/週の場合  利用者 20 人÷6=3.33…≒3.4 人

1週間の間に、40 時間×3.4=延べ136 時間以上確保する必要がある。

・利用者の数は前年度(4/1~3/31)の平均値(小数点第2位以下切上げ)

※前年度の実績が1年未満の場合の利用者の数は①~③のとおり

①新設から6か月未満の間⇒利用定員の 90%

②新設から6か月以上 12 ヶ月未満の間⇒直近6か月の全利用者延べ数÷6か月間の開所日数

③新設から1年以上経過⇒直近1年間の全利用者の延べ数÷1年間の開所日数

□就労支援員(1人以上は常勤)

常勤換算方法で利用者の数を 15 で除した数以上

例3)20 人÷15=1.33…≒1.4 人

役割:職場実習のあっせん、求職活動の支援、就職後の職場定着のための支援等

□サービス管理責任者(1人以上は常勤) ※原則専従

・利用者の数が 60 人以下:1人以上

・利用者の数が 61 人以上:1人に、利用者の数が 60 人を超えて 40 人又はそ の端数を増すごとに1人を加えて得た数以上

例)61~100 人:2人以上 101~140 人:3人以上 141~180 人:4人以上

要件:①実務経験(相談支援業務5年以上、直接支援業務(無資格者)8年以上、直接支援業務(有資格者)5年以上)

②サービス管理責任者研修+相談支援従事者研修

・役割:個別支援計画の作成、他事業所の利用状況の把握、定期的な評価、他の従業者の技術指導及び助言等

□管理者 原則として管理業務に従事するもの(管理業務に支障がない場合は他の職務の兼務可)

・役割:従業者の管理、業務の実施状況の把握、運営基準遵守の指揮命令等

・社会福祉主事任用資格者

・社会福祉事業に2年以上従事した者

〇就労継続支援A・B型

□職業指導員及び生活支援員の数(いずれか1人以上は常勤)

・職業指導員 役割:生産活動の実施、職場規律の指導 等

・生活支援員 役割:健康管理の指導、相談支援、入退所の手続き、連絡調整等

・常勤換算方法で利用者の数を 10(又は7.5)で除した数以上

例2)20 人÷10=2人

・利用者の数は前年度(4/1~3/31)の平均値(小数点第2位以下切上げ)

※前年度の実績が1年未満の場合の利用者の数は①~③のとおり

①新設から6か月未満の間⇒利用定員の 90%

②新設から6か月以上 12 ヶ月未満の間⇒直近6か月の全利用者延べ数÷6か月間の開所日数

③新設から1年以上経過⇒直近1年間の全利用者の延べ数÷1年間の開所日数

□サービス管理責任者(1人以上は常勤) ※原則専従

・利用者の数が 60 人以下:1人以上

・利用者の数が 61 人以上:1人に、利用者の数が 60 人を超えて 40 人又はそ の端数を増すごとに1人を加えて得た数以上

例)61~100 人:2人以上 101~140 人:3人以上 141~180 人:4人以上

要件:①実務経験(相談支援業務5年以上、直接支援業務(無資格者)8年以上、直接支援業務(有資格者)5年以上)

②サービス管理責任者研修+相談支援従事者研修

役割:個別支援計画の作成、他事業所の利用状況の把握、定期的な評価、他の従業者の技術指導及び助言等

□管理者 原則として管理業務に従事するもの(管理業務に支障がない場合は他の職務の兼務可)

役割:従業者の管理、業務の実施状況の把握、運営基準遵守の指揮命令等

・社会福祉主事任用資格者

・社会福祉事業に2年以上従事した者

・企業を経営した経験を有する者

〇就労定着支援

□就労定着支援員の数

・役割:職場実習のあっせん、求職活動の支援及び就職後の職場定着のための支援等

・常勤換算方法で利用者の数を 40 で除した数以上

・利用者の数は前年度(4/1~3/31)の利用者の延べ数を開所月数で除して得た数(小数点第2位以下を切上げ)

※前年度の実績が1年未満の場合の利用者の数は①~③のとおり

①就労定着支援の事業の開始、再開してから1年未満の間(前年度の実績が 全くない場合を含む。)

⇒ 一体的に運営する生活介護、自立訓練、就労移行支援等を受けた後に一 般就労し、就労を継続している期間が6月に達した者の数の過去3年間 の総数の 70%

②新設等の時点から6月以上1年未満

⇒直近の6月における全利用者の延べ数を6で除して得た数

③新設等の時点から1年以上

⇒直近1年間における全利用者の延べ数を 12 で除して得た数

□サービス管理責任者(1人以上は常勤)

・就労移行支援、就労継続支援A・B型と同じ。

(2)設備基準

〇就労移行支援、就労継続支援A・B型共通

□訓練・作業室  訓練又は作業に支障がない広さを有し、必要な機械器具等を備えること

□相談室     室内における談話の漏えいを防ぐための間仕切り等を設けること

□洗面所・便所  利用者の特性に応じたものであること

□その他     多目的室その他運営に必要な設備

〇就労定着支援

事業を行うために必要な広さの区画を有するとともに、必要な設備及び備品等を備えること。

【5】報酬算定

 (1)基本報酬

○ 就労移行支援

 利用定員及び前年度における就職後6か月以上定着率に応じて報酬単位が設定される。なお、養成施設か養成施設以外かによって報酬の区分が異なり、養成施設に比べ、養成施設以外は報酬が高くなる。 

・就労移行支援サービス費(Ⅰ) 養成施設以外の場合

・就労移行支援サービス費(Ⅱ) 養成施設の場合

◇就職後6か月以上定着率の計算について

①を②で除して得た数を就職後6か月以上定着率とする。

① 前年度において、就労移行支援の利用を経て一般就労し、一般就労を継続している期間が6月に達した者の総数

② 前年度の当該事業所の利用定員(養成施設においては、前年度の最終学年の利用定員)

【新規事業所の場合】

原則、下表に掲げる期間の間は、就職後6か月以上定着率が「3割以上4割未満」の場合として基本報酬を算定する。

・各年4月1日付で新規指定された事業所  期間:指定を受けた日から翌年度末まで

・年度の途中で新規指定された事業所    期間:指定を受けた日から翌々年度末まで

・指定を受けた2年目において、指定を受けた日から1年間の就職後6か月以上定着率が「4割以上」となる場合は、上記の場合によらず、①を②で除して得た数を就職後6か月以上定着率として、基本報酬を算定することができる。

※ 休職者が、就労移行支援を利用して復職した場合については、就労移行支援の利用を経て一般就労した者として差し支えない。

※ 就労移行支援における定着支援の期間中に、労働条件の改善のための転職支援等を実施した結果、離職後1月以内に再就職し、最初の企業等の就職から起算して雇用を継続している期間が6月に達した者は、一般就労を継続している期間が6月に達した者として取り扱う。

○ 就労継続支援A型

利用定員及び前年度における1日の平均労働時間に応じて報酬単位が設定される。また、人員配置によって報酬の区分が異なり、手厚い人員配置(職業指導員及び生活支援員の総数が常勤換算方法で 7.5:1以上)を取っている事業所は報酬が高くなる。

 ・就労継続支援A型サービス費(Ⅰ) 人員配置体制が 7.5:1以上の場合

・就労継続支援A型サービス費(Ⅱ) 人員配置体制が 10:1の場合

◇1日の平均労働時間の計算について

①を②で除して得た数を1日の平均労働時間とする。

① 前年度において雇用契約を締結していた全ての利用者における延べ労働時間数

② 前年度における延べ利用人数

【新規事業所の場合】

原則、下表に掲げる期間の間は、1日の平均労働時間が「3時間以上4時間未満」の場合として、基本報酬を算定する。

・各年4月1日付で新規指定された事業所  期間:指定を受けた日から当該年度末まで

・年度の途中に新規指定された事業所    期間:指定を受けた日から翌年度末まで

□各年 4 月1日付で新規指定された事業所においては、新規に指定を受けた日から6月を経過した時点から当該年度末までの間は、上記の場合によらず、③を④で除して得た数を 1 日の平均労働時間として、基本報酬を算定することができる。

□年度の途中に新規指定された事業所においては、新規に指定を受けた日から6月を経過した時点から翌年度末までの間は、上記の場合によらず、③を④で除して得た数を 1 日の平均労働時間として、基本報酬を算定することができる。

③ 指定を受けた日から6月間において雇用契約を締結していた全ての利用者における延べ労働時間数

④ 指定を受けた日から6月間における延べ利用人数

※ 延べ労働時間数…実際に利用者が労働した時間数の総計

・休憩時間、遅刻、早退、欠勤、健康面や生活面の助言及び指導といった面談に要した時間等により実際に労働していない時間であって賃金の支払いが生じない時間は含めない。

・年次有給休暇を取得した場合(時間単位で取得した場合も含む)や健康面や生活面の助言及び指導といった面談に要した時間等であっても、労働時間とし賃金を支払っている場合は労働時間数に含める。

○ 就労継続支援B型

利用定員及び前年度における平均工賃月額に応じて報酬単位が設定される。また、人員配置によって報酬の区分が異なり、手厚い人員配置(職業指導員及び生活支援員の総数が常勤換算方法で 7.5:1以上)を取っている事業所は報酬が高くなる。

・就労継続支援B型サービス費(Ⅰ) 人員配置体制が 7.5:1以上の場合

・就労継続支援B型サービス費(Ⅱ) 人員配置体制が 10:1の場合

◇平均工賃月額の計算について

①を②で除して得た数を、平均工賃月額とする。

① 前年度に支払った工賃の総額

② 前年度における各月の工賃支払対象者の総数

【新規事業所の場合】

原則、下表に掲げる期間の間は、平均工賃月額が「5千円以上1万円未満」の場合として基本報酬を算定する。

・各年4月1日付で新規指定された事業所  期間:指定を受けた日から当該年度末まで

・年度の途中に新規指定された事業所    期間:指定を受けた日から翌年度末まで

□各年 4 月1日付で新規指定された事業所においては、新規に指定を受けた日から6月を経過した時点から当該年度末までの間は、上記の場合によらず、③を④で除して得た数を平均工賃月額として、基本報酬を算定することができる

□年度の途中に新規指定された事業所においては、新規に指定を受けた日から6月を経過した時点から翌年度末までの間は、上記の場合によらず、③を④で除して得た数を平均工賃月額として、基本報酬を算定することができる。

③ 指定を受けた日から6月間において支払った工賃の総額

④ 指定を受けた日から6月間における工賃支払対象者の総数

※ 月途中に利用開始又は利用終了した者の取り扱いについて

・利用開始又は利用終了した月の工賃は、工賃総額から除外する。

・利用開始又は利用終了した月の工賃支払対象者から除外する。

※ 就労継続支援B型以外の支給決定を受けて複数の日中活動系サービスを利用している者については、平均工賃月額の計算から除外する。

※ 重度者支援体制加算(Ⅰ)を算定している場合は、上記の計算により算出した額に 2,000

円を加えた額を平均工賃月額とすることができる。

○ 就労定着支援

定着支援を行った日の属する年度の利用者数及び前年度における就労定着率に応じて、報酬単位が設定される。

◇就労定着率の計算について

①を②で除して得た数を、就労定着者数とする。

① 定着支援を行った日の属する年度の前年度末日から起算して過去3年間の就労定着支援の利用者の総数

② ①のうち、定着支援を行った日の属する年度の前年度末日において就労が継続している者の総数

【新規事業所の場合】

・③を④で除して得た数を、就労定着者数とする。

③指定を受ける前月末日から起算して過去3年間に、指定を受ける就労定着支援と一体的に運営する生活介護、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援 A・B型事業所の利用を経て、一般就労した者の総数

④ ③のうち、指定を受ける前月末日において就労が継続している者の総数

※ 以下は就労が継続している者として取り扱う。

・ 就労定着支援の利用が終了しているが、就労が継続している者

・ 就労定着支援の利用期間中に転職(離職後1月以内に再就職したものに限る)し、就労が継続している者(1回の転職に限り認める)

※ 以下の場合は、就労定着率の計算から除外することとする。

・ 障がい者を雇用する事業所で障がい者に対する虐待があり、「障害者虐待の防止、障害者

の養護者に対する支援等に関する法律」第 26 条に基づく措置が講じられた場合であって、本人が離職を希望する場合

・ 雇用された事業所が倒産した場合

・ 利用者が死亡した場合

◇就労移行支援、就労継続支援A・B型については、多機能型事業所の場合、事業全体(各事業ごとの利用定員の合計)の利用定員に応じて報酬単位が設定されます。

(2)主な加算等

【共通】

○ 人員欠如に係る減算【要届出】:指定基準に定める人員基準を満たしていない場合に減算

□サービス提供職員

・欠如割合1割を超過

その翌月から人員欠如が解消されるに至った月まで減算(当月の末日までに人員欠如が解消されている場合を除)く

・欠如割合1割の範囲内

その翌々月から人欠如が解消されるに至った月まで減算 (翌月の末日までに人員欠如が解消されている場合を除く)

□サービス管理責任者

その翌々月から人欠如が解消されるに至った月まで減算 (翌月の末日までに人員欠如が解消されている場合を除く)

□常勤又は専従など、従業者の員数以外の要件を満たしていない場合

その翌々月から人欠如が解消されるに至った月まで減算 (翌月の末日までに人員欠如が解消されている場合を除く)

◇・利用者全員(複数サービスを提供している場合、人員欠如に該当するサービス提供単位の利用者全員)について減算

・多機能型事業所等であって、複数事業の利用者数の合計数に基づくサービス管理責任者の配置員数等を満たしていない場合は、 当該複数事業の利用者全員について減算

・定員超過と人員欠如の双方に該当する場合、いずれか一方に着目して減算

◇欠如人員ごとの算定割合について

 欠如人員等によって、以下のとおり算定割合が異なるため、留意すること。

□サービス提供職員

・減算適用 1 月目から2月目  所定単位数×70%

・減算適用3月目以降     所定単位数×50%

□サービス管理責任者

・減算適用1月目から4月目  所定単位数×70%

・減算適用5月目以降     所定単位数×50%

□常勤又は専従など、従業者の員数以外の要件を満たしていない場合

・減算適用1月目から2月目  所定単位数×70%

・減算適用3月目以降     所定単位数×50%

○ 個別支援計画未作成減算

計画が作成されずにサービス提供が行われた場合に、当該月から当該状態が解消されるに至った月の前月までの間について減算

区分 算定割合

・減算適用1月目から2月目  所定単位数×70%

・減算適用から3月以降    所定単位数×50%

【就労移行支援、就労継続支援A・B型共通】

○ 初期加算

利用開始日から起算して 30 日以内の期間について加算

・過去3月間に当該施設を利用したことがない場合であって、以前利用していた時から心身の状態等の変化により、再度アセスメント等が必要になるなど、サービス利用の初期段階と同等の手間を要すると認められる場合は改めて算定可能 (30 日を超えて入院した後に再度利用した場合も同様)

・同一敷地内の他事業所へ転所した場合は算定対象外

・就労定着支援については、算定要件等が異なるため留意

○ 訪問支援特別加算

概ね3か月以上継続的にサービスを利用していた者が、最後に利用した日から、連続して5日間以上利用がなかったときに、職員が居宅を訪問して、相談援助等を行った場合に、月に2回まで加算

所要時間の区分(1時間未満・1時間以上)に応じて報酬単位が設定される。

・「5日間」は利用者の利用予定日にかかわらず、開所日数の5日間を指す。

・所要時間は、実際に要した時間ではなく、個別支援計画に位置付けられた内容の就労移行支援等を行うのに要する標準的な時間に基づき算定する。

・利用者の居宅(※)を訪問して、家族等との連絡調整、引き続き利用するための働きかけ、当該利用者に係る計画の見直し等の支援を行う。

○ 欠席時対応加算

利用者が急病等により利用を中止した際に、連絡調整や相談援助を行った場合に、月に4回まで加算

・利用を中止した日の2営業日前までの間に連絡があった場合に算定可能

・当該加算を算定する場合、利用者からキャンセル料の徴収はできない。

○ 障害福祉サービスの体験利用支援加算

利用者が障害福祉サービス事業の体験利用を行った場合に、15 日以内に限り加算

・指定地域移行支援事業者が行う障害福祉サービスの体験的な利用支援を利用した場合に算定可能。単に見学等で体験利用を行った場合は算定対象外

○ 送迎加算【要届出】

居宅等(※)と事業所との間の送迎を行った場合に、片道につき加算

※ 居宅、事業所の最寄駅、利用者の居宅の近隣に設定した集合場所

□送迎加算(Ⅰ)以下のいずれにも適合すること

・1回の送迎につき平均 10 人以上の利用者が利用していること(利用定員が20人未満の事業所にあっては、平均的に定員の50/100が利用していること)

・週3回以上の送迎を実施していること(送迎人数は問わない)

□送迎加算(Ⅱ) 以下のいずれかに適合すること

・1回の送迎につき平均10人以上の利用者が利用していること(利用定員が20人未満の事業所にあっては、平均的に定員の 50/100 が利用していること)

・週3回以上の送迎を実施していること(送迎人数は問わない)

◇・事業所の所在する建物と同一の敷地内又は隣接する敷地内の建物との間で送迎を行った場合は、減算する(所定単位数×70%)。

・送迎を外部事業者へ委託した場合も対象として差し支えないが、利用者へ直接公共交通機関の利用に係る費用を給付する場合は、対象とならない。

・短期入所事業所のような利用者の宿泊場所についての送迎は、居宅に準ずるものとして算定可能

○ 食事提供体制加算【要届出】

 一般1(負担上限月額 9,300 円)、低所得1、生活保護世帯の利用者に対して、食事の提供を行った場合に加算

※ 一般2(負担上限月額 37,200 円)の利用者は対象外

□施設内調理

・施設内の調理室を使用して調理

□施設外調理

 ・クックチル、クックフリーズ又は真空調理(真空パック)により急速に冷  却又は冷凍したものを再度加熱して提供又はクックサーブにより提供

◇・出前や市販の弁当を購入して提供する方法は算定対象外

○ 福祉専門職員配置等加算【要届出】

良質な人材の確保とサービスの質の確保の向上を図る観点から、以下の条件に応じて加算

□区分(Ⅰ)

要件:常勤の職業指導員、生活支援員又は就労支援員のうち、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・作業療法士・公認心理師の資格保有者が 35%以上雇用されている

□区分(Ⅱ)

要件:常勤の職業指導員、生活支援員又は就労支援員のうち、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・作業療法士・公認心理師の資格保有者が 25%以上雇用されている

□区分(Ⅲ)

要件:職業指導員、生活支援員又は就労支援員のうち、常勤職員が 75%以上又は勤続 3 年以上の常勤職員が 30%以上

◇・多機能型事業所の場合、全てのサービス種別の直接処遇職員を合わせて要件を満たすか確認

・作業療法士については、就労移行支援のみ。

○ 定員超過利用減算【②のみ要届出】(基本報酬単価×70%)

以下のいずれかに該当する場合に減算

①定員50人以下1日当たり利用者数が定員の150%を超過

定員51人以上1日当たり利用者数が(定員-50)×125%+75を超過

②過去3か月の利用者の延べ数が、利用定員に開所日数を乗じた得た数に125%を乗じて得た数を超過している場合(定員が11人以下の場合は当該定員に3を加えた数に開所日数を乗じて得た数を超過している場合)

○ 在宅時生活支援サービス加算

通所利用が困難で、在宅による支援がやむ得ない利用者に対して、一定の要件を満たしたうえで支援を提供した場合に加算

・区保健福祉部にて加算対象者の認定を受ける必要がある。

・その他詳細は「就労移行支援及び就労継続支援に係る在宅時生活支援サービス加算の取扱いについて」(平成 30 年4月 24 日付 札障第 518 号)参照

○ 社会生活支援特別加算【要届出】

医療観察法に基づく通院医療の利用者、刑務所出所者等に対して、地域で生活するために必要な相談援助や個別支援等を行った場合に加算

・区保健福祉部にて加算対象者の認定を受ける必要がある。

・その他詳細は「社会生活支援特別加算の算定に係る取扱いについて」(平成30年7月11日付札障第1789号)参照

【就労移行支援】

○ 移行準備支援体制加算【要届出(区分Ⅰのみ)】

職場実習等を実施した場合や、企業内等で作業を行った場合に加算

□区分(Ⅰ)一定の基準を満たし、職場実習等又は求職活動等を実施した場合

□区分(Ⅱ)一定の基準を満たし、企業内等で作業を行った場合

○ 標準利用期間超過減算【要届出】(基本報酬単価×95%)

・事業者ごとの平均利用期間が標準利用期間(2 年。ただし、養成施設を利用する場合は、3年又は5 年)を6か月以上超える場合に減算

【就労継続支援A・B型共通】

○ 就労移行支援体制加算【要届出】

前年度において、一般就労への移行後、就労を継続している期間が6か月に達した者(以下「就労定着者」という。)がいる場合、基本報酬の区分及び定員規模に応じた所定単位数に、就労定着者の数を乗じた単位数を加算

・「6 か月に達した者」の例

⇒令和元年10月1日に就職した者は、令和2年3月31日に6月に達した者となる。

○ 施設外就労加算

一定の基準を満たし、企業内等で作業を行った場合に加算

○ 重度者支援体制加算【要届出】

前年度における障害基礎年金 1 級を受給する利用者が一定数以上である場合等 に、利用定員に応じた単位数を加算

□区分(Ⅰ) 要件:前年度の障害基礎年金1級受給者数が、当該年度の利用者数の50以上の場合

□区分(Ⅱ) 要件:前年度の障害基礎年金 1 級受給者数が、当該年度の利用者数の25%以上50%未満の場合

【就労継続支援A型】

〇 賃金向上達成指導員配置加算【要届出】

生産活動収入を増やすための販路拡大、商品開発等の賃金向上を図るための賃金向上計画を作成するとともに、利用者のキャリアアップの仕組みを導入し、賃金向上達成指導員を常勤換算方法で1以上配置した場合に、定員規模に応じて加算

・将来の職務上の地位や賃金の改善を図るための、昇格、昇進、昇給といった仕組みが就業規則に記載されていることが必要

・キャリアアップの仕組みがあるにも関わらず、合理的な理由なく該当者がいない場合は、当該加算の算定要件を満たしていないとされる場合もある。

【就労継続支援B型】

○ 目標工賃達成指導員配置加算【要届出】

目標工賃達成指導員を常勤加算方法で 1 人以上配置し、手厚い人員体制をもって、目標工賃の達成に向けた取り組みを行う場合に加算

・職業指導員及び生活支援員の総数が常勤換算方法で 7.5:1 以上

・目標工賃達成指導員、職業指導員及び生活支援員の総数が常勤換算方法で6:1 以上

 【就労定着支援】

 〇 企業連携等調整特別加算

就労定着支援の利用を開始した日から起算して1年間に限り加算

・利用を開始した日から起算して1年間の算定が可能

例)令和元年10月1日に通常の事業所に雇用された者が、令和2年10月1日から、就労定着支援を利用した場合

⇒令和2年10月1日から令和3年9月30日までの期間、当該加算の算定が可能

〇 初期加算

生活介護等と一体的に運営される事業所において、一体的に運用されている生活介護等以外を利用して通常の事業所に雇用されたものに対して、新たに計画を作成し支援を行った場合、1回に限り加算

・新規に就労定着支援計画を作成し、支援を行った場合算定可能

・同一法人内の他の就労定着支援事業所を利用する際は算定不可

○ 就労定着実績体制加算【要届出】

過去6年間における就労定着支援の利用終了者のうち、雇用された通常の事業所に3年6か月以上6年6か月未満の期間継続して就労している者の割合が7割以上の場合に加算

【6】施設外就労と施設外支援

就労移行支援、就労継続支援A・B型に関しては、下記要件を満たせば事業所外で支援を行うことが可能です。

〇施設外就労

□内容 利用者と職員がユニット(※)を組み、企業から請け負った作業を当該企業内で行う支援

⇒職員の同行が必要

※ユニット:最低定員 1 人以上

□報酬算定の要件

・運営規程に位置付けられていること

・事前に個別支援計画が作成され、就労能力や工賃(賃金)の向上及び一般就労への移行に資すると認められること(施設外支援については 1 週間ごとに必要な見直しを行う)

・緊急時の対応ができること

 

・施設外就労を行う日の1ユニットあたりの利用者に対して、報酬算定上、必要とされる人数(常勤換算方法による)の職員を配置

・事業所内についても、施設外就労を行う者を除いた前年度の平均利用者数に対して必要とされる人数(常勤換算方法による)の職員を配置

・施設外就労者の総数については、利用定員を超えないこと

・施設外就労先の企業と請負作業に関する契約を締結すること

・月の利用日数のうち最低2日は、施設外就労先又は事業所内で訓練目標に対する達成度の評価等を行うこと

□その他 ・施設外就労者と同数の者を、事業所利用者として新たに受け入れ可能

・施設外就労に関する実績について、毎月の報酬請求に合わせて提出すること

・作業についての必要な指導等は事業所の職員が行う

・施設外就労を基本とする形態であっても、本体施設には、管理者及びサービス管理責任者の配置が必要

〇施設外支援

□内容

企業内等で行われる企業実習等に関する支援。

⇒職員の同行は不要(就労移行支援事業で、移行準備支援体制加算(Ⅰ)を算定する場合は必要)

□報酬算定の要件

・運営規程に位置付けられていること

・事前に個別支援計画が作成され、就労能力や工賃(賃金)の向上及び一般就労への移行に資すると認められること(施設外支援については 1 週間ごとに必要な見直しを行う)

・緊急時の対応ができること

・利用者又は実習受入事業者等から状況を聞き取り、日報を作成

□その他

・原則、年度で180日まで提供可

【7】その他留意事項

○ 日中活動系サービスの報酬については、「1日当たりの支援に係る費用」が包括的に評価されているため、同一日に2か所以上の事業所を利用することはできません。

○ 就労継続支援A型は、原則、労働基準法の労働契約が発生します。A型利用者を雇用するに当たっては、労働基準関係法令を遵守してください。

○ 就労継続支援A型の事業者は、一定の割合で障がい者以外の者を雇用することが可能ですが、報酬の対象とはなりません。

○ 就労継続支援B型の事業者は、利用者に対して、生産活動に係る事業収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した金額を工賃として支払う必要がありますが、1月当たりの工賃の平均額は3千円以上としてください。

※ 就労継続支援A型の事業者は、利用定員の 100 分の 50 及び9を超えない範囲でB型の受給者に対して雇用契約を締結せずサービス提供が可能(多機能型により、B型事業を一体的に行う場合を除く)ですが、この場合も、利用者に対して支払う1月当たりの工賃の平均額は3千円以上としてください。

○ 就労継続支援A型の事業者は、就労の機会の提供に当たっては、利用者の就労に 必要な知識及び能力の向上に努めるとともに、利用者の希望を踏まえたものとしてください。

◇報酬算定の端数処理について

①単位数算定の際の端数処理

 基本となる単位数に加減算の計算(何らかの割合を乗ずる計算に限る)を行う度に、小数点以下の端数処理(四捨五入)を行う。

②金額換算の際の端数処理

算定された単位数から金額に換算する際に生ずる1円未満(小数点以下)の端数については「切り捨て」する。

例.就労継続支援B型事業所(利用定員 20 人以下、平均工賃月額 5000 円未満、人員配置 7.5:1)で定員超過利用減算があった場合

565 単位×0.70=395.5 単位 → 396 単位

例.上記①の事例で、サービスを月に 10 日間提供した場合(地域区分7級地)

・396 単位×10 日=3,960 単位

・3,960 単位×10.17 円/単位=40273.2 円 → 40,273 円

【8】 Q&A

《Q1》 就労移行支援、就労継続支援 A・B型とアルバイトの併用

就労移行支援や就労継続支援A・B型の利用者が短期間のアルバイトを行うことは可能ですか。

《A1》 就労移行支援、就労継続支援A・B型については、一般企業に就労することが困難な方を対象としております。

短期間のアルバイトであっても、事業所の方からの支援を受けずに一般就労することが可能な程度まで利用者の就労に関する能力が高まっているのであれば、当該サービスの対象者にはなじまないものと考えられることから、札幌市では、当該サービスの利用者がアルバイトを行うことは認めておりません。

《Q2》 休職中に係る就労移行支援、就労継続支援A・B型の利用

休職中に就労移行支援や就労継続支援A・B型を利用することはできますか。

《A2》 復職支援については、原則、就労支援機関(例:障害者職業センター、ハローワーク等)や医療機関等の復職支援(例:リワーク支援)を利用することとされております。

ただし、就労支援機関や医療機関等の復職支援における対象者要件に該当しない等の理由により、復職支援を利用できない方については、次のいずれも満たす場合、個別に就労移行支援等の利用を認めております。

① 原則、事業所の調整によって企業及び主治医から提出された書面により、企業及び主治医が、事業所の提供する復職支援を受けることにより復職することが適当と判断していることが確認できること

② 就労移行支援等事業所の作成する、事業所の提供する復職支援の具体的な内容等が記載された書面により、当該復職支援を実施することで、より効果的かつ確実に復職につなげることが可能であると判断できること

また、障がいの状態が重く、復職することが困難な場合や今後復職しないことが明白な場合についても、個別に就労移行支援等の利用を認めております。

《Q3》 就労移行支援、就労継続支援A・B型の対象者

《A3》 雑誌取材やテレビ出演等により、謝礼を受け取ることがある者についても、就労移行支援等の利用は可能です。ただし、雇用契約が発生する場合や、それが生業となっており、一般就労しているものと同等と考えられる場合については、利用はできません。

《Q4》 特別支援学校等在学生に係る就労移行支援の利用①

特別支援学校等在学生1・2年生についても、就労アセスメントのため、就労移行支援事業所を利用することはできますか。

《A4》 札幌市では、翌春に卒業を予定している3年生に限り利用を認めており(※)、1・2年生の利用は認めておりません。

※ 在学中における日中活動系サービスの利用は、学校卒業後の積極的な制度活用を促す観点から、翌春に卒業を予定している3年生の夏季及び冬季の長期休暇の間に限り認めておりますが、就労継続支援B型の利用に係る就労アセスメントを目的としている場合は長期休暇期間外であっても利用が可能です。

 ※ 全日制高校の在学生や定時制又は通信制高校の在学生も利用可能ですが、定時制又は通信制高校の修業年限が4年以上の場合は、3年生ではなく、翌春に卒業を予定している学年時に利用が可能です。

※ 18歳未満の者が、就労移行支援などの障がい者を対象とした障害福祉サービスを利用する場合には、児童相談所長からの意見が必要(区役所が児童相談所から意見書を受ける)となるため、サービスの利用開始まで時間を要する場合があります。

《Q5》特別支援学校等在学生に係る就労移行支援の利用②

放課後等デイサービスを利用した日と同一日に、就労アセスメント実施のため、就労移行支援を利用することは可能ですか。

《A5》日中活動系サービスについては、「1日当たりの支援に係る費用」が報酬として評価されていることから、同一日に就労移行支援と放課後等デイサービスを利用することはできません。

《Q6》アセスメントの期間

就労移行支援で暫定支給決定から本支給決定を受けるに当たり、実施するアセスメントの期間の目安はありますか。

《A6》アセスメントの実施期間は、複数の作業を経験した上での比較や時間の経過による変化の観察、面談等の実施、利用者の就労能力の向上、長所や課題を把握するために必要な期間として、1 か月程度を目安としております。

なお、利用者の個々の状況によっては、アセスメントに必要な期間が異なることも考えられますので、利用者の状況に応じ、期間の延長・短縮等をご検討ください。

《Q7》就労移行支援の標準利用期間

他市町村で就労移行支援を利用していた者が、札幌市へ転入し、引き続き就労移行支援を利用する場合の標準利用期間の取扱いを教えてください。

《A7》 標準利用期間は転入前の市町村で利用していた期間を含めます。

《Q8》 就労移行支援の標準利用期間経過後の利用

就労移行支援を標準利用期間限度まで利用した者が、再度、就労移行支援を利用することは可能ですか。

《A8》 就労移行支援の利用者が標準利用期間限度までサービスを利用しても一般就労に結びつかなかった場合、当該利用者については、就労能力に関して、一般就労できる段階にないものと考えられることから、基本的には利用はできません。

ただし、トライアル雇用、精神障がい者ステップアップ雇用、採用を前提とした職場実習中の方等は、当該期間中又は入社までの間に限り延長可能です。

なお、就労移行支援の標準利用期間終了後、一定期間、他のサービスを利用する等により、有効期間終了時から状態が変化したと認められる場合(例:就労継続支援B型を利用して訓練を積んだ結果、就労に関する能力が向上した等)は、就労移行支援を再度利用することが可能です。

《Q9》契約内容報告書

暫定支給決定から本支給決定へ移行した場合、契約内容報告書を提出する必要はありますか。

《A9》暫定支給決定から本支給決定への移行に当たっては、契約内容報告書の提出は不要です。

《Q10》事業所における契約人数

利用契約を結ぶ利用者の人数は、事業所の利用定員を超えてはいけないのでしょうか。

《A10》利用者の契約人数は事業所の利用定員を超えることに関して問題はありませんが、 1日にサービス提供可能な人数は、原則、運営規程に定める利用定員までです。

《Q11》事業所の利用定員

運営規程に定める事業所の利用定員を超えて、利用者を受け入れることは可能でしょうか。

《A11》利用者に対するサービス提供に支障が生じないよう、原則として、運営規程に定める事業所の利用定員を遵守してください。利用定員を超えて受け入れることにやむを得ない事情(※)がある場合は、適正なサービス提供が確保されていることを前提に、利用定員を超えて受け入れることは可能です。

※ 災害、虐待、その他これらと同等と考えられるもの

※ 利用定員を超えてサービス提供を行う場合、一定数を超えると報酬が減算となりますのでご留意ください。

※ 就労継続支援B型利用に係る就労アセスメントを受ける場合の就労移行支援の利用は、利用者数の算定から除くことができます。

《Q12》有給休暇を取得した場合の報酬算定

利用者が有給休暇を取得した場合、報酬を算定することは可能ですか。

《A12》報酬は利用者を支援したことへの対価として発生するため、1日の有給休暇を取 得した場合は支援が行われていないことから、報酬の算定はできません。

《Q13》報酬算定に係るサービス提供時間

就労系サービスの報酬算定に当たり、最低限サービス提供しなければならない時間はありますか。

《A13》日中活動系サービスの報酬算定に当たっては、サービス提供時間の下限が設定されているものではありませんが、適切なアセスメントを通じて作成した個別支援計画に沿ったサービス提供を行う必要があることから、これに要するサービス提供時間が確保される必要があります。

なお、利用者が体調を崩して、短時間の利用となってしまった場合でも、相談援助をする等、利用者の支援を行っていれば、報酬算定を行うことは可能です。

※ 就労継続支援A型事業所においては、前年度において雇用契約を締結している利用者の 1 日の平均利用時間に応じて報酬単位が設定されるためご留意ください。

《Q14》業務の受託

行政機関等の業務で、就労事業所が受託できるものはありますか。

《A14》障がいのある方の働く施設と民間企業や官公庁等のニーズをマッチングする「ア ウトソーシングセンター元気ジョブ」というものが、札幌市の委託事業としてあります。

ここでは、元気ジョブに登録された市内障がい者施設の作業・業務内容の把握を行い、民間企業や官公庁から作業・業務(例:データ入力、テープ起こし等)の発注があった場合に、条件の合う施設とマッチングする業務を行っておりますのでご活用ください。

【「元気ジョブ」ホームページURL】 http://www.genkijob.jp/

《Q15》欠席時対応加算①

「連絡調整やその他の相談援助」とはどのようことを行えばよいでしょうか。

《A15》 利用者の状況の確認や今後の通所利用に関する調整等を行ってください。また、その内容(①連絡をした(受けた)日時、②連絡をした相手方の氏名、③連絡をした(受けた)職員名、④欠席日及び欠席理由、⑤今後の通所利用予定日等)について、支援記録等に記録しておいてください。

例 利用者が体調不良により、急遽欠席した場合

⇒利用者の体調・様子、病院受診の状況、介護者の有無等の確認や今後の通所利用に関する相談援助等を行い、その内容を記録する。

《Q16》欠席時対応加算②

長期間、事業所に通所してきていない利用者について、事業所から利用者本人や家族等に連絡し、今後の通所利用等に関して相談援助を行った場合、欠席時対応加算を算定することはできますか。

《A16》算定することはできません。当該加算は、あらかじめ事業所の利用を予定していた日について、利用者が急病等でその利用を中止した場合(※)に、連絡調整や相談援助等を行うことで、算定できるものとなっております。

※ 利用予定日の2営業日前から当日に利用中止の連絡があった場合

《Q17》欠席時対応加算③

報酬告示上、「利用者が急病等により利用を中止した場合」となっていますが、急病のほかに、どのようなものが当該加算の算定対象と考えられるのでしょうか。

《A17》当該加算を算定する場合の、利用中止に至った理由は、報酬告示上、「急病等」と示されていることから、急病のほか、利用者の責任に帰さない、急病と同程度のやむを得ない事情であることが認められ、連絡調整や相談援助の必要性が認められるものである必要があります。

札幌市では、やむを得ない事情を限定列挙することはしておらず、上記の考え方に基づいて、当該加算の算定可否を、個別に判断しています。

例えば、弔事については、葬儀など、急に執り行われるものであることが多いため、欠席時対応加算の算定要件に合致するものと考えられますが、慶事については、結婚式など、あらかじめ予定されていることが多いため、算定要件にはあたらないものと考えられます。

また、私用と家族の急病については、個別の事例に応じて判断する必要がありますので、一般的な回答は困難ですが、利用者の責任に帰さない、急病と同程度のやむを得ない事情であることが認められるか否かを基準にご判断いただき、判断に迷う場合は、障がい福祉課までご相談ください。

《Q18》訪問支援特別加算

5日間以上サービス利用がなく、家族等とも一向に連絡がつかないため、利用者の居宅を訪問しました。利用者本人や家族等に面会を拒否され、話ができなかった場合、加算を算定することはできますか。

《A18》算定することはできません。当該加算は、あらかじめ利用者の同意を得た上で居宅を訪問して、家族等との連絡調整、今後のサービス利用の働きかけ、個別支援計画見直し等の支援を行った場合に算定が可能です。

《Q19》食事提供体制加算①

事業所内で調理したものを弁当として施設外就労先へ持っていき、これを昼食に摂った場合、食事提供体制加算を算定することは可能ですか。

《A19》食事提供体制加算の算定要件を全て満たしていれば、加算の算定は可能ですが、衛生管理上、事業所内で調理したものを外部に持ち出すことは好ましくありません。

《Q20》食事提供体制加算②

調理員が休みの日に、食事を提供し、加算を算定することはできますか。

《A20》算定することはできません(※)。食事提供体制加算は、事業所に従事する調理員による食事提供が行われた場合に算定可能です。

※ 作り置きした食事を提供した場合も算定することはできません。

《Q21》施設外就労に係るユニットの定員

施設外就労1ユニット当たりの最低定員は何人ですか。

《A21》施設外就労1ユニット当たりの最低定員は 1 人以上です。ユニットごとの利用者は、異なる事業の利用者が混在してはならず、ユニットを分ける必要がありますので、多機能型事業所の場合はご留意ください。

ユニットの人員配置(同行する職員)については、事業所本体の人員配置基準又は報酬算定基準上必要とされる人数の職員を配置することが必要です(※)。

※ 配置すべき職員の例

① 職員配置 10:1 の事業所の場合

ア 利用者 1~10 人 ⇒ 職員 1 人の配置

イ 利用者 11~20 人 ⇒ 職員 2 人の配置

② 職員配置 7.5:1 の事業所の場合

ア 利用者 1~7 人 ⇒ 職員 1 人の配置

イ 利用者 8~15 人 ⇒ 職員 2 人の配置

《Q22》施設外就労の定員

施設外就労を行っている日に、別の利用者を受け入れることが恒常化している場合、定員の変更が必要ですか。

《A22》利用定員を超えたサービス提供が恒常化している場合は、定員変更が必要となりますが、施設外就労の利用者の人数は、事業所の利用人数から除いて考えることができますので、この場合、定員の変更は必要ありません。

※ 施設外就労の利用者と同数の者を、事業所利用者として新たに受け入れることが可能です。ただし、施設外就労の利用者の総数については、利用定員を超えてはいけません。

例:利用定員 20 人の事業所で、事業所内の利用者 15 人、施設外就労を行う利用者5人の日の場合 ⇒ 新たに5人の利用者を事業所の利用者として受け入れることが可能

《Q23》施設外支援・施設外就労の提供時間

施設外支援・施設外就労について、運営規程に定める事業所の営業時間外に提供することは可能ですか。

《A23》基本的には、営業時間内に行っていただくことになりますが、運営規程に、通常の営業時間外に施設外支援・施設外就労を実施することやその際の緊急時の連絡先等を明記していれば可能です。

ただし、営業時間外に施設外支援・施設外就労を提供することが、利用者の工賃・能力の向上、一般就労に結び着くか等、必要性を慎重に検討した上、実施してください。

《Q24》施設外就労の請負契約

作業の請負元が農家等の個人事業主であっても、施設外就労の対象となりますか。

《A24》施設外就労の実施に当たり、請負作業に関する契約の締結先は、法人や個人事業主等を問いません。したがって、農家等、個人事業主の方と請負契約を結び、施設外就労を行うことも可能です。

《Q25》施設外就労の内容

施設外就労としてポスティングを行うことは可能ですか。

《A25》施設外就労に関する要件を満たしていれば、ポスティングを行うことも可能です。

《Q26》施設外就労に係る常勤換算

施設外就労に来た利用者を、施設外就労先の事業所の従業者として常勤換算に含めることはできますか。

《A26》雇用契約等により事業所の管理者の指揮命令下にある従業者のみ常勤換算に含めることができますので、施設外就労で来た利用者を常勤換算に含めることはできません。

《Q27》移行準備支援体制加算

精神障がいのある方について、ハローワークを利用する際に必要となる医師の診断書を記載してもらうために、事業所職員が病院へ同行した場合、加算を算定することはできますか《A27》ハローワークでの求職活動の一環として考えられることから、加算の算定が可能です。

《Q28》施設外支援

トライアル雇用中の者について、報酬を請求することは可能ですか。

《A28》下記の全ての要件を満たせば施設外支援として報酬算定が可能です。

① 施設外支援の内容が運営規程に位置付けられている。

② 施設外のサービス提供を含めた個別支援計画が3か月ごとに作成(施設外サービス提供時は1週間ごと)され、かつ、見直しが行われることにより、就労能力や工賃の向上、一般就労への移行に資すると認められる。

③ 利用者又は実習受入事業者等から施設外支援の提供期間中の利用者の状況について聞き取り、日報が作成されている。

④ 施設外支援の提供期間中に緊急時対応の体制が確保されている。

《Q29》管理者の兼務

管理者とサービス管理責任者は兼務できますか。

《A29》管理業務に支障がない場合は兼務可能です。

《Q30》勤務時間

常勤の時間に昼休みは含みますか。

《A30》昼休みは除くこととなります。

《Q31》送迎加算①

送迎加算の利用人数や日数の考え方を教えてください。

《A31》原則として、1 か月間に以下の要件を満たす場合に加算を算定できます。

① 1回(片道)の送迎につき平均 10 人以上の利用者が利用していること

② 週3回以上の送迎を実施していること

《Q32》送迎加算②

事業所と施設外就労先の企業の間の送迎を行った場合、送迎加算を算定できますか。

《A32》事業所と居宅間の送迎が原則のため、事業所と施設外就労先の企業との間の送迎 は加算の対象となりません。

《Q33》送迎加算③

居宅と施設外就労先の企業との間の送迎を行った場合、送迎加算を算定できますか。

《A33》居宅と事業所外の活動場所(施設外就労先の企業)との送迎は加算の対象となり ます。

《Q34》福祉・介護職員処遇改善加算

処遇改善加算を目標工賃達成指導員に分配することはできますか。

《A34》目標工賃達成指導員配置加算として報酬上評価もされていることから、福祉・介護職員とみなして加算の対象に含めることができます。

《Q35》職員変更時の変更届

職員が入れ替わった場合、変更届の提出は必要ですか。

《A35》単に職員が入れ替わった場合は、変更届の提出は不要です。下記①又は②の場合に変更届の提出が必要です。

① 法人の代表者、管理者及びサービス管理責任者が変更になる場合

② 運営規程の従業者の員数及び報酬算定の定員区分が変更になる場合

《Q36》設備基準の面積要件

設備基準に面積要件はありますか。

《A36》面積要件はありませんが、利用定員の人数が同時に作業できる広さを確保する必要があります。就労継続支援A型の場合は、労働安全衛生法の基準(1 人当たり 10 )により一定の空間を確保する必要があります。

《Q37》福祉専門職員配置等加算

ジョブコーチと職業指導員を兼務している場合、加算の対象になりますか。

《A37》福祉専門職員配置等加算は常勤で配置されている従業者を対象とした加算であるため、職業指導員等の直接処遇職員として常勤で配置されていなければ加算の対象とはなりません。

《Q38》従業者の兼務

職業指導員と生活支援員を兼務することはできますか。

《A38》常勤として配置しなければならない従業者は、他の職種を兼務することはできません。非常勤の従業者の場合は、曜日や時間が明確に区分されていれば兼務することができます。

《Q39》就労支援関係研修修了加算

就労支援員ではなく生活支援員(過去に就労支援員としての実務経験があり、研修を修了している者)の配置でも加算の対象になりますか。

《A39》生活支援員の配置では加算の対象とはなりません。

《Q40》常勤の要件

育児・介休業法の所定労働時間の短縮措置対象者の常勤の要件を教えてください。

《A40》育児・介護休業法の所定労働時間の短縮措置の対象者は、週30時間勤務することで常勤として取り扱うことが可能です。

ただし、常勤換算方法の計算については、その従業者の勤務延べ時間数を30時間ではなく、事業所の常勤の従業者が勤務すべき勤務時間数(下限 32 時間)で除することとなります。

《Q41》加算の届出期限

加算を変更する場合の届出期限を教えてください。

《A41 》変更を希望する月の前月の15日までに届出をしてください。16 日以降に届出した場合は、翌々月から変更になります。

また、人員変更等により、報酬が減額となる場合や加算が算定できなくなる場合 は、事実発生後、速やかに届出をしてください。この場合は、届出した日に関わらず、事実発生日から報酬が減額及び加算の算定ができなくなります。

※ 福祉・介護職員処遇改善加算、福祉・介護職員処遇改善特別加算及び福祉・介護職員等特定処遇改善加算は、届出月の翌々月から算定可能

※ 食事提供体制加算は、届出日から算定可能

《Q42》訓練等給付費の工賃・賃金への充当

就労継続支援A型事業所は一般企業の側面があり、毎月の売り上げにも変動があります。売り上げだけでは利用者の賃金を払えない場合、給付費を賃金に充当することはできますか《A42》利用者に対する賃金及び工賃の支払いに当たっては、原則として給付費を充てることはできません(※)。

就労継続支援A型事業所においては、常に生産活動の向上や収入・支出の改善を図り、雇用契約によらない利用者がいる場合は、工賃の支払いが発生することも踏まえ、生産活動に係る事業収入から必要経費を控除した額に相当する金額が、利用者に払う賃金の総額以上となるようにしなければなりません。

※ 激甚災害を受けた地域等であって厚生労働省が認める場合又は経営改善計画書が提出された事業所の経営改善期間中は除く。

《Q43》就労継続支援A型計画の作成

就労継続支援A型事業所において、個別支援計画を作成する上で、記載しなければいけない内容はありますか。

《A43》就労継続支援A型事業所においては、利用者の個別支援計画を作成するに当たり、下記の①~③の記載が必須です。

  • 利用者の希望する業務内容、労働時間、賃金、一般就労の希望の有無等

② 利用者の希望する生活や課題等を踏まえた短期目標、長期目標

③ 利用者の希望を実現するための具体的な支援方針・内容

※ 計画は利用者一人一人の希望を踏まえて作成してください。

※ 計画作成後においても、継続的なアセスメントやモニタリングを通じて、適切な支援方法を検討し、計画の作成や変更を行った上で、利用者の就労能力の向上を図るための必要な訓練や支援を行ってください。

《Q44》就労移行支援、就労継続支援A・B型における初期加算

同一敷地外にある同一法人の他事業所へ転所した場合、初期加算は算定できますか。

《A44》再度アセスメント等を行う必要があるなど、サービス利用の初期段階と同等の手間を要すると認められる場合は、算定可能です。

ただし、同一法人であることから、事業所間での連携により、アセスメント等の引継ぎを容易に行うことが可能である場合は、原則、初期加算の算定はできません。

《Q45》就労移行支援、就労継続支援A・B型における初期加算②

多機能型事業所において、同一事業所の他サービスへ移った場合、初期加算は算定できますか。

《A45》同一事業所であることから、アセスメント等の引継ぎを容易に行うことが可能であると考えられるため、原則、初期加算の算定はできません。

《Q46》就労定着支援①

一般企業への就職が決まったが、有期雇用で就職が決まった場合、就労定着支援の対象となりますか。

《A46》就労を継続している期間が6か月を経過したものである必要はありますが、有期の雇用であることをもって、就労定着支援の対象外とはなりません。

《Q47》就労定着支援②

就労定着支援の利用中に、利用者の自己都合等により転職した場合、引き続き就労定着支援の利用は可能ですか。

《A47》転職した場合は、原則、引き続き就労定着支援の利用をすることはできません。

ただし、離職した後1月以内に再就職した場合は、前回雇用された企業等から継続的に雇用されているものとみなすため、引き続き利用することが可能です。(転職は1回のみに限ります。)

《Q48》65歳以上の就労移行支援、就労継続支援A型の利用に係る要件

「65歳に達する前5年間、継続して障害福祉サービスを受けていたこと」が要件の1つになっていますが、この場合の「障害福祉サービス」とは、就労系サービスのみを指しているものでしょうか。

《A48》就労系サービスに限定されているものではありません。

いずれかの障害福祉サービスの支給決定を、60歳から65歳に達する前日までの間、継続して受けていれば当該要件を満たすものです。

※ 要件を満たす場合と満たさない場合の具体例

① 就労系サービスの利用を50歳で終了し、50歳から65歳に達する前日までの間、生活介護と居宅介護の支給決定を受けていた場合

⇒60歳から65歳に達するまでの期間、継続して障害福祉サービス(生活介護と居宅介護)の支給決定を受けていた。

⇒要件を満たしている。

② 就労系サービスの利用を50歳で終了し、50歳から65歳に達する前日までの間、いずれの障害福祉サービスの支給決定も受けていない場合

⇒ 60歳から65歳に達するまでの期間に、継続して障害福祉サービスの支給決定を受けていない。

⇒要件を満たさない。

《Q49》サービス管理責任者のみなし配置

サービス管理責任者が急にやめてしまい、みなしで研修未修了の者を配置したいが、どのような手続きが必要でしょうか。

《A49》まず、サービス管理者をみなしで配置することが可能であるかどうかについては、個別に判断いたしますので、必ず事前に障がい福祉課までご確認ください。

配置することが可能であると判断された場合については、サービス管理責任者の変更届と、併せて、サービス管理責任者が欠如した理由を記載した申立書の提出が必要となります。申立書の様式については、特段定めておりませんので、下記①~④について記載し、送付してください。

① 事業者名称・所在地・代表者氏名・代表者印

② 前任者が不在となった理由(※できるだけ具体的に記載してください)

③ みなしで配置する職員が実務経験を満たしていること

④ 必要な研修の受講予定(※1年以内の受講が必要です)

《Q50》レクリエーションを実施した当日の給付費の算定

コミュニケーション能力の向上等を目的として、レクリエーション(例:花見、夏祭り、旅行等)を実施した場合、当日参加した利用者について給付費の算定はできますか。

《A50》レクリエーションについては、生産活動その他の活動の機会の提供その他就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援にあたるものではないと考えられるため、どのような目的で実施した場合であっても給付費の算定はできません。

※詳細は札幌市HPをご覧ください。



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障害福祉サービス事業の設備・運営に関する基準 ご案内します

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日 令和3年3月23日改正 厚生労働省令第174号)抜粋ご案内します。ご参考になれば幸いです。

◇目次

第一章 総則(第一条―第三条)

第二章 療養介護(第四条―第三十二条の二)

第三章 生活介護(第三十三条―第五十条)

第四章 自立訓練(機能訓練)(第五十一条―第五十五条)

第五章 自立訓練(生活訓練)(第五十六条―第六十一条)

第六章 就労移行支援(第六十二条―第七十条)

第七章 就労継続支援A型(第七十一条―第八十五条)

第八章 就労継続支援B型(第八十六条―第八十八条)

第九章 多機能型に関する特例(第八十九条―第九十一条)

第十章 雑則(第九十二条)

◎第一章 総則

(趣旨)

〇第一条 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号。以下「法」という。)第八十条第二項の厚生労働省令で定める基準のうち、法第八十条第一項に規定する障害福祉サービス事業に係るものは、次の各号に掲げる基準に応じ、それぞれ当該各号に定める規定による基準とする。

一 法第八十条第一項の規定により、同条第二項第一号に掲げる事項について都道府県(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下この条及び第五十八条第七項において「指定都市」という。)及び同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下この条及び第五十八条第七項において「中核市」という。)にあっては、指定都市又は中核市。以下この条において同じ。)が条例を定めるに当たって従うべき基準 第六条、第十二条(第三項を除く。)、第三十五条(第五十五条、第六十一条及び第七十条において準用する場合を含む。)、第三十九条(第三項を除く。)、第四十条第三項(第五十五条、第六十一条及び第七十条において準用する場合を含む。)、第四十二条第五項、第五十二条、第五十三条第三項(第六十一条、第七十条、第八十五条及び第八十八条において準用する場合を含む。)、第五十九条、第六十四条、第六十五条、第七十二条(第八十八条において準用する場合を含む。)、第七十五条(第八十八条において準用する場合を含む。)、第七十六条第三項(第八十八条において準用する場合を含む。)及び第九十条の規定による基準

二 法第八十条第一項の規定により、同条第二項第二号に掲げる事項について都道府県が条例を定めるに当たって従うべき基準 第十一条第一項(病室に係る部分に限る。)並びに第五十八条第三項本文(居室に係る部分に限る。)及び第一号ロの規定による基準

三 法第八十条第一項の規定により、同条第二項第三号に掲げる事項について都道府県が条例を定めるに当たって従うべき基準 第二十一条第五項、第二十五条の二(第五十条、第五十五条、第六十一条、第七十条、第八十五条及び第八十八条において準用する場合を含む。)、第二十七条第二項、第二十八条(第五十条、第五十五条、第六十一条、第七十条、第八十五条及び第八十八条において準用する場合を含む。)、第二十九条(第五十条、第五十五条、第六十一条、第七十条、第八十五条及び第八十八条において準用する場合を含む。)、第三十二条(第五十条、第五十五条、第六十一条、第七十条、第八十五条及び第八十八条において準用する場合を含む。)、第三十二条の二(第五十条、第五十五条、第六十一条、第七十条、第八十五条及び第八十八条において準用する場合を含む。)、第四十二条第六項、第四十四条(第七十条において準用する場合を含む。)、第四十八条第二項(第五十五条、第六十一条、第七十条、第八十五条及び第八十八条において準用する場合を含む。)、第五十三条第四項(第六十一条、第七十条、第八十五条及び第八十八条において準用する場合を含む。)、第七十七条、第七十八条、第八十条及び第八十七条の規定による基準

四 法第八十条第一項の規定により、同条第二項第四号に掲げる事項について都道府県が条例を定めるに当たって標準とすべき基準 第十条、第十二条第三項、第三十七条(第五十五条、第七十条及び第八十八条において準用する場合を含む。)、第三十九条第三項、第四十条第二項(第五十五条、第六十一条及び第七十条において準用する場合を含む。)、第五十七条、第七十三条、第七十六条第二項(第八十八条において準用する場合を含む。)及び第八十九条の規定による基準

五 法第八十条第一項の規定により、同条第二項各号に掲げる事項以外の事項について都道府県が条例を定めるに当たって参酌すべき基準 この省令に定める基準のうち、前各号に定める規定による基準以外のもの

(定義)

〇第二条 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 利用者 障害福祉サービスを利用する障害者をいう。

二 常勤換算方法 事業所の職員の勤務延べ時間数を当該事業所において常勤の職員が勤務すべき時間数で除することにより、当該事業所の職員の員数を常勤の職員の員数に換算する方法をいう。

三 多機能型 生活介護の事業、自立訓練(機能訓練)(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則(平成十八年厚生労働省令第十九号。以下「規則」という。)第六条の六第一号に規定する自立訓練(機能訓練)をいう。以下同じ。)の事業、自立訓練(生活訓練)(規則第六条の六第二号に規定する自立訓練(生活訓練)をいう。以下同じ。)の事業、就労移行支援の事業、就労継続支援A型(規則第六条の十第一号に規定する就労継続支援A型をいう。以下同じ。)の事業及び就労継続支援B型(規則第六条の十第二号に規定する就労継続支援B型をいう。以下同じ。)の事業並びに児童発達支援(児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第六条の二の二第二項に規定する児童発達支援をいう。)の事業、医療型児童発達支援(同条第三項に規定する医療型児童発達支援をいう。)の事業、放課後等デイサービス(同条第四項に規定する放課後等デイサービスをいう。)の事業、居宅訪問型児童発達支援(同条第五項に規定する居宅訪問型児童発達支援をいう。)の事業及び保育所等訪問支援(同条第六項に規定する保育所等訪問支援をいう。)の事業のうち二以上の事業を一体的に行うこと(同法に規定する事業のみを行う場合を除く。)をいう。

(障害福祉サービス事業者の一般原則)

〇第三条 障害福祉サービス事業を行う者(以下「障害福祉サービス事業者」という。)(次章から第八章までに掲げる事業を行うものに限る。)は、利用者の意向、適性、障害の特性その他の事情を踏まえた計画(以下「個別支援計画」という。)を作成し、これに基づき利用者に対して障害福祉サービスを提供するとともに、その効果について継続的な評価を実施することその他の措置を講ずることにより利用者に対して適切かつ効果的に障害福祉サービスを提供しなければならない。

2 障害福祉サービス事業者は、利用者の意思及び人格を尊重して、常に当該利用者の立場に立った障害福祉サービスの提供に努めなければならない。

3 障害福祉サービス事業者は、利用者の人権の擁護、虐待の防止等のため、必要な体制の整備を行うとともに、その職員に対し、研修を実施する等の措置を講じなければならない。

◎第二章 療養介護

(基本方針)

〇第四条 療養介護の事業は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、規則第二条の二に規定する者に対して、当該利用者の身体その他の状況及びその置かれている環境に応じて、機能訓練、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び日常生活上の世話を適切かつ効果的に行うものでなければならない。

(構造設備)

〇第五条 療養介護の事業を行う者(以下「療養介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「療養介護事業所」という。)の配置、構造及び設備は、利用者の特性に応じて工夫され、かつ、日照、採光、換気等の利用者の保健衛生に関する事項及び防災について十分考慮されたものでなければならない。

(管理者の資格要件)

〇第六条 療養介護事業所の管理者は、医師でなければならない。

(運営規程)

〇第七条 療養介護事業者は、療養介護事業所ごとに、次の各号に掲げる事業の運営についての重要事項に関する運営規程を定めておかなければならない。

一 事業の目的及び運営の方針

二 職員の職種、員数及び職務の内容

三 利用定員

四 療養介護の内容並びに利用者から受領する費用の種類及びその額

五 サービス利用に当たっての留意事項

六 緊急時等における対応方法

七 非常災害対策

八 事業の主たる対象とする障害の種類を定めた場合には当該障害の種類

九 虐待の防止のための措置に関する事項

十 その他運営に関する重要事項

(非常災害対策)

〇第八条 療養介護事業者は、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設けるとともに、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連絡体制を整備し、それらを定期的に職員に周知しなければならない。

2 療養介護事業者は、非常災害に備えるため、定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。

3 療養介護事業者は、前項に規定する訓練の実施に当たって、地域住民の参加が得られるよう連携に努めなければならない。

(記録の整備)

〇第九条 療養介護事業者は、職員、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。

2 療養介護事業者は、利用者に対する療養介護の提供に関する次の各号に掲げる記録を整備し、当該療養介護を提供した日から五年間保存しなければならない。

一 第十七条第一項に規定する療養介護計画

二 第二十八条第二項に規定する身体拘束等の記録

三 第三十条第二項に規定する苦情の内容等の記録

四 第三十二条第二項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録

(規模)

〇第十条 療養介護事業所は、二十人以上の人員を利用させることができる規模を有するものでなければならない。

(設備の基準)

〇第十一条 療養介護事業所の設備の基準は、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)に規定する病院として必要とされる設備及び多目的室その他運営上必要な設備を備えなければならない。

2 前項に規定する設備は、専ら当該療養介護事業所の用に供するものでなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

(職員の配置の基準)

〇第十二条 療養介護事業者が療養介護事業所に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。

一 管理者 一

二 医師 健康保険法(大正十一年法律第七十号)第六十五条第四項第一号に規定する厚生労働大臣の定める基準以上

三 看護職員(看護師、准看護師又は看護補助者をいう。次号において同じ。) 療養介護の単位ごとに、常勤換算方法で、利用者の数を二で除した数以上

四 生活支援員 療養介護の単位ごとに、常勤換算方法で、利用者の数を四で除した数以上。ただし、看護職員が、常勤換算方法で、利用者の数を二で除した数以上置かれている療養介護の単位については、置かれている看護職員の数から利用者の数を二で除した数を控除した数を生活支援員の数に含めることができるものとする。

五 サービス管理責任者(障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるものをいう。以下同じ。) 療養介護事業所ごとに、イ又はロに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれイ又はロに掲げる数

イ 利用者の数が六十以下 一以上

ロ 利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上

2 前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に事業を開始する場合は、推定数による。

3 第一項の療養介護の単位は、療養介護であって、その提供が同時に一又は複数の利用者に対して一体的に行われるものをいい、複数の療養介護の単位を置く場合の療養介護の単位の利用定員は二十人以上とする。

4 第一項に規定する療養介護事業所の職員(第一号から第三号までに掲げる者を除く。)は、専ら当該療養介護事業所の職務に従事する者又は療養介護の単位ごとに専ら当該療養介護の提供に当たる者でなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

5 第一項第一号の管理者は、専らその職務に従事する者でなければならない。ただし、療養介護事業所の管理上支障がない場合は、当該療養介護事業所の他の業務に従事し、又は当該療養介護事業所以外の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。

6 第一項第四号の生活支援員のうち、一人以上は、常勤でなければならない。

7 第一項第五号のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。

(心身の状況等の把握)

〇第十三条 療養介護事業者は、療養介護の提供に当たっては、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。

(障害福祉サービス事業者等との連携等)

〇第十四条 療養介護事業者は、療養介護を提供するに当たっては、地域及び家庭との結び付きを重視した運営を行い、市町村(特別区を含む。以下同じ。)、他の障害福祉サービス事業者その他の保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者等との密接な連携に努めなければならない。

2 療養介護事業者は、療養介護の提供の終了に際しては、利用者又はその家族に対して適切な援助を行うとともに、保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。

(療養介護事業者が利用者に求めることのできる金銭の支払の範囲等)

〇第十五条 療養介護事業者が療養介護を提供する利用者に対して金銭の支払を求めることができるのは、当該金銭の使途が直接利用者の便益を向上させるものであって、当該利用者に支払を求めることが適当であるものに限るものとする。

2 前項の規定により金銭の支払を求める際は、当該金銭の使途及び額並びに利用者に金銭の支払を求める理由について書面によって明らかにするとともに、利用者に対し説明を行い、その同意を得なければならない。

(療養介護の取扱方針)

〇第十六条 療養介護事業者は、次条第一項に規定する療養介護計画に基づき、利用者の心身の状況等に応じて、その者の支援を適切に行うとともに、療養介護の提供が漫然かつ画一的なものとならないよう配慮しなければならない。

2 療養介護事業所の職員は、療養介護の提供に当たっては、懇切丁寧を旨とし、利用者又はその家族に対し、支援上必要な事項について、理解しやすいように説明を行わなければならない。

3 療養介護事業者は、その提供する療養介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。

(療養介護計画の作成等)

〇第十七条 療養介護事業所の管理者は、サービス管理責任者に療養介護に係る個別支援計画(以下この章において「療養介護計画」という。)の作成に関する業務を担当させるものとする。

2 療養介護計画の作成に当たっては、適切な方法により、利用者について、その有する能力、その置かれている環境及び日常生活全般の状況等の評価を通じて利用者の希望する生活や課題等の把握(以下この章において「アセスメント」という。)を行い、利用者が自立した日常生活を営むことができるように支援する上での適切な支援内容の検討をしなければならない。

3 サービス管理責任者は、アセスメントに当たっては、利用者に面接して行わなければならない。この場合において、サービス管理責任者は、面接の趣旨を利用者に対して十分に説明し、理解を得なければならない。

4 サービス管理責任者は、アセスメント及び支援内容の検討結果に基づき、利用者及びその家族の生活に対する意向、総合的な支援の方針、生活全般の質を向上させるための課題、療養介護の目標及びその達成時期、療養介護を提供する上での留意事項等を記載した療養介護計画の原案を作成しなければならない。この場合において、当該療養介護事業所が提供する療養介護以外の保健医療サービス又はその他の福祉サービス等との連携も含めて療養介護計画の原案に位置付けるよう努めなければならない。

5 サービス管理責任者は、療養介護計画の作成に係る会議(利用者に対する療養介護の提供に当たる担当者等を招集して行う会議をいい、テレビ電話装置その他の情報通信機器(以下「テレビ電話装置等」という。)を活用して行うことができるものとする。)を開催し、前項に規定する療養介護計画の原案の内容について意見を求めるものとする。

6 サービス管理責任者は、第四項に規定する療養介護計画の原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得なければならない。

7 サービス管理責任者は、療養介護計画を作成した際には、当該療養介護計画を利用者に交付しなければならない。

8 サービス管理責任者は、療養介護計画の作成後、療養介護計画の実施状況の把握(利用者についての継続的なアセスメントを含む。以下「モニタリング」という。)を行うとともに、少なくとも六月に一回以上、療養介護計画の見直しを行い、必要に応じて療養介護計画の変更を行うものとする。

9 サービス管理責任者は、モニタリングに当たっては、利用者及びその家族等との連絡を継続的に行うこととし、特段の事情のない限り、次に定めるところにより行わなければならない。

一 定期的に利用者に面接すること。

二 定期的にモニタリングの結果を記録すること。

10 第二項から第七項までの規定は、第八項に規定する療養介護計画の変更について準用する。

(サービス管理責任者の責務)

〇第十八条 サービス管理責任者は、前条に規定する業務のほか、次に掲げる業務を行うものとする。

一 利用申込者の利用に際し、その者に係る障害福祉サービス事業者等に対する照会等により、その者の心身の状況、当該療養介護事業所以外における障害福祉サービス等の利用状況等を把握すること。

二 利用者の心身の状況、その置かれている環境等に照らし、利用者が自立した日常生活を営むことができるよう定期的に検討するとともに、自立した日常生活を営むことができると認められる利用者に対し、必要な支援を行うこと。

三 他の職員に対する技術指導及び助言を行うこと。

(相談及び援助)

〇第十九条 療養介護事業者は、常に利用者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、利用者又はその家族に対し、その相談に適切に応じるとともに、必要な助言その他の援助を行わなければならない。

(機能訓練)

〇第二十条 療養介護事業者は、利用者の心身の諸機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるため、必要な機能訓練を行わなければならない。

(看護及び医学的管理の下における介護)

〇第二十一条 看護及び医学的管理の下における介護は、利用者の病状及び心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行われなければならない。

2 療養介護事業者は、利用者の病状及び心身の状況に応じ、適切な方法により、排せつの自立について必要な援助を行わなければならない。

3 療養介護事業者は、おむつを使用せざるを得ない利用者のおむつを適切に取り替えなければならない。

4 療養介護事業者は、前三項に定めるほか、利用者に対し、離床、着替え及び整容その他日常生活上の支援を適切に行わなければならない。

5 療養介護事業者は、その利用者に対して、利用者の負担により、当該療養介護事業所の職員以外の者による看護及び介護を受けさせてはならない。

(その他のサービスの提供)

〇第二十二条 療養介護事業者は、適宜利用者のためのレクリエーション行事を行うよう努めなければならない。

2 療養介護事業者は、常に利用者の家族との連携を図るとともに、利用者とその家族の交流等の機会を確保するよう努めなければならない。

(緊急時等の対応)

〇第二十三条 職員は、現に療養介護の提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに他の専門医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。

(管理者の責務)

〇第二十四条 療養介護事業所の管理者は、当該療養介護事業所の職員及び業務の管理その他の管理を一元的に行わなければならない。

2 療養介護事業所の管理者は、当該療養介護事業所の職員にこの章の規定を遵守させるため必要な指揮命令を行うものとする。

(勤務体制の確保等)

〇第二十五条 療養介護事業者は、利用者に対し、適切な療養介護を提供できるよう、療養介護事業所ごとに、職員の勤務の体制を定めておかなければならない。

2 療養介護事業者は、療養介護事業所ごとに、当該療養介護事業所の職員によって療養介護を提供しなければならない。ただし、利用者の支援に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。

3 療養介護事業者は、職員の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。

4 療養介護事業者は、適切な療養介護の提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより職員の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない。

(業務継続計画の策定等)

〇第二十五条の二 療養介護事業者は、感染症や非常災害の発生時において、利用者に対する療養介護の提供を継続的に実施するための、及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(以下「業務継続計画」という。)を策定し、当該業務継続計画に従い必要な措置を講じなければならない。

2 療養介護事業者は、職員に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施しなければならない。

3 療養介護事業者は、定期的に業務継続計画の見直しを行い、必要に応じて業務継続計画の変更を行うものとする。

(定員の遵守)

〇第二十六条 療養介護事業者は、利用定員を超えて療養介護の提供を行ってはならない。ただし、災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。

(衛生管理等)

〇第二十七条 療養介護事業者は、利用者の使用する設備及び飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講ずるとともに、医薬品及び医療機器の管理を適正に行わなければならない。

2 療養介護事業者は、当該療養介護事業所において感染症又は食中毒が発生し、又はまん延しないように、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。

一 当該療養介護事業所における感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、職員に周知徹底を図ること。

二 当該療養介護事業所における感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針を整備すること。

三 当該療養介護事業所において、職員に対し、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修並びに感染症の予防及びまん延の防止のための訓練を定期的に実施すること。

(身体拘束等の禁止)

〇第二十八条 療養介護事業者は、療養介護の提供に当たっては、利用者又は他の利用者の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他利用者の行動を制限する行為(以下「身体拘束等」という。)を行ってはならない。

2 療養介護事業者は、やむを得ず身体拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由その他必要な事項を記録しなければならない。

3 療養介護事業者は、身体拘束等の適正化を図るため、次に掲げる措置を講じなければならない。

一 身体拘束等の適正化のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、職員に周知徹底を図ること。

二 身体拘束等の適正化のための指針を整備すること。

三 職員に対し、身体拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。

(秘密保持等)

〇第二十九条 療養介護事業所の職員及び管理者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。

2 療養介護事業者は、職員及び管理者であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。

3 療養介護事業者は、他の療養介護事業者等に対して、利用者又はその家族に関する情報を提供する際は、あらかじめ文書により当該利用者又はその家族の同意を得ておかなければならない。

(苦情解決)

〇第三十条 療養介護事業者は、その提供した療養介護に関する利用者又はその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。

2 療養介護事業者は、前項の苦情を受け付けた場合には、当該苦情の内容等を記録しなければならない。

3 療養介護事業者は、その提供した療養介護に関し、市町村から指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。

4 療養介護事業者は、市町村からの求めがあった場合には、前項の改善の内容を市町村に報告しなければならない。

(地域との連携等)

〇第三十一条 療養介護事業者は、その事業の運営に当たっては、地域住民又はその自発的な活動等との連携及び協力を行う等の地域との交流に努めなければならない。

(事故発生時の対応)

〇第三十二条 療養介護事業者は、利用者に対する療養介護の提供により事故が発生した場合は、都道府県、市町村、当該利用者の家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。

2 療養介護事業者は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について、記録しなければならない。

3 療養介護事業者は、利用者に対する療養介護の提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。

(虐待の防止)

〇第三十二条の二 療養介護事業者は、虐待の発生又はその再発を防止するため、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。

一 当該療養介護事業所における虐待の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、職員に周知徹底を図ること。

二 当該療養介護事業所において、職員に対し、虐待の防止のための研修を定期的に実施すること。

三 前二号に掲げる措置を適切に実施するための担当者を置くこと。

◎第三章 生活介護

(基本方針)

〇第三十三条 生活介護の事業は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、規則第二条の四に規定する者に対して、入浴、排せつ及び食事の介護、創作的活動又は生産活動の機会の提供その他の便宜を適切かつ効果的に行うものでなければならない。

(構造設備)

〇第三十四条 生活介護の事業を行う者(以下「生活介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「生活介護事業所」という。)の配置、構造及び設備は、利用者の特性に応じて工夫され、かつ、日照、採光、換気等の利用者の保健衛生に関する事項及び防災について十分考慮されたものでなければならない。

(管理者の資格要件)

〇第三十五条 生活介護事業所の管理者は、社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第十九条第一項各号のいずれかに該当する者若しくは社会福祉事業に二年以上従事した者又はこれらと同等以上の能力を有すると認められる者でなければならない。

(運営規程)

〇第三十六条 生活介護事業者は、生活介護事業所ごとに、次の各号に掲げる事業の運営についての重要事項に関する運営規程を定めておかなければならない。

一 事業の目的及び運営の方針

二 職員の職種、員数及び職務の内容

三 営業日及び営業時間

四 利用定員

五 生活介護の内容並びに利用者から受領する費用の種類及びその額

六 通常の事業の実施地域

七 サービスの利用に当たっての留意事項

八 緊急時等における対応方法

九 非常災害対策

十 事業の主たる対象とする障害の種類を定めた場合には当該障害の種類

十一 虐待の防止のための措置に関する事項

十二 その他運営に関する重要事項

(規模)

〇第三十七条 生活介護事業所は、二十人以上の人員を利用させることができる規模を有するものでなければならない。ただし、離島その他の地域であって厚生労働大臣が定めるもののうち、将来的にも利用者の確保の見込みがないとして都道府県知事が認めるものにおいて事業を行う生活介護事業所については、十人以上とすることができる。

(設備の基準)

〇第三十八条 生活介護事業所は、訓練・作業室、相談室、洗面所、便所及び多目的室その他運営上必要な設備を設けなければならない。ただし、他の社会福祉施設等の設備を利用することにより当該生活介護事業所の効果的な運営を期待することができる場合であって、利用者の支援に支障がないときは、その一部を設けないことができる。

2 前項に規定する設備の基準は、次のとおりとする。

一 訓練・作業室

イ 訓練又は作業に支障がない広さを有すること。

ロ 訓練又は作業に必要な機械器具等を備えること。

二 相談室 室内における談話の漏えいを防ぐための間仕切り等を設けること。

三 洗面所 利用者の特性に応じたものであること。

四 便所 利用者の特性に応じたものであること。

3 第一項に規定する相談室及び多目的室は、利用者の支援に支障がない場合は、兼用することができる。

4 第一項に規定する設備は、専ら当該生活介護事業所の用に供するものでなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

(職員の配置の基準)

〇第三十九条 生活介護事業者が生活介護事業所に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。

一 管理者 一

二 医師 利用者に対して日常生活上の健康管理及び療養上の指導を行うために必要な数

三 看護職員(保健師又は看護師若しくは准看護師をいう。以下この章、次章及び第五章において同じ。)、理学療法士又は作業療法士及び生活支援員

イ 看護職員、理学療法士又は作業療法士及び生活支援員の総数は、生活介護の単位ごとに、常勤換算方法で、(1)から(3)までに掲げる利用者の平均障害支援区分(厚生労働大臣が定めるところにより算定した障害支援区分の平均値をいう。以下同じ。)に応じ、それぞれ(1)から(3)までに掲げる数とする。

(1) 平均障害支援区分が四未満 利用者の数を六で除した数以上

(2) 平均障害支援区分が四以上五未満 利用者の数を五で除した数以上

(3) 平均障害支援区分が五以上 利用者の数を三で除した数以上

ロ 看護職員の数は、生活介護の単位ごとに、一以上とする。

ハ 理学療法士又は作業療法士の数は、利用者に対して日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う場合は、生活介護の単位ごとに、当該訓練を行うために必要な数とする。

ニ 生活支援員の数は、生活介護の単位ごとに、一以上とする。

四 サービス管理責任者 生活介護事業所ごとに、イ又はロに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれイ又はロに掲げる数

イ 利用者の数が六十以下 一以上

ロ 利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上

2 前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に事業を開始する場合は、推定数による。

3 第一項の生活介護の単位は、生活介護であって、その提供が同時に一又は複数の利用者に対して一体的に行われるものをいい、複数の生活介護の単位を置く場合の生活介護の単位の利用定員は二十人以上とする。

4 第一項第三号の理学療法士又は作業療法士を確保することが困難な場合には、これらの者に代えて、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する看護師その他の者を機能訓練指導員として置くことができる。

5 第一項(第一号に掲げる者を除く。)及び前項に規定する生活介護事業所の職員は、専ら当該生活介護事業所の職務に従事する者又は生活介護の単位ごとに専ら当該生活介護の提供に当たる者でなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

6 第一項第一号の管理者は、専らその職務に従事する者でなければならない。ただし、生活介護事業所の管理上支障がない場合は、当該生活介護事業所の他の業務に従事し、又は当該生活介護事業所以外の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。

7 第一項第三号の生活支援員のうち、一人以上は、常勤でなければならない。

8 第一項第四号のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。

(従たる事業所を設置する場合における特例)

〇第四十条 生活介護事業者は、生活介護事業所における主たる事業所(以下この条において「主たる事業所」という。)と一体的に管理運営を行う事業所(以下この条において「従たる事業所」という。)を設置することができる。

2 従たる事業所は、六人以上の人員を利用させることができる規模を有するものとしなければならない。

3 従たる事業所を設置する場合においては、主たる事業所及び従たる事業所の職員(管理者及びサービス管理責任者を除く。)のうちそれぞれ一人以上は、常勤かつ専ら当該主たる事業所又は従たる事業所の職務に従事する者でなければならない。

(サービス提供困難時の対応)

〇第四十一条 生活介護事業者は、当該生活介護事業所の通常の事業の実施地域(当該事業所が通常時にサービスを提供する地域をいう。以下同じ。)等を勘案し、利用申込者に対し自ら適切な生活介護を提供することが困難であると認めた場合は、適当な他の生活介護事業者等の紹介その他の必要な措置を速やかに講じなければならない。

(介護)

〇第四十二条 介護は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行われなければならない。

2 生活介護事業者は、利用者の心身の状況に応じ、適切な方法により、排せつの自立について必要な援助を行わなければならない。

3 生活介護事業者は、おむつを使用せざるを得ない利用者のおむつを適切に取り替えなければならない。

4 生活介護事業者は、前三項に定めるほか、利用者に対し、離床、着替え及び整容その他日常生活上必要な支援を適切に行わなければならない。

5 生活介護事業者は、常時一人以上の職員を介護に従事させなければならない。

6 生活介護事業者は、その利用者に対して、利用者の負担により、当該生活介護事業所の職員以外の者による介護を受けさせてはならない。

(生産活動)

〇第四十三条 生活介護事業者は、生産活動の機会の提供に当たっては、地域の実情並びに製品及びサービスの需給状況等を考慮して行うよう努めなければならない。

2 生活介護事業者は、生産活動の機会の提供に当たっては、生産活動に従事する者の作業時間、作業量等がその者に過重な負担とならないように配慮しなければならない。

3 生活介護事業者は、生産活動の機会の提供に当たっては、生産活動の能率の向上が図られるよう、利用者の障害の特性等を踏まえた工夫を行わなければならない。

4 生活介護事業者は、生産活動の機会の提供に当たっては、防塵じん設備又は消火設備の設置等生産活動を安全に行うために必要かつ適切な措置を講じなければならない。

(工賃の支払)

〇第四十四条 生活介護事業者は、生産活動に従事している者に、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額を工賃として支払わなければならない。

(職場への定着のための支援等の実施)

〇第四十四条の二 生活介護事業者は、障害者の職場への定着を促進するため、当該生活介護事業者が提供する生活介護を受けて通常の事業所に新たに雇用された障害者について、障害者就業・生活支援センター等の関係機関と連携して、当該障害者が就職した日から六月以上、職業生活における相談等の支援の継続に努めなければならない。

2 生活介護事業者は、当該生活介護事業者が提供する生活介護を受けて通常の事業所に新たに雇用された障害者が、指定就労定着支援(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成十八年厚生労働省令第百七十一号)第二百六条の二に規定する指定就労定着支援をいう。以下同じ。)の利用を希望する場合には、前項に定める支援が終了した日以後速やかに当該指定就労定着支援を受けられるよう、指定就労定着支援事業者(同令第二百六条の三第一項に規定する指定就労定着支援事業者をいう。以下同じ。)との連絡調整に努めなければならない。

(食事)

〇第四十五条 生活介護事業者は、あらかじめ、利用者に対し食事の提供の有無を説明し、提供を行う場合には、その内容及び費用に関して説明を行い、利用者の同意を得なければならない。

2 生活介護事業者は、食事の提供に当たっては、利用者の心身の状況及び嗜し好を考慮し、適切な時間に食事の提供を行うとともに、利用者の年齢及び障害の特性に応じた、適切な栄養量及び内容の食事の提供を行うため、必要な栄養管理を行わなければならない。

3 調理はあらかじめ作成された献立に従って行われなければならない。

4 生活介護事業者は、食事の提供を行う場合であって、生活介護事業所に栄養士を置かないときは、献立の内容、栄養価の算定及び調理の方法について保健所等の指導を受けるよう努めなければならない。

(健康管理)

〇第四十六条 生活介護事業者は、常に利用者の健康の状況に注意するとともに、健康保持のための適切な措置を講じなければならない。

(緊急時等の対応)

〇第四十七条 職員は、現に生活介護の提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。

(衛生管理等)

〇第四十八条 生活介護事業者は、利用者の使用する設備及び飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講ずるとともに、健康管理等に必要となる機械器具等の管理を適正に行わなければならない。

2 生活介護事業者は、当該生活介護事業所において感染症又は食中毒が発生し、又はまん延しないように、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。

一 当該生活介護事業所における感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、職員に周知徹底を図ること。

二 当該生活介護事業所における感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針を整備すること。

三 当該生活介護事業所において、職員に対し、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修並びに感染症の予防及びまん延の防止のための訓練を定期的に実施すること。

(協力医療機関)

〇第四十九条 生活介護事業者は、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関を定めておかなければならない。

(準用)

〇第五十条 第八条、第九条、第十三条から第十九条まで、第二十四条から第二十六条まで、第二十八条から第三十二条の二までの規定は、生活介護の事業について準用する。この場合において、第九条第二項第一号中「第十七条第一項」とあるのは「第五十条において準用する第十七条第一項」と、「療養介護計画」とあるのは「生活介護計画」と、同項第二号中「第二十八条第二項」とあるのは「第五十条において準用する第二十八条第二項」と、同項第三号中「第三十条第二項」とあるのは「第五十条において準用する第三十条第二項」と、同項第四号中「第三十二条第二項」とあるのは「第五十条において準用する第三十二条第二項」と、第十六条第一項中「次条第一項」とあるのは「第五十条において準用する次条第一項」と、第十七条中「療養介護計画」とあるのは「生活介護計画」と、第十八条中「前条」とあるのは「第五十条において準用する前条」と読み替えるものとする。

◎第四章 自立訓練(機能訓練)

(基本方針)

〇第五十一条 自立訓練(機能訓練)の事業は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、規則第六条の六第一号に規定する期間にわたり、身体機能又は生活能力の維持、向上等のために必要な訓練その他の便宜を適切かつ効果的に行うものでなければならない。

(職員の配置の基準)

〇第五十二条 自立訓練(機能訓練)の事業を行う者(以下「自立訓練(機能訓練)事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「自立訓練(機能訓練)事業所」という。)に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。

一 管理者 一

二 看護職員、理学療法士又は作業療法士及び生活支援員

イ 看護職員、理学療法士又は作業療法士及び生活支援員の総数は、自立訓練(機能訓練)事業所ごとに、常勤換算方法で、利用者の数を六で除した数以上とする。

ロ 看護職員の数は、自立訓練(機能訓練)事業所ごとに、一以上とする。

ハ 理学療法士又は作業療法士の数は、自立訓練(機能訓練)事業所ごとに、一以上とする。

ニ 生活支援員の数は、自立訓練(機能訓練)事業所ごとに、一以上とする。

三 サービス管理責任者 自立訓練(機能訓練)事業所ごとに、イ又はロに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれイ又はロに掲げる数

イ 利用者の数が六十以下 一以上

ロ 利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上

2 自立訓練(機能訓練)事業者が、自立訓練(機能訓練)事業所における自立訓練(機能訓練)に併せて、利用者の居宅を訪問することにより自立訓練(機能訓練)(以下この条において「訪問による自立訓練(機能訓練)」という。)を提供する場合は、自立訓練(機能訓練)事業所ごとに、前項に規定する員数の職員に加えて、当該訪問による自立訓練(機能訓練)を提供する生活支援員を一人以上置くものとする。

3 第一項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に事業を開始する場合は、推定数による。

4 第一項第二号の理学療法士又は作業療法士を確保することが困難な場合には、これらの者に代えて、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する看護師その他の者を機能訓練指導員として置くことができる。

5 第一項(第一号に掲げる者を除く。)、第二項及び前項に規定する自立訓練(機能訓練)事業所の職員は、専ら当該自立訓練(機能訓練)事業所の職務に従事する者でなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

6 第一項第一号の管理者は、専らその職務に従事する者でなければならない。ただし、自立訓練(機能訓練)事業所の管理上支障がない場合は、当該自立訓練(機能訓練)事業所の他の業務に従事し、又は当該自立訓練(機能訓練)事業所以外の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。

7 第一項第二号の看護職員のうち、一人以上は、常勤でなければならない。

8 第一項第二号の生活支援員のうち、一人以上は、常勤でなければならない。

9 第一項第三号のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。

(訓練)

〇第五十三条 自立訓練(機能訓練)事業者は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって訓練を行わなければならない。

2 自立訓練(機能訓練)事業者は、利用者に対し、その有する能力を活用することにより、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、利用者の心身の特性に応じた必要な訓練を行わなければならない。

3 自立訓練(機能訓練)事業者は、常時一人以上の職員を訓練に従事させなければならない。

4 自立訓練(機能訓練)事業者は、その利用者に対して、利用者の負担により、当該自立訓練(機能訓練)事業所の職員以外の者による訓練を受けさせてはならない。

(地域生活への移行のための支援)

〇第五十四条 自立訓練(機能訓練)事業者は、利用者が地域において自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、第六十四条第一項に規定する就労移行支援事業者その他の障害福祉サービス事業を行う者等と連携し、必要な調整を行わなければならない。

2 自立訓練(機能訓練)事業者は、利用者が地域において安心した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、当該利用者が住宅等における生活に移行した後も、一定期間、定期的な連絡、相談等を行わなければならない。

(準用)

〇第五十五条 第八条、第九条、第十三条から第十九条まで、第二十四条から第二十六条まで、第二十八条から第三十二条の二まで、第三十四条から第三十八条まで、第四十条、第四十一条及び第四十四条の二から第四十九条までの規定は、自立訓練(機能訓練)の事業について準用する。この場合において、第九条第二項第一号中「第十七条第一項」とあるのは「第五十五条において準用する第十七条第一項」と、「療養介護計画」とあるのは「自立訓練(機能訓練)計画」と、同項第二号中「第二十八条第二項」とあるのは「第五十五条において準用する第二十八条第二項」と、同項第三号中「第三十条第二項」とあるのは「第五十五条において準用する第三十条第二項」と、同項第四号中「第三十二条第二項」とあるのは「第五十五条において準用する第三十二条第二項」と、第十六条第一項中「次条第一項」とあるのは「第五十五条において準用する次条第一項」と、第十七条中「療養介護計画」とあるのは「自立訓練(機能訓練)計画」と、同条第八項中「六月」とあるのは「三月」と、第十八条中「前条」とあるのは「第五十五条において準用する前条」と読み替えるものとする。

◎第五章 自立訓練(生活訓練)

(基本方針)

〇第五十六条 自立訓練(生活訓練)の事業は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、規則第六条の六第二号に規定する期間にわたり、生活能力の維持、向上等のために必要な支援、訓練その他の便宜を適切かつ効果的に行うものでなければならない。

(規模)

〇第五十七条 自立訓練(生活訓練)の事業を行う者(以下「自立訓練(生活訓練)事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「自立訓練(生活訓練)事業所」という。)は、二十人以上の人員を利用させることができる規模を有するものでなければならない。ただし、離島その他の地域であって厚生労働大臣が定めるもののうち、将来的にも利用者の確保の見込みがないとして都道府県知事が認めるものにおいて事業を行う自立訓練(生活訓練)事業所(宿泊型自立訓練(規則第二十五条第七号に規定する宿泊型自立訓練をいう。以下同じ。)のみを行うものを除く。)については、十人以上とすることができる。

2 前項の規定にかかわらず、宿泊型自立訓練及び宿泊型自立訓練以外の自立訓練(生活訓練)を併せて行う自立訓練(生活訓練)事業所は、宿泊型自立訓練に係る十人以上の人員及び宿泊型自立訓練以外の自立訓練(生活訓練)に係る二十人以上(前項ただし書の都道府県知事が認める地域において事業を行うものにあっては、十人以上)の人員を利用させることができる規模を有するものでなければならない。

(設備の基準)

〇第五十八条 自立訓練(生活訓練)事業所は、訓練・作業室、相談室、洗面所、便所及び多目的室その他運営に必要な設備を設けなければならない。ただし、他の社会福祉施設等の設備を利用することにより当該自立訓練(生活訓練)事業所の効果的な運営を期待することができる場合であって、利用者の支援に支障がないときは、その一部を設けないことができる。

2 前項に規定する設備の基準は、次のとおりとする。

一 訓練・作業室

イ 訓練又は作業に支障がない広さを有すること。

ロ 訓練又は作業に必要な機械器具等を備えること。

二 相談室 室内における談話の漏えいを防ぐための間仕切り等を設けること。

三 洗面所 利用者の特性に応じたものであること。

四 便所 利用者の特性に応じたものであること。

3 宿泊型自立訓練を行う自立訓練(生活訓練)事業所にあっては、第一項に規定する設備のほか、居室及び浴室を備えるものとし、その基準は次のとおりとする。ただし、宿泊型自立訓練のみを行う自立訓練(生活訓練)事業所にあっては、同項に規定する訓練・作業室を設けないことができる。

一 居室

イ 一の居室の定員は、一人とすること。

ロ 一の居室の面積は、収納設備等を除き、七・四三平方メートル以上とすること。

二 浴室 利用者の特性に応じたものであること。

4 第一項に規定する相談室及び多目的室は、利用者の支援に支障がない場合は、兼用することができる。

5 第一項及び第三項に規定する設備は、専ら当該自立訓練(生活訓練)事業所の用に供するものでなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合はこの限りでない。

6 宿泊型自立訓練の事業を行う者が当該事業を行う事業所(次項において「宿泊型自立訓練事業所」という。)の建物(利用者の日常生活のために使用しない附属の建物を除く。同項において同じ。)は、耐火建築物(建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第九号の二に規定する耐火建築物をいう。同項において同じ。)又は準耐火建築物(同条第九号の三に規定する準耐火建築物をいう。同項において同じ。)でなければならない。

7 前項の規定にかかわらず、都道府県知事(指定都市及び中核市にあっては、指定都市又は中核市の市長)が、火災予防、消火活動等に関し専門的知識を有する者の意見を聴いて、次の各号のいずれかの要件を満たす木造かつ平屋建ての宿泊型自立訓練事業所の建物であって、火災に係る利用者の安全性が確保されていると認めたときは、耐火建築物又は準耐火建築物とすることを要しない。

一 スプリンクラー設備の設置、天井等の内装材等への難燃性の材料の使用、火災が発生するおそれがある箇所における防火区画の設置等により、初期消火及び延焼の抑制に配慮した構造であること。

二 非常警報設備の設置等による火災の早期発見及び通報の体制が整備されており、円滑な消火活動が可能なものであること。

三 避難口の増設、搬送を容易に行うために十分な幅員を有する避難路の確保等により、円滑な避難が可能な構造であり、かつ、避難訓練を頻繁に実施すること、配置人員を増員すること等により、火災の際の円滑な避難が可能なものであること。

(職員の配置の基準)

〇第五十九条 自立訓練(生活訓練)事業者が自立訓練(生活訓練)事業所に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。

一 管理者 一

二 生活支援員 自立訓練(生活訓練)事業所ごとに、常勤換算方法で、イに掲げる利用者の数を六で除した数とロに掲げる利用者の数を十で除した数の合計数以上

イ ロに掲げる利用者以外の利用者

ロ 宿泊型自立訓練の利用者

三 地域移行支援員 宿泊型自立訓練を行う場合、自立訓練(生活訓練)事業所ごとに、一以上

四 サービス管理責任者 自立訓練(生活訓練)事業所ごとに、イ又はロに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれイ又はロに掲げる数

イ 利用者の数が六十以下 一以上

ロ 利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上

2 健康上の管理などの必要がある利用者がいるために看護職員を置いている自立訓練(生活訓練)事業所については、前項第二号中「生活支援員」とあるのは「生活支援員及び看護職員」と、「自立訓練(生活訓練)事業所」とあるのは「生活支援員及び看護職員の総数は、自立訓練(生活訓練)事業所」と読み替えるものとする。この場合において、生活支援員及び看護職員の数は、当該自立訓練(生活訓練)事業所ごとに、それぞれ一以上とする。

3 自立訓練(生活訓練)事業者が、自立訓練(生活訓練)事業所における自立訓練(生活訓練)に併せて、利用者の居宅を訪問することにより自立訓練(生活訓練)(以下この項において「訪問による自立訓練(生活訓練)」という。)を提供する場合は、前二項に規定する員数の職員に加えて、当該訪問による自立訓練(生活訓練)を提供する生活支援員を一人以上置くものとする。

4 第一項(第二項において読み替えられる場合を含む。)の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に事業を開始する場合は、推定数による。

5 第一項(第一号に掲げる者を除く。)及び第二項に規定する自立訓練(生活訓練)事業所の職員は、専ら当該自立訓練(生活訓練)事業所の職務に従事する者でなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

6 第一項第一号の管理者は、専らその職務に従事する者でなければならない。ただし、自立訓練(生活訓練)事業所の管理上支障がない場合は、当該自立訓練(生活訓練)事業所の他の業務に従事し、又は当該自立訓練(生活訓練)事業所以外の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。

7 第一項第二号又は第二項の生活支援員のうち、一人以上は、常勤でなければならない。

8 第一項第四号のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。ただし、指定宿泊型自立訓練を行う指定自立訓練(生活訓練)事業所であって、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

〇第六十条 削除

(準用)

〇第六十一条 第八条、第九条、第十三条から第十九条まで、第二十四条から第二十六条まで、第二十八条から第三十二条の二まで、第三十四条から第三十六条まで、第四十条、第四十一条、第四十四条の二から第四十九条まで、第五十三条及び第五十四条の規定は、自立訓練(生活訓練)の事業について準用する。この場合において、第九条第二項第一号中「第十七条第一項」とあるのは「第六十一条において準用する第十七条第一項」と、「療養介護計画」とあるのは「自立訓練(生活訓練)計画」と、同項第二号中「第二十八条第二項」とあるのは「第六十一条において準用する第二十八条第二項」と、同項第三号中「第三十条第二項」とあるのは「第六十一条において準用する第三十条第二項」と、同項第四号中「第三十二条第二項」とあるのは「第六十一条において準用する第三十二条第二項」と、第十六条第一項中「次条第一項」とあるのは「第六十一条において準用する次条第一項」と、第十七条中「療養介護計画」とあるのは「自立訓練(生活訓練)計画」と、同条第八項中「六月」とあるのは「三月」と、第十八条中「前条」とあるのは「第六十一条において準用する前条」と、第四十条第二項中「六人以上」とあるのは「宿泊型自立訓練以外の自立訓練(生活訓練)については六人以上、宿泊型自立訓練については十人以上」と読み替えるものとする。

◎第六章 就労移行支援

(基本方針)

〇第六十二条 就労移行支援の事業は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、規則第六条の九に規定する者に対して、規則第六条の八に規定する期間にわたり、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の便宜を適切かつ効果的に行うものでなければならない。

(認定就労移行支援事業所の設備)

〇第六十三条 第七十条において準用する第三十八条の規定にかかわらず、あん摩マツサージ指圧師、はり師及びきゆう師に係る学校養成施設認定規則(昭和二十六年文部省・厚生省令第二号)によるあん摩マッサージ指圧師、はり師又はきゅう師の学校又は養成施設として認定されている就労移行支援事業所(以下この章において「認定就労移行支援事業所」という。)の設備の基準は、同令の規定によりあん摩マッサージ指圧師、はり師又はきゅう師に係る学校又は養成施設として必要とされる設備を有することとする。

(職員の配置の基準)

〇第六十四条 就労移行支援の事業を行う者(以下「就労移行支援事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「就労移行支援事業所」という。)に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。

一 管理者 一

二 職業指導員及び生活支援員

イ 職業指導員及び生活支援員の総数は、就労移行支援事業所ごとに、常勤換算方法で、利用者の数を六で除した数以上とする。

ロ 職業指導員の数は、就労移行支援事業所ごとに、一以上とする。

ハ 生活支援員の数は、就労移行支援事業所ごとに、一以上とする。

三 就労支援員 就労移行支援事業所ごとに、常勤換算方法で、利用者の数を十五で除した数以上

四 サービス管理責任者 就労移行支援事業所ごとに、イ又はロに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれイ又はロに掲げる数

イ 利用者の数が六十以下 一以上

ロ 利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上

2 前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に事業を開始する場合は、推定数による。

3 第一項(第一号に掲げる者を除く。)に規定する就労移行支援事業所の職員は、専ら当該就労移行支援事業所の職務に従事する者でなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

4 第一項第一号の管理者は、専らその職務に従事する者でなければならない。ただし、就労移行支援事業所の管理上支障がない場合は、当該就労移行支援事業所の他の業務に従事し、又は当該就労移行支援事業所以外の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。

5 第一項第二号の職業指導員又は生活支援員のうち、いずれか一人以上は、常勤でなければならない。

6 第一項第四号のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。

(認定就労移行支援事業所の職員の員数)

〇第六十五条 前条の規定にかかわらず、認定就労移行支援事業所に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。

一 管理者 一

二 職業指導員及び生活支援員

イ 職業指導員及び生活支援員の総数は、就労移行支援事業所ごとに、常勤換算方法で、利用者の数を十で除した数以上とする。

ロ 職業指導員の数は、就労移行支援事業所ごとに、一以上とする。

ハ 生活支援員の数は、就労移行支援事業所ごとに、一以上とする。

三 サービス管理責任者 就労移行支援事業所ごとに、イ又はロに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれイ又はロに掲げる数

イ 利用者の数が六十以下 一以上

ロ 利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上

2 前項の職員及びその員数については、前条第二項から第六項までの規定を準用する。

(通勤のための訓練の実施)

〇第六十五条の二 就労移行支援事業者は、利用者が自ら通常の事業所に通勤することができるよう、通勤のための訓練を実施しなければならない。

(実習の実施)

〇第六十六条 就労移行支援事業者は、利用者が第七十条において準用する第十七条の就労移行支援計画に基づいて実習できるよう、実習の受入先を確保しなければならない。

2 就労移行支援事業者は、前項の実習の受入先の確保に当たっては、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター及び特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の意向及び適性を踏まえて行うよう努めなければならない。

(求職活動の支援等の実施)

〇第六十七条 就労移行支援事業者は、公共職業安定所での求職の登録その他の利用者が行う求職活動を支援しなければならない。

2 就労移行支援事業者は、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター及び特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の意向及び適性に応じた求人の開拓に努めなければならない。

(職場への定着のための支援等の実施)

〇第六十八条 就労移行支援事業者は、利用者の職場への定着を促進するため、障害者就業・生活支援センター等の関係機関と連携して、利用者が就職した日から六月以上、職業生活における相談等の支援を継続しなければならない。

2 就労移行支援事業者は、利用者が、指定就労定着支援の利用を希望する場合には、前項に定める支援が終了した日以後速やかに指定就労定着支援を受けられるよう、指定就労定着支援事業者との連絡調整を行わなければならない。

(就職状況の報告)

〇第六十九条 就労移行支援事業者は、毎年、前年度における就職した利用者の数その他の就職に関する状況を、都道府県に報告しなければならない。

(準用)

〇第七十条 第八条、第九条、第十三条から第十九条まで、第二十四条から第二十六条まで、第二十八条から第三十二条の二まで、第三十四条から第三十八条まで、第四十条、第四十一条、第四十三条、第四十四条、第四十五条から第四十九条まで及び第五十三条の規定は、就労移行支援の事業について準用する。この場合において、第九条第二項第一号中「第十七条第一項」とあるのは「第七十条において準用する第十七条第一項」と、「療養介護計画」とあるのは「就労移行支援計画」と、同項第二号中「第二十八条第二項」とあるのは「第七十条において準用する第二十八条第二項」と、同項第三号中「第三十条第二項」とあるのは「第七十条において準用する第三十条第二項」と、同項第四号中「第三十二条第二項」とあるのは「第七十条において準用する第三十二条第二項」と、第十六条第一項中「次条第一項」とあるのは「第七十条において準用する次条第一項」と、第十七条中「療養介護計画」とあるのは「就労移行支援計画」と、同条第八項中「六月」とあるのは「三月」と、第十八条中「前条」とあるのは「第七十条において準用する前条」と、第三十七条ただし書及び第四十条第一項中「生活介護事業所」とあるのは「就労移行支援事業所(認定就労移行支援事業所を除く。)」と読み替えるものとする。

◎第七章 就労継続支援A型

(基本方針)

〇第七十一条 就労継続支援A型の事業は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、専ら規則第六条の十第一号に規定する者を雇用して就労の機会を提供するとともに、その知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の便宜を適切かつ効果的に行うものでなければならない。

(管理者の資格要件)

〇第七十二条 就労継続支援A型の事業を行う者(以下「就労継続支援A型事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「就労継続支援A型事業所」という。)の管理者は、社会福祉法第十九条各号のいずれかに該当する者若しくは社会福祉事業に二年以上従事した者又は企業を経営した経験を有する者又はこれらと同等以上の能力を有すると認められる者でなければならない。

(運営規程)

〇第七十二条の二 就労継続支援A型事業者は、就労継続支援A型事業所ごとに、次の各号に掲げる事業の運営についての重要事項に関する運営規程を定めておかなければならない。

一 事業の目的及び運営の方針

二 職員の職種、員数及び職務の内容

三 営業日及び営業時間

四 利用定員

五 就労継続支援A型の内容(生産活動に係るものを除く。)並びに利用者から受領する費用の種類及びその額

六 就労継続支援A型の内容(生産活動に係るものに限る。)、賃金及び第八十条第三項に規定する工賃並びに利用者の労働時間及び作業時間

七 通常の事業の実施地域

八 サービスの利用に当たっての留意事項

九 緊急時等における対応方法

十 非常災害対策

十一 事業の主たる対象とする障害の種類を定めた場合には当該障害の種類

十二 虐待の防止のための措置に関する事項

十三 その他運営に関する重要事項

(厚生労働大臣が定める事項の評価等)

〇第七十二条の三 就労継続支援A型事業者は、就労継続支援A型事業所ごとに、おおむね一年に一回以上、利用者の労働時間その他の当該就労継続支援A型事業所の運営状況に関し必要な事項として厚生労働大臣が定める事項について、厚生労働大臣が定めるところにより、自ら評価を行い、その結果をインターネットの利用その他の方法により公表しなければならない。

(規模)

〇第七十三条 就労継続支援A型事業所は、十人以上の人員を利用させることができる規模を有するものでなければならない。

2 就労継続支援A型事業者が第七十八条第二項の規定により雇用契約を締結していない利用者に対して就労継続支援A型を提供する場合における雇用契約を締結している利用者に係る利用定員は、十を下回ってはならない。

3 就労継続支援A型事業所における雇用契約を締結していない利用者に係る利用定員は、当該就労継続支援A型事業所の利用定員の百分の五十及び九を超えてはならない。

(設備の基準)

〇第七十四条 就労継続支援A型事業所は、訓練・作業室、相談室、洗面所、便所及び多目的室その他運営上必要な設備を設けなければならない。ただし、他の社会福祉施設等の設備を利用することにより当該就労継続支援A型事業所の効果的な運営を期待することができる場合であって、利用者の支援に支障がないときは、その一部を設けないことができる。

2 前項に規定する設備の基準は、次のとおりとする。

一 訓練・作業室

イ 訓練又は作業に支障がない広さを有すること。

ロ 訓練又は作業に必要な機械器具等を備えること。

二 相談室 室内における談話の漏えいを防ぐための間仕切り等を設けること。

三 洗面所 利用者の特性に応じたものであること。

四 便所 利用者の特性に応じたものであること。

3 第一項に規定する訓練・作業室は、就労継続支援A型の提供に当たって支障がない場合は、設けないことができる。

4 第一項に規定する相談室及び多目的室は、利用者の支援に支障がない場合は、兼用することができる。

5 第一項に規定する設備は、専ら当該就労継続支援A型事業所の用に供するものでなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

(職員の配置の基準)

〇第七十五条 就労継続支援A型事業者が就労継続支援A型事業所に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。

一 管理者 一

二 職業指導員及び生活支援員

イ 職業指導員及び生活支援員の総数は、就労継続支援A型事業所ごとに、常勤換算方法で、利用者の数を十で除した数以上とする。

ロ 職業指導員の数は、就労継続支援A型事業所ごとに、一以上とする。

ハ 生活支援員の数は、就労継続支援A型事業所ごとに、一以上とする。

三 サービス管理責任者 就労継続支援A型事業所ごとに、イ又はロに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれイ又はロに掲げる数

イ 利用者の数が六十以下 一以上

ロ 利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上

2 前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に事業を開始する場合は、推定数による。

3 第一項(第一号に掲げる者を除く。)に規定する就労継続支援A型事業所の職員は、専ら当該就労継続支援A型事業所の職務に従事する者でなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合はこの限りでない。

4 第一項第一号の管理者は、専らその職務に従事する者でなければならない。ただし、就労継続支援A型事業所の管理上支障がない場合は、当該就労継続支援A型事業所の他の業務に従事し、又は当該就労継続支援A型事業所以外の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。

5 第一項第二号の職業指導員又は生活支援員のうち、いずれか一人以上は、常勤でなければならない。

6 第一項第三号のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。

(従たる事業所を設置する場合における特例)

〇第七十六条 就労継続支援A型事業者は、就労継続支援A型事業所における主たる事業所(以下この条において「主たる事業所」という。)と一体的に管理運営を行う事業所(以下この条において「従たる事業所」という。)を設置することができる。

2 従たる事業所は、十人以上の人員を利用させることができる規模を有するものとしなければならない。

3 従たる事業所を設置する場合においては、主たる事業所及び従たる事業所の職員(管理者及びサービス管理責任者を除く。)のうちそれぞれ一人以上は、常勤かつ専ら当該主たる事業所又は従たる事業所の職務に従事する者でなければならない。

(実施主体)

〇第七十七条 就労継続支援A型事業者が社会福祉法人以外の者である場合は、当該就労継続支援A型事業者は専ら社会福祉事業を行う者でなければならない。

2 就労継続支援A型事業者は、障害者の雇用の促進等に関する法律第四十四条に規定する子会社以外の者でなければならない。

(雇用契約の締結等)

〇第七十八条 就労継続支援A型事業者は、就労継続支援A型の提供に当たっては、利用者と雇用契約を締結しなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、就労継続支援A型事業者(多機能型により就労継続支援B型の事業を一体的に行う者を除く。)は、規則第六条の十第二号に規定する者に対して雇用契約を締結せずに就労継続支援A型を提供することができる。

(就労)

〇第七十九条 就労継続支援A型事業者は、就労の機会の提供に当たっては、地域の実情並びに製品及びサービスの需給状況等を考慮して行うよう努めなければならない。

2 就労継続支援A型事業者は、就労の機会の提供に当たっては、作業の能率の向上が図られるよう、利用者の障害の特性等を踏まえた工夫を行わなければならない。

3 就労継続支援A型事業者は、就労の機会の提供に当たっては、利用者の就労に必要な知識及び能力の向上に努めるとともに、その希望を踏まえたものとしなければならない。

(賃金及び工賃)

〇第八十条 就労継続支援A型事業者は、第七十八条第一項の規定による利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことを支援するため、賃金の水準を高めるよう努めなければならない。

2 就労継続支援A型事業者は、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額が、利用者に支払う賃金の総額以上となるようにしなければならない。

3 就労継続支援A型事業者は、第七十八条第二項の規定による利用者(以下この条において「雇用契約を締結していない利用者」という。)に対しては、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額を工賃として支払わなければならない。

4 就労継続支援A型事業者は、雇用契約を締結していない利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことを支援するため、前項の規定により支払われる工賃の水準を高めるよう努めなければならない。

5 第三項の規定により雇用契約を締結していない利用者それぞれに対し支払われる一月あたりの工賃の平均額は、三千円を下回ってはならない。

(実習の実施)

〇第八十一条 就労継続支援A型事業者は、利用者が第八十五条において準用する第十七条の就労継続支援A型計画に基づいて実習できるよう、実習の受入先の確保に努めなければならない。

2 就労継続支援A型事業者は、前項の実習の受入先の確保に当たっては、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター及び特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の就労に対する意向及び適性を踏まえて行うよう努めなければならない。

(求職活動の支援等の実施)

〇第八十二条 就労継続支援A型事業者は、公共職業安定所での求職の登録その他の利用者が行う求職活動の支援に努めなければならない。

2 就労継続支援A型事業者は、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター及び特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の就労に関する意向及び適性に応じた求人の開拓に努めなければならない。

(職場への定着のための支援等の実施)

〇第八十三条 就労継続支援A型事業者は、利用者の職場への定着を促進するため、障害者就業・生活支援センター等の関係機関と連携して、利用者が就職した日から六月以上、職業生活における相談等の支援の継続に努めなければならない。

2 就労継続支援A型事業者は、利用者が、指定就労定着支援の利用を希望する場合には、前項に定める支援が終了した日以後速やかに指定就労定着支援を受けられるよう、指定就労定着支援事業者との連絡調整に努めなければならない。

(利用者及び職員以外の者の雇用)

〇第八十四条 就労継続支援A型事業者は、利用者及び職員以外の者を就労継続支援A型の事業に従事する作業員として雇用する場合は、次の各号に掲げる利用定員の区分に応じ、当該各号に定める数を超えて雇用してはならない。

一 利用定員が十人以上二十人以下 利用定員に百分の五十を乗じて得た数

二 利用定員が二十一人以上三十人以下 十又は利用定員に百分の四十を乗じて得た数のいずれか多い数

三 利用定員が三十一人以上 十二又は利用定員に百分の三十を乗じて得た数のいずれか多い数

(準用)

〇第八十五条 第八条、第九条、第十三条から第十九条まで、第二十四条から第二十六条まで、第二十八条から第三十二条の二まで、第三十四条、第四十一条、第四十五条から第四十九条まで及び第五十三条の規定は、就労継続支援A型の事業について準用する。この場合において、第九条第二項第一号中「第十七条第一項」とあるのは「第八十五条において準用する第十七条第一項」と、「療養介護計画」とあるのは「就労継続支援A型計画」と、同項第二号中「第二十八条第二項」とあるのは「第八十五条において準用する第二十八条第二項」と、同項第三号中「第三十条第二項」とあるのは「第八十五条において準用する第三十条第二項」と、同項第四号中「第三十二条第二項」とあるのは「第八十五条において準用する第三十二条第二項」と、第十六条第一項中「次条第一項」とあるのは「第八十五条において準用する次条第一項」と、第十七条中「療養介護計画」とあるのは「就労継続支援A型計画」と、第十八条中「前条」とあるのは「第八十五条において準用する前条」と読み替えるものとする。

◎第八章 就労継続支援B型

(基本方針)

〇第八十六条 就労継続支援B型の事業は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、規則第六条の十第二号に規定する者に対して就労の機会を提供するとともに、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の便宜を適切かつ効果的に行うものでなければならない。

(工賃の支払等)

〇第八十七条 就労継続支援B型の事業を行う者(以下「就労継続支援B型事業者」という。)は、利用者に、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額を工賃として支払わなければならない。

2 前項の規定により利用者それぞれに対し支払われる一月当たりの工賃の平均額(第四項において「工賃の平均額」という。)は、三千円を下回ってはならない。

3 就労継続支援B型事業者は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことを支援するため、工賃の水準を高めるよう努めなければならない。

4 就労継続支援B型事業者は、年度ごとに、工賃の目標水準を設定し、当該工賃の目標水準及び前年度に利用者に対し支払われた工賃の平均額を利用者に通知するとともに、都道府県に報告しなければならない。

(準用)

〇第八十八条 第八条、第九条、第十三条から第十九条まで、第二十四条から第二十六条まで、第二十八条から第三十二条の二まで、第三十四条、第三十六条、第三十七条、第四十一条、第四十三条、第四十五条から第四十九条まで、第五十三条、第七十二条、第七十四条から第七十六条まで及び第八十一条から第八十三条までの規定は、就労継続支援B型の事業について準用する。この場合において、第九条第二項第一号中「第十七条第一項」とあるのは「第八十八条において準用する第十七条第一項」と、「療養介護計画」とあるのは「就労継続支援B型計画」と、同項第二号中「第二十八条第二項」とあるのは「第八十八条において準用する第二十八条第二項」と、同項第三号中「第三十条第二項」とあるのは「第八十八条において準用する第三十条第二項」と、同項第四号中「第三十二条第二項」とあるのは「第八十八条において準用する第三十二条第二項」と、第十六条第一項中「次条第一項」とあるのは「第八十八条において準用する次条第一項」と、第十七条中「療養介護計画」とあるのは「就労継続支援B型計画」と、第十八条中「前条」とあるのは「第八十八条において準用する前条」と、第八十一条第一項中「第八十五条」とあるのは「第八十八条」と、「就労継続支援A型計画」とあるのは「就労継続支援B型計画」と読み替えるものとする。

◎第九章 多機能型に関する特例

(規模に関する特例)

〇第八十九条 多機能型による生活介護事業所(以下「多機能型生活介護事業所」という。)、自立訓練(機能訓練)事業所(以下「多機能型自立訓練(機能訓練)事業所」という。)、自立訓練(生活訓練)事業所(以下「多機能型自立訓練(生活訓練)事業所」という。)、就労移行支援事業所(以下「多機能型就労移行支援事業所」という。)、就労継続支援A型事業所(以下「多機能型就労継続支援A型事業所」という。)及び就労継続支援B型事業所(以下「多機能型就労継続支援B型事業所」という。)(以下「多機能型事業所」と総称する。)は、一体的に事業を行う多機能型事業所の利用定員(多機能型による指定児童発達支援(児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成二十四年厚生労働省令第十五号。以下「指定通所支援基準」という。)第四条に規定する指定児童発達支援をいう。)の事業、指定医療型児童発達支援(指定通所支援基準第五十五条に規定する指定医療型児童発達支援をいう。)の事業又は指定放課後等デイサービス(指定通所支援基準第六十五条に規定する指定放課後等デイサービスをいう。)の事業(以下「多機能型児童発達支援事業等」という。)を一体的に行う場合にあっては、当該事業を行う事業所の利用定員を含むものとし、宿泊型自立訓練の利用定員を除く。)の合計が二十人以上である場合は、当該多機能型事業所の利用定員を、次の各号に掲げる多機能型事業所の区分に応じ、当該各号に掲げる人数とすることができる。

一 多機能型生活介護事業所、多機能型自立訓練(機能訓練)事業所及び多機能型就労移行支援事業所(認定就労移行支援事業所を除く。) 六人以上

二 多機能型自立訓練(生活訓練)事業所 六人以上。ただし、宿泊型自立訓練及び宿泊型自立訓練以外の自立訓練(生活訓練)を併せて行う場合にあっては、宿泊型自立訓練の利用定員が十人以上かつ宿泊型自立訓練以外の自立訓練(生活訓練)の利用定員が六人以上とする。

三 多機能型就労継続支援A型事業所及び多機能型就労継続支援B型事業所 十人以上

2 前項の規定にかかわらず、主として重度の知的障害及び重度の上肢、下肢又は体幹の機能の障害が重複している障害者を通わせる多機能型生活介護事業所が、多機能型児童発達支援事業等を一体的に行う場合にあっては、第三十七条の規定にかかわらず、その利用定員を、当該多機能型生活介護事業所が行う全ての事業を通じて五人以上とすることができる。

3 多機能型生活介護事業所が、主として重症心身障害児(児童福祉法第七条第二項に規定する重症心身障害児をいう。)につき行う多機能型児童発達支援事業等を一体的に行う場合にあっては、第三十七条の規定にかかわらず、その利用定員を、当該多機能型生活介護事業所が行う全ての事業を通じて五人以上とすることができる。

4 離島その他の地域であって厚生労働大臣が定めるもののうち、将来的にも利用者の確保の見込みがないとして都道府県知事が認めるものにおいて事業を行う多機能型事業所については、第一項中「二十人」とあるのは「十人」とする。この場合において、地域において障害福祉サービスが提供されていないこと等により障害福祉サービスを利用することが困難なものにおいて事業を行う多機能型事業所(多機能型生活介護事業所、多機能型自立訓練(機能訓練)事業所、多機能型自立訓練(生活訓練)事業所、多機能型就労継続支援B型事業所に限る。以下この条及び第九十条第三項において同じ。)については、当該多機能型事業所の利用定員を、一人以上とすることができる。

(職員の員数等の特例)

〇第九十条 多機能型事業所は、一体的に事業を行う多機能型事業所の利用定員(多機能型児童発達支援事業等を一体的に行う場合にあっては、当該事業を行う事業所の利用定員を含む。)の合計が二十人未満である場合は、第三十九条第七項、第五十二条第七項及び第八項、第五十九条第七項、第六十四条第五項並びに第七十五条第五項(第八十八条において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、当該多機能型事業所に置くべき職員(多機能型児童発達支援事業等を一体的に行う場合にあっては、指定通所支援基準の規定により当該事業を行う事業所に置くべきものとされる職員(指定通所支援基準第五条第一項第二号に規定する児童発達支援管理責任者を除く。)を含むものとし、管理者、医師及びサービス管理責任者を除く。)のうち、一人以上は、常勤でなければならないとすることができる。

2 多機能型事業所は、第三十九条第一項第四号及び第八項、第五十二条第一項第三号及び第九項、第五十九条第一項第四号及び第八項、第六十四条第一項第四号及び第六項並びに第七十五条第一項第三号及び第六項(これらの規定を第八十八条において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、一体的に事業を行う多機能型事業所のうち厚生労働大臣が定めるものを一の事業所であるとみなして、当該一の事業所とみなされた事業所に置くべきサービス管理責任者の数を、次の各号に掲げる当該多機能型事業所の利用者の数の合計の区分に応じ、当該各号に掲げる数とすることができる。この場合において、この項の規定により置くべきものとされるサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならないとすることができる。

一 利用者の数の合計が六十以下 一以上

二 利用者の数の合計が六十一以上 一に、利用者の数の合計が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上

3 前条第四項後段の規定により、多機能型事業所の利用定員を一人以上とすることができることとされた多機能型事業所は、第三十九条第一項第三号ニ及び第七項、第五十二条第一項第二号ニ及び第八項、第五十九条第一項第二号及び第七項並びに第八十八条において準用する第七十五条第一項第二号及び第五項の規定にかかわらず、一体的に事業を行う多機能型事業所を一の事業所であるとみなして、当該一の事業所とみなされた事業所に置くべき生活支援員の数を、常勤換算方法で、第一号に掲げる利用者の数を六で除した数と第二号に掲げる利用者の数を十で除した数の合計数以上とすることができる。この場合において、この項の規定により置くべきものとされる生活支援員のうち、一人以上は常勤でなければならない。

一 生活介護、自立訓練(機能訓練)及び自立訓練(生活訓練)の利用者

二 就労継続支援B型の利用者

(設備の特例)

〇第九十一条 多機能型事業所については、サービスの提供に支障を来さないよう配慮しつつ、一体的に事業を行う他の多機能型事業所の設備を兼用することができる。

第十章 雑則

(電磁的記録等)

〇第九十二条 障害福祉サービス事業者及びその職員は、作成、保存その他これらに類するもののうち、この省令の規定において書面(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。以下この条において同じ。)で行うことが規定されている又は想定されるもの(次項に規定するものを除く。)については、書面に代えて、当該書面に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)により行うことができる。

2 障害福祉サービス事業者及びその職員は、交付、説明、同意、締結その他これらに類するもの(以下「交付等」という。)のうち、この省令の規定において書面で行うことが規定されている又は想定されるものについては、当該交付等の相手方の承諾を得て、当該交付等の相手方が利用者である場合には当該利用者に係る障害の特性に応じた適切な配慮をしつつ、書面に代えて、電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他人の知覚によって認識することができない方法をいう。)によることができる。

 

 

厚生労働省からの留意事項 ご案内します

ご参考になれば幸いです。

就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について

(平成19年4月2日 最終改正 令和3年3月30日 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 障害福祉課長)

1 適正な事業運営及びサービス利用等について

(1)就労移行支援

① 適正な事業運営に向けての留意事項

ア 利用者の就職状況の把握について

市町村が支給決定を行った利用者が就職した場合、市町村が就職した状況を把握できるようにするため、都道府県等においては、就労移行支援事業所に対し、当該事業所において利用者が就職した場合には支給決定権者である市町村に適時に報告することを徹底させること。併せて、例えば、重要事項説明書の退所理由に就職する場合を明記するなど、利用開始時に利用者への説明も徹底するよう、就労移行支援事業所に対して周知すること。

② 適正なサービス利用等について

ア 支給決定に係る留意事項

就労移行支援の標準利用期間(2年間)を超えて支給決定の更新を行う場合や、就労移行支援の複数回利用希望があった場合の取扱いに関して、自治体によっては個別の対象者の状況を勘案せず、一律の取扱いが行われている事例が見られることから、就労移行支援の利用等に際しては、引き続き、市町村は個々の対象者の状況を勘案してサービスの利用を判断すること。

イ 一般就労へ移行した際の就労移行支援の利用について

利用者が就労移行支援の利用を経て就労した後は、引き続き当該就労移行支援を利用し就労移行支援サービス費を算定することはできない(施設外支援(「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成 18 年 10 月 31 日障発 1031001 号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知。以下「留意事項通知」という。)第二の1の(4)の②の(一)の企業内等で行われる企業実習等への支援をいう。以下同じ。)の対象となるトライアル雇用の期間を除く)。

ただし、利用者の状態によっては、就労移行支援事業所で引き続き訓練を受けながら働くことが、勤務時間や労働日数を増やすことにつながる場合や、新たな職種への就職を希望しており、就労移行支援の利用が必要である場合などもあることから、市町村が、利用者が就職したことを把握した上で、就労中の就労移行支援の必要性が認められると判断し、改めて就労移行支援の利用について支給決定を行った場合に限り、就職した後も新たに就労移行支援を利用することを可能とする。

また、市町村が、上記支給決定を行うに当たっては、以下の 3 点を踏まえることとする。

・ 就労移行支援を利用することにより、勤務時間や労働日数を増やすこと、又は新たな職種へ就職することにつながるか否か。

・ 働きながら就労移行支援を利用することが利用者の加重な負担にならないか。

・ 他のサービスや支援機関ではなく、就労移行支援を利用することが適当であるか否か。

(2)就労継続支援A型

① 適正な事業運営に向けての留意事項

ア 新規指定時の取扱いについて

就労継続支援A型事業者の新規指定時には、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則(平成 18 年厚生労働省令第 19 号)第 34 条の 17 に掲げる事項を記載した申請書類を提出させることとなっているが、就労の機会の提供に当たり、収益性の低い仕事しか提供していないとの指摘がなされていることから、生産活動に係る事業の収入(就労支援事業収益)から生産活動に係る事業に必要な経費(就労支援事業活動経費)を控除した額により利用者に対する最低賃金を支払うことができる事業計画となっていることを指定申請時の事業計画書により必ず確認した上で、指定の可否を判断すること。

なお、都道府県等だけでは、指定の可否を判断できない場合、自立支援協議会その他都道府県等が必要と認めた者の意見を聴取の上、判断すること。

イ 経営改善計画書の作成等について

(計画書の作成)

「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準について」(平成 18 年 12 月6日障発第 1206001 号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知。以下「指定基準解釈通知」という。)第 11 の3の(4)に係る取扱いについては、実地指導又は就労支援事業別事業活動明細書等を提出させることにより実態を把握し、都道府県、指定都市又は中核市(以下「都道府県等」という。)は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成 18 年厚生労働省令第 171 号。以下「指定基準」という。)第 192 条第2項を満たさない場合(※)、別紙様式2-1及び別紙様式2-2を参考にして経営改善計画書等を提出させるとともに、必要に応じて社会福祉法人会計基準又は就労支援事業会計基準に基づく会計書類等を提出させ、原則1年間の経営改善のための猶予期間とする。

経営改善計画書の提出に至った指定就労継続支援A型事業所数について、毎年3月末時点の状況を厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課へ提出いただくとともに、都道府県等は、経営改善計画書を提出した指定就労継続支援A型事業所に対し、当該経営改善計画書等を事業所のホームページに公表するように促すこと。

※ 令和3年度における指定基準第 192 条第2項の取扱いについて

都道府県等は、就労継続支援A型事業所に経営改善計画書を(再)提出させるに当たって、その判断を行う際には、令和3年度においては、「「就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について」の一部改正について」(令和3年3月 30 日付障障発 0330 第2号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長通知)による廃止前の「指定就労継続支援A型における適正な運営に向けた指定基準の見直し等に関する取扱いについて」(平成 30 年3月2日付障障発 0302 第1号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長通知)の記3の取扱いによることとして差し支えない。

(計画書の更なる作成)

事業者が経営改善計画書を作成した場合には、計画始期から1年経過した後に、その実行状況と経営改善状況を確認することとする。計画終期において事業者が指定基準を満たさない場合であっても、以下のいずれかに該当する場合は、更に1年間(2年目)の経営改善計画を作成させることを認めることとする。

・ 生産活動に係る事業の収入額が増加している又は生産活動に係る事業に必要な経費が減少しており、今後、収益改善の見込みがあると都道府県等が認める場合

・ 生産活動に係る事業の収入額が利用者に支払う賃金総額以上である場合

・ 提出済みの経営改善計画に基づく改善の取組について、具体的に実施しており、今後経営改善の見込みがあると都道府県等が認めた場合

更なる1年間の経営改善計画の作成、提出を行った事業所に対しては、工賃向上計画支援等事業(「工賃向上計画支援等事業の実施について」(平成 24 年4月 11 日付障発 0411 第5号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)に基づく工賃向上計画支援等事業をいう。以下同じ。)の活用や経営改善計画書の提出をしていない事業所の事例等も参考としつつ、経営改善に向けた指導だけでなく、必要な支援も実施すること。

こうした2年間の経営改善期間内で指定基準第 192条第2項を満たさない場合であっても、都道府県等が今後も経営の改善が見込まれると認める場合であって、以下のいずれかの条件を満たす場合には追加で(3年目以降)更なる経営改善計画書等を作成させることができる。

この場合、都道府県等だけでは判断が難しい場合は、自立支援協議会その他都道府県等が必要と認めた者の意見を聴取の上、判断すること。

・ 経営改善計画期間中に生産活動に係る事業の収入額が増加している又は生産活動に係る事業に必要な経費が減少しており、収益改善が認められる

・ 利用者の平均労働時間が長くなっている

・ 利用者に支払う賃金総額が増えている

経営改善の見込みがない場合又は計画の結果、指定基準を満たさない場合には、勧告・命令の措置を講じ、指定の取り消し又は停止を検討すること。

また、収益改善のために利用者の退所や賃金の引き下げ等を不当に行うことが就労継続支援A型事業の趣旨に反するものであることに鑑み、都道府県等は、指定就労継続支援A型事業所が提出した経営改善計画書が上記の趣旨に照らして適正でない場合、再提出を求めること。経営改善計画の実施後、収益改善の要因としてこれに類するものが認められる場合も、同様の趣旨から、収益改善があったものと認めないこと。

さらに、指定基準第 192 条第2項に違反しているが、経営の改善が見込まれると認められるため、経営改善計画書の提出を求めたにもかかわらず、経営改善計画書を作成しない場合や、当該計画書の記載内容に虚偽がある場合には、指定基準第 192 条第2項に違反するものとして、勧告、命令の措置を講じ、指定の取り消し又は停止を検討すること。

(設立6月後の実地指導等)

新規指定の半年後を目途に実地指導を実施し、生産活動が事業計画に沿った最低賃金を支払うことのできる内容になっているのか等を確認することとし、指定基準に違反する事項がある場合には、勧告、命令の措置を講じ、指定の取り消し又は停止を検討すること。ただし、事業開始時には減価償却費が高額な場合等もあることから、都道府県等が、今後明らかに収益改善が見込まれると認める場合には、経営改善計画書を提出させ、原則として、1年間の経営改善のための猶予期間とする。なお、2年目以降も経営改善計画書を作成させる場合には、既存事業所の取扱いと同様とする。

ウ 公共職業安定所に求人申込みする場合の留意事項

求人申込みが可能なのは就労継続支援A型事業のうち、雇用契約を前提とした利用者(雇用契約有。多機能型の雇用有部分を含む)を募集する場合のみであり、主な留意事項は下記のとおりであること。

なお、求人の申込みに当たっては、このほかにも記入に関する留意点があることから、公共職業安定所とよく相談されたい。

(ア)初めて求人申込みをする際、事業所情報の「就労継続支援A型事業所」欄の「就労継続支援A型事業所に該当」にチェックをつけるとともに、就労継続支援A型事業者である旨の証明(指定通知書等)を正副1部ずつ用意し、副本を提出すること。

(イ)公共職業安定所の職業紹介により受け入れた者は、公共職業安定所に提出した求人内容の就労継続支援A型事業(雇用契約有)の利用(雇入)を希望していることから、その採用に当たっては、当該法人が運営する他の事業へ振り分けることはできないものであること。

(ウ)就労継続支援A型事業を利用するに当たっては、原則として暫定支給決定を行うこととされている。暫定支給決定がある場合、求人票の記載内容は暫定支給決定期間中のものとなることから、暫定支給決定後の雇用条件については、求人票の「求人に関する特記事項」欄に記載し、変更がない場合は同欄に変更がない旨記載すること。

なお、後述の②のアのとおり、既に暫定支給決定によるアセスメントと同等と認められるアセスメントが行われているとして、市町村が例外的に暫定支給決定によるアセスメントを行わなくても差し支えないと判断する場合があるため留意すること。

また、暫定支給決定期間中のアセスメント又はそれと同等のアセスメントの結果による解雇の可能性について、求人申込み時に公共職業安定所に伝えるとともに、採用前に障害者本人に伝えること。

(エ)求人票の「求人に関する特記事項」欄に「利用料あり」又は「利用料なし」と記載すること。

(オ)就労継続支援A型事業は、一定の要件を満たす場合、年齢を問わず利用が可能であるため、求人の申込みに当たっては、「定年制」欄には原則として「なし」、「年齢」欄については原則として「不問」と記載すること。ただし、就労継続支援A型事業の利用に当たっては、自治体による支給決定が必要であるため、求人票の「求人に関する特記事項欄」に「就労継続支援A型事業所への応募に当たっては、お住まいの自治体において、就労継続支援A型事業所の利用について支給決定を受ける必要があります」と記載すること。

② 適正なサービス利用等について

ア 支給決定手続について

就労継続支援A型の利用に当たっては、当該サービスが一定期間の訓練を行うサービスであることを踏まえ、就労継続支援A型の利用が適切か否かの客観的な判断を行うため、原則として、暫定支給決定を行うこととしている。

本支給決定の判断に当たっては、就労継続支援の対象者が「通常の事業所に雇用されることが困難な障害者」とされていることから、暫定支給決定期間中の利用実績、サービス管理責任者による評価等も踏まえ、一般就労や就労移行支援などの他の事業の利用の可能性を検討すること。

なお、暫定支給決定については、既に暫定支給決定期間中に行うアセスメントと同等と認められるアセスメントが行われており、改めて暫定支給決定によるアセスメントを要しないものと市町村が認めるときは、暫定支給決定は行わなくても差し支えない。

ただし、暫定支給決定の要否を検討することなく、一律に暫定支給決定を行わないということがないよう、公平公正な支給決定手続きを行う観点から、市町村が、例外的に暫定支給決定によるアセスメントを行わなくても差し支えないとする取扱いを行う場合は、地域の実

情に応じて、以下のような場合に限定した運用とするなど、手続きの明確化・透明化を図ること。その際、管内の市町村で著しい違いが生じることは適切ではないため、都道府県が積極的に関与することが重要であること。

・ 就労継続支援A型利用者が他の市町村に転居し、転居後の市町村においても別の就労継続支援A型を利用希望であり、転居前に利用していた事業所から転居後に利用予定の事業所にアセスメント情報が十分に引き継がれている場合

・ 就労移行支援利用後に就労継続支援A型を利用希望があり、当該就労移行支援事業所から利用予定の就労継続支援A型事業所にアセスメント情報が十分に引き継がれている場合

イ 就労継続支援A型計画の作成について

指定基準第 191 条第3項の趣旨を踏まえ、指定就労継続支援A型事業者は、以下の内容を含めた就労継続支援A型計画(指定基準第 197 条に規定する就労継続支援A型計画をいう。以下同じ。)を作成する必要があるため、別紙様式1を参考に作成すること。

・ 利用者の希望する業務内容、労働時間、賃金、一般就労の希望の有無等

・ 利用者の希望する生活や課題等を踏まえた短期目標、長期目標

・ 利用者の希望を実現するための具体的な支援方針・内容

なお、就労継続支援A型計画の記載内容が、一人一人の利用者の希望を踏まえず、画一的なものとなっている場合や、記載内容に虚偽がある場合等には、指定基準第 191 条第3項の趣旨に反していることから、勧告、命令の措置を講じ、指定の取り消しや停止を検討すること。

(3)就労継続支援B型

① 適正な事業運営に向けての留意事項

ア 工賃の支払い等について

就労継続支援B型事業者は、指定基準第 201 条第1項及び第3項において利用者に対し、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した金額を工賃として支払うこととなっており、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことを支援するため、工賃水準を高めていくことが求められている。

指定基準第 201 条第2項において、利用者それぞれに対し支払われる一月当たりの工賃の平均額は、3千円を下回ってはならないとしていることから、この基準を満たしていない事業所に対しては、重点的に指導監査を実施すること。また、指導後も改善の見込みがない場合には、地域活動支援センターへの移行や、法に基づいた勧告、命令等の措置を講ずること。

なお、都道府県においては、工賃向上計画支援等事業を活用するなど、工賃水準の向上に向けた積極的な対応を行うこと。

② 適正なサービス利用等について

ア 支給決定手続について

就労継続支援B型については、留意事項通知において、サービスの利用対象者を定めているところであり、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった障害者など、留意事項通知に定める要件に該当しない障害者については、就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面の課題等を把握した上で就労継続支援B型を利用することとしている。

当該アセスメントは、就労継続支援B型の新規利用者に対する長期的な支援を行っていく上で、一般就労への移行の可能性も視野に入れた障害者のニーズを把握するために実施するものである。

その一方で、障害者のこうした可能性を考慮せず、就労継続支援B型の利用を前提として形式的なアセスメントを実施している事例や、アセスメントを実施したにもかかわらず、アセスメントの結果が利用する事業所に引き継がれていない事例など、アセスメントの趣旨が理解されていない取扱いが見られるところである。

ついては、就労継続支援B型の利用を希望する障害者に対して、当該障害者のニーズや能力、可能性を踏まえた支援が提供されるよう、適切にアセスメントを実施すること。

なお、当該アセスメントについては、一般就労に関する支援ノウハウを有している就労移行支援事業所等において実施することとされているが、就労移行支援事業所でアセスメントを行うことが障害者の負担となる場合は、アセスメントを円滑に実施するため、施設外支援を利用することにより、アセスメント対象者が通所しやすい場所(利用者が在籍している特別支援学校内など)で実施することが可能である。

(4)各種雇用関係助成金との関係について

事業所が実施する各事業で受入先事業所が受けられる各種雇用関係助成金等との関係は下記のとおりである。

ただし、助成金等にはこの他にも支給要件があることから、その申請に当たっては各助成金等の支給要件を確認すること。

なお、障害者を施設職員として雇用する場合は、下記によらず、雇用の形態により一般の事業所と同様に雇用関係助成金の申請が可能であるので留意すること。また、職場適応援助者助成金のうち企業在籍型職場適応援助者助成金を受けようとする場合、事業所に企業在籍型職場適応援助者を配置するに当たっては、各事業の人員配置(最低)基準に定める人員とは別に配置することが必要である。なお、当該事業所に雇用される者が人員配置(最低)基準を満たしていることを前提として、各事業におけるサービス提供の職務に従事しない時間帯において、その者が企業在籍型職場適応援助者の業務に従事することができる。

① 就労移行支援事業、就労継続支援B型事業、就労継続支援A型事業(雇用契約無)を実施する事業所において、自らの事業所の利用者に対する支援を実施する場合

障害者雇用関係助成金の受給は不可。雇用関係助成金は、労働者が常用雇用されることや、雇用されている労働者の数や割合に応じて支給されるものであることから、利用者を雇用しない就労移行支援事業、就労継続支援B型事業、就労継続支援A型事業(雇用契約無)の利用者については、受給の対象とはならないものである。

② 就労継続支援A型事業(雇用契約有)を実施する事業所において、自らの事業所の障害者に対する支援を実施する場合

ア 障害者雇用調整金・報奨金、特例給付金

受給可能。

イ トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース)及びトライアル雇用助成金(障害者短時間トライアルコース)(以下「トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース)等」という。)

受給不可。

本助成金は、適性や業務遂行可能性を見極め、求職者及び求人者の相互理解を促進すること等を通じて、障害者の一般雇用への早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的としており、就労継続支援A型事業での就労は一般雇用とは区別して考えることとされていることから受給の対象とはならないものであること。

ウ 職場適応訓練費

受給可能。

ただし、当該訓練の実施の可否は、職場適応訓練実施要領及び職業訓練受講指示要領の規定に従い個別に判断される。

エ 障害者雇用納付金制度に基づく助成金

(ア)障害者作業施設設置等助成金、障害者福祉施設設置等助成金

受給不可。

就労継続支援A型事業の内容に鑑み、同事業の本来業務であることから、受給の対象とはならない。

(イ)重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金

個別判断。

当該事業所の経営基盤や対象障害者の雇用条件等が当該助成金の趣旨に合致するものであるか否かによって個別に判断される。なお、本助成金によって設置する施設等については、社会福祉施設等施設整備費の国庫補助対象外であること。

(ウ)重度障害者等通勤対策助成金(通勤援助者委嘱助成金を除く。)

受給可能。

ただし、通勤用バス運転従事者の委嘱助成金については、送迎加算に関する届出書を提出している事業所は受給不可。

(エ)障害者介助等助成金、重度障害者等通勤対策助成金のうち通勤援助者の委嘱助成金

受給不可。

就労継続支援A型事業の内容に鑑み、同事業の本来業務であることから、受給の対象とはならないものであること。

(オ)職場適応援助者助成金のうち企業在籍型職場適応援助者助成金

受給不可。

就労継続支援A型事業の内容に鑑み、同事業の本来業務であることから、受給の対象とはならないものであること。

オ 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース及び発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)

受給可能。

ただし、平成 29 年4月 30 日以前に雇い入れられた利用者であって、暫定支給決定を受けていた利用者については、雇入れ当初において、継続して雇用することが確実であると認められないことから、受給の対象とはならない。

また、就労移行支援事業及び就労継続支援B型事業の利用者が、当該サービスを提供した事業所と同一法人内の就労継続支援A型事業の実施事業所に雇用される場合には、雇用予約に当たるものと考えられるため、原則、受給の対象とはならない。

カ キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)及び人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース)

受給不可。

就労継続支援A型事業の内容に鑑み、同事業の本来業務であることから、受給の対象とはならない。

③ 事業所が、他の事業所の障害者に対する支援を実施する場合

職場適応援助者助成金のうち訪問型職場適応援助者助成金について事業を実施する法人が、訪問型職場適応援助者を配置して、他の事業主に雇用されている障害者を支援させる場合は、受給可能。ただし、同事業所に訪問型職場適応援助者を配置するに当たっては、各事業の人員配置(最低)基準に定める人員とは別に配置することが必要である。

なお、当該事業所に雇用される者が人員配置(最低)基準を満たしていることを前提として、各事業におけるサービス提供の職務に従事しない時間帯において、その者が訪問型職場適応援助者の業務に従事することができる。

④ 障害者の多様なニーズに対応した委託訓練(以下「委託訓練」という。)との関係について

ア 就労移行支援事業、就労継続支援A型事業(雇用契約無)、及び就労継続支援B型事業(以下「就労系事業」という。)の利用者が、当該就労系事業を実施する者以外の委託訓練実施機関において、職業訓練を受講する場合

当該受講に関して、上記就労系事業を実施する者が一定の支援を実施することにより、施設外支援の対象となること。また、受講日以外における就労系事業の利用も訓練等給付費の対象となること。

イ 就労系事業の利用者が、当該就労系事業を実施する者自らが受託する委託訓練を受講する場合

当該利用者が委託訓練を受講している期間中は、当該委託訓練を受講していない日であっても、訓練等給付の対象とならないこと。

ただし、当該就労系事業を実施する者が実施する委託訓練が、当該就労系事業に係る事業所以外の事業所で行われている場合など、当該就労系事業と委託訓練に重複が認められない場合には、委託訓練の受講日以外における就労系事業の利用は訓練等給付費の対象となること。

⑤ 就労移行支援事業、就労継続支援A型事業及び就労継続支援B型事業(以下、「就労系サービス」という。)の利用者が一般就労へ移行し、訪問型職場適応援助者や企業在籍型職場適応援助者による職場適応援助を利用する場合の留意事項は、以下のとおりである。

ア 就労系サービスの利用者が一般就労に移行した場合における職場適応援助については、一般就労先が他の事業主の事業所である場合、訪問型職場適応援助者が支援対象障害者を送り出した法人等に所属する者であるか、それ以外の法人等に所属する者であるかにかかわらず、職場適応援助者助成金の対象となりうるとされている。

また、一般就労先が、事業主を同一とする別事業所である場合、支援対象障害者を送り出した法人等に所属する者が、企業在籍型職場適応援助者として職場適応援助を実施することも想定されるが、この場合、要件を満たせば職場適応援助者助成金の対象となりうる。

イ アの支援対象となるのは、一般就労に移行した者(職場適応援助者助成金のうち訪問型職場適応援助者助成金については、2か月以内に雇い入れられることが確実な者も含む。)であり、施設外支援の基準を満たさないこと(トライアル雇用中に職場適応援助を受ける場合も同じ。)。

ウ なお、就労系サービス利用者が地域障害者職業センターの職場適応援助者(配置型職場適応援助者)による職場適応援助を受ける場合についても、イと同様の取扱いとなること。

2 報酬請求に関する事項について

留意事項通知の第二の1の(4)の指定障害福祉サービス事業所等とは別の場所で行われる支援に係る所定単位数の算定については次のとおりである。

(1)施設外支援について

① 施設外支援については、次のアからエまでの要件をいずれも満たす場合に限り、1年間(毎年4月1日に始まり翌年3月 31 日をもって終わる1年間とする。)に 180 日間を限度として算定する。なお、この場合の「180 日間」とは、利用者が実際に利用した日数の合計数となることに留意すること。

ア 施設外支援の内容が、当該指定障害福祉サービス事業所等の運営規程に位置付けられていること。

イ 施設外支援の内容が、事前に個別支援計画に位置付けられ、1週間ごとに当該個別支援計画の内容について必要な見直しが行われているとともに、当該支援により、就労能力や工賃(賃金)の向上及び一般就労への移行が認められること。このため、指定権者においては、就労能力や工賃(賃金)の向上及び一般就労への移行に資するかどうか実地調査においてよく確認すること。

ウ 利用者又は実習受入事業者等から、当該施設外支援の提供期間中の利用者の状況について聞き取ることにより、日報が作成されていること。

エ 施設外支援の提供期間中における緊急時の対応ができること。

② 障害者トライアル雇用等

利用者がサービスを利用している事業所以外の事業所において、トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース)等を活用して障害者トライアル雇用又は障害者短時間トライアル雇用(以下「障害者トライアル雇用等」という。)を実施する場合、下記の要件を満たせば、施設外支援の対象となること。ただし、障害者トライアル雇用等は、適性や業務遂行可能性を見極め、求職者及び求人者の相互理解を促進することで障害者の早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的とする制度であり、一部の例外を除き職業紹介時点において継続雇用する労働者(一般被保険者等であって、1年を超える期間の雇用が見込まれる者をいう。)でないことを要件としているため、就労継続支援A型事業(雇用契約有)を利用している者は、原則として障害者トライアル雇用等の対象とはならないことに留意すること。

ア ①のア、ウ、エの要件を満たすこと。

イ 施設外のサービス提供を含めた個別支援計画を3か月毎に作成(施設外サービス提供時は1週間毎)し、かつ見直しを行うことで、就労能力や工賃の向上及びトライアル雇用終了後の一般就労への移行に資すると認められること。

③ 施設外支援の特例について

施設外支援については、そのサービス提供期間の上限を年間 180 日と定めているところであるが、下記の要件を満たす場合、当該期間を超えて提供することが可能であること。

ア 対象者が職場適応訓練を受講する場合であって、上記の要件を満たしかつ当該訓練が訓練受講者の就労支援に資すると認められる場合に限り、当該訓練終了日まで施設外支援の延長が可能であること。

イ トライアル雇用助成金(障害者短時間トライアルコース)であって、個別支援計画の見直しにおいて、延長の必要性が認められた場合であること。

④ 施設外支援の留意事項

ア 同日に施設外支援及び通常の施設利用を行った場合、施設外支援の実施日として扱うこと。

イ トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース)については、施設外支援の対象となる要件として個別支援計画の作成及び3か月毎の見直しを行うこととしているが、その取扱いについて以下のとおり行うこと。

(ア)個別支援計画の作成及び見直しにおいては、事業所、本人及び関係者が参加の上、協議を行い、必要に応じて公共職業安定所及び受入企業から意見聴取を行い、市町村が必要な内容について判断すること。

(イ)個別支援計画の見直しは、都度、実施結果を把握し、延長の必要性や実施内容の見直し等を協議すること。

(例:トライアル雇用助成金(障害者短時間トライアルコース)の実施期間を 10 か月間とした場合、施設外支援開始時に 10 か月間全体の到達目標を踏まえた上で3か月目までの個別支援計画を作成し、3か月目にその間の実施結果を見た上で延長の必要性等について協議を行い、延長と判断した場合、個別支援計画を更新し、6か月目までのものを作成する。以降6か月目、9か月目においても同様に行う。)

(2)企業から請け負った作業を当該企業内で行う支援(以下「施設外就労」という。)について

① 施設外就労(企業内就労)については、次のアからオまでの要件をいずれも満たす場合に限り、算定する。

ア 施設外就労の総数については、利用定員を超えないこと。なお、事業所内での就労継続支援B型事業の延長として施設外就労を行う形態ではなく、施設外就労を基本とする形態で就労継続支援B型事業を行う場合であっても、本体施設には、管理者及びサービス管理責任者の配置が必要であること。

イ 施設外就労については、当該施設外就労を行う日の利用者数に対して報酬算定上必要とされる人数(常勤換算方法による。)の職員を配置する。事業所については、施設外就労を行う者を除いた前年度の平均利用者数に対して報酬算定上必要とされる人数(常勤換算方法による。)の職員を配置すること。なお、サービス管理責任者については、施設外就労を行う者の個別支援計画の作成に係る業務も担うことから、施設外就労を行う者を含めた前年度の平均利用者数に対して配置すること。

ウ 施設外就労の提供が、当該指定障害福祉サービス事業所等の運営規程に位置づけられていること。

エ 施設外就労を含めた個別支援計画が事前に作成され、就労能力や工賃(賃金)の向上及び一般就労への移行に資すると認められること。このため、指定権者においては、就労能力や工賃(賃金)の向上及び一般就労への移行に資するかどうか実地調査においてよく確認すること。

オ 緊急時の対応ができること。

② 施設外就労により就労している者と同数の者を主たる事業所の利用者として、新たに受入れることが可能であること。

③ 報酬の適用単価については、主たる事業所の利用定員に基づく報酬単価を適用すること。

④ その他

ア 施設外就労先の企業とは、請負作業に関する契約を締結すること。なお、契約締結の際には、以下のことに留意すること。

(ア)請負契約の中で、作業の完成についての財政上及び法律上のすべての責任は事業所を運営する法人が負うものであることが明確にされていること。

(イ)施設外就労先から事業所を運営する法人に支払われる報酬は、完成された作業の内容に応じて算定されるものであること。

(ウ)施設外就労先の企業から作業に要する機械、設備等を借り入れる場合には、賃貸借契約又は使用賃借契約が締結されていること。また、施設外就労先の企業から作業に要する材

料等の供給を受ける場合には、代金の支払い等の必要な事項について明確な定めを置くこと。

イ 請け負った作業についての利用者に対する必要な指導等は、施設外就労先の企業ではなく、事業所が行うこと。

(ア)事業所は請け負った作業を施設外就労先の企業から独立して行い、利用者に対する指導等については事業所が自ら行うこと。

(イ)事業所が請け負った作業について、利用者と施設外就労先の企業の従業員が共同で処理していないこと。

ウ 利用者と事業所との関係は、事業所の施設内で行われる作業の場合と同様であること。

エ 施設の運営規程に施設外就労について明記し、当該就労について規則を設けるとともに、対象者は事前に個別支援計画に規定すること。また、訓練目標に対する達成度の評価等を行った結果、必要と認められる場合には、施設外就労の目標その他個別支援計画の内容の見直しを行うこと。

オ 事業所は、施設外就労に関する実績を、毎月の報酬請求に合わせて提出すること。

カ 施設外就労に随行する支援員の業務

施設外就労に随行する支援員は、就労先企業等の協力を得て、以下の業務を行う。

(ア)事業の対象となる障害者の作業程度、意向、能力等の状況把握

(イ)施設外就労先の企業における作業の実施に向けての調整

(ウ)作業指導等、対象者が施設外就労を行うために必要な支援

(エ)施設外就労についてのノウハウの蓄積及び提供

(オ)施設外就労先の企業や対象者の家族との連携

(カ)その他上記以外に必要な業務

キ 関係機関との連携

都道府県及び実施施設は、この事業の実施について、都道府県労働局、地域障害者職業センター、公共職業安定所、委託企業等の関係機関と連携を密にし、事業が円滑に行われるように努めるものとする。

(3)在宅において利用する場合の支援について

① 就労移行支援事業所又は就労継続支援事業所において、在宅でのサービス利用を希望する者であって、在宅でのサービス利用による支援効果が認められると市町村が判断した利用者(以下「在宅利用者」という。)に対して就労移行支援又は就労継続支援を提供するに当たり、次のアからキまでの要件のいずれにも該当する場合に限り、報酬を算定する。

なお、在宅で就労移行支援又は就労継続支援を提供する場合には、運営規程において、在宅で実施する訓練内容及び支援内容を明記しておくとともに、在宅で実施した訓練内容及び支援内容並びに訓練状況及び支援状況を指定権者から求められた場合には提出できるようにしておくこと。その際、訓練状況(在宅利用者が実際に訓練している状況)及び支援状況(在宅利用者に訓練課題に係る説明や質疑への対応、健康管理や求職活動に係る助言等)については、本人の同意を得るなど適切な手続きを経た上で、音声データ、動画ファイル又は静止画像等をセキュリティーが施された状態で保存し、指定権者から求められた場合には個人情報に配慮した上で、提出できるようにしておくことが望ましい。

ア 通常の事業所に雇用されることが困難な障害者につき、就労の機会を提供するとともに生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援が行われるとともに、常に在宅利用者が行う作業活動、訓練等のメニューが確保されていること。

イ 在宅利用者の支援に当たり、1日2回は連絡、助言又は進捗状況の確認等のその他の支援が行われ、日報が作成されていること。また、作業活動、訓練等の内容又は在宅利用者の希望等に応じ、1日2回を超えた対応も行うこと。

ウ 緊急時の対応ができること。

エ 在宅利用者が作業活動、訓練等を行う上で疑義が生じた際の照会等に対し、随時、訪問や連絡による必要な支援が提供できる体制を確保すること。

オ 事業所職員による訪問、在宅利用者による通所又は電話・パソコン等のICT機器の活用により、評価等を 1 週間につき1回は行うこと。

カ 在宅利用者については、原則として月の利用日数のうち1日は事業所職員による訪問又は在宅利用者による通所により、在宅利用者の居宅又は事業所内において訓練目標に対する達成度の評価等を行うこと。

キ オが通所により行われ、あわせてカの評価等も行われた場合、カによる通所に置き換えて差し支えない。

② その他留意点

ア 在宅と通所に支援を組み合わせることも可能であること。

イ 利用者が希望する場合には、サテライトオフィスでのサービス利用等在宅でのサービス利用と類似する形態による支援を行うことも可能だが、その際にも①のアからキまでの要件をすべて満たす必要があること。

3 工賃(賃金)実績報告について

工賃(賃金)実績については、下記の内容に留意し、報告すること。

(1)工賃(賃金)の範囲

ここでいう工賃(賃金)とは、工賃、賃金、給与、手当、賞与その他名称を問わず、事業者が利用者に支払うすべてのものをいう。

なお、工賃(賃金)は、原則として、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費(利用者に支払う工賃(賃金)を除く。)を控除した額に相当する金額を支払うことに留意すること。

(2)工賃(賃金)実績の報告内容(事業所から各都道府県(指定都市にあっては都道府県及び指定都市、中核市にあっては都道府県及び中核市)への報告)

前年度の工賃(賃金)実績の平均額(時間当たりの工賃(以下「時間額」という。)、1日当たりの工賃(以下「日額」という。)、1月当たりの工賃(以下「月額」という。)から選択)

なお、時間額及び日額で報告のあった事業所については、国への報告は時間額及び月額であるため、各月の各日毎または各日の各時間毎の工賃(賃金)支払対象延べ人数や開所日数及び時間等も併せて報告を受けること。

(3)事業所毎の平均工賃(賃金)の算定方法(事業所から各都道府県(指定都市にあっては都道府県及び指定都市、中核市にあっては都道府県及び中核市)への報告)

本算定結果は、平成 30 年度に創設される障害福祉サービス等の情報公表制度において、事業者情報として幅広く公表されるものであることから、利用者の利用状況にばらつきがある場合など、事業所の利用実態を考慮し、下記の算定方法から選択して報告すること。

① 平均工賃(賃金)月額を算定して報告する場合

ア 報告対象年度各月の工賃(賃金)支払対象者の総数を算出

(例:50 人定員で、工賃支払い対象者が、4 月 45 人、5 月 50 人、6 月 48 人、7 月 50 人、8月 50 人、9 月 50 人、10 月 49 人、11 月 50 人、12 月 45 人、1 月 47 人、2 月 50 人、3 月 50人の場合は、45+50+48+50+50+50+49+50+45+47+50+50=584 人となる。)

イ 報告対象年度に支払った工賃(賃金)総額を算出

ウ イ÷アにより1人当たり平均月額工賃(賃金)額を算出

② 平均工賃(賃金)日額を算定して報告する場合

ア 各月の各日毎の工賃(賃金)支払対象者の延べ人数を各月毎に算出

イ 上記により算出した全ての月の延べ人数を合計

ウ 対象年度に支払った工賃(賃金)総額を算出

エ ウ÷イにより1人当たり平均工賃(賃金)日額を算出

③ 平均工賃(賃金)時間額を算定して報告する場合

ア 各日の各時間毎の工賃(賃金)支払対象者の延べ人数を各日毎に算出

イ 上記により算出した全ての日の延べ人数を合計

ウ 対象年度に支払った工賃(賃金)総額を算出

エ ウ÷イにより1人当たり平均工賃(賃金)時間額を算出

(4)各都道府県の平均工賃(賃金)額の算定方法(各都道府県から当課への報告)

平均工賃(賃金)額は月額及び時間額とし、上記(3)①により算定したものを都道府県の平均額とする。

(5)申請時期及び申請先

① 各事業者は、毎年4月に、都道府県に対し前年度の工賃(賃金)実績を報告すること。

② 都道府県は、上記①により報告された工賃(賃金)実績を、毎年6月末日までに当課に対し報告すること。

(6)工賃実績の公表方法

都道府県は、提出された工賃(賃金)実績及び都道府県全体又は圏域全体の平均工賃(賃金)額を、広報紙、ホームページ、WAMNET等により幅広く公表すること。

 

厚生労働省からの留意事項 ご案内します

ご参考になれば幸いです。

就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について

(平成19年4月2日 最終改正 令和3年3月30日 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 障害福祉課長)

1 適正な事業運営及びサービス利用等について

(1)就労移行支援

① 適正な事業運営に向けての留意事項

ア 利用者の就職状況の把握について

市町村が支給決定を行った利用者が就職した場合、市町村が就職した状況を把握できるようにするため、都道府県等においては、就労移行支援事業所に対し、当該事業所において利用者が就職した場合には支給決定権者である市町村に適時に報告することを徹底させること。併せて、例えば、重要事項説明書の退所理由に就職する場合を明記するなど、利用開始時に利用者への説明も徹底するよう、就労移行支援事業所に対して周知すること。

② 適正なサービス利用等について

ア 支給決定に係る留意事項

就労移行支援の標準利用期間(2年間)を超えて支給決定の更新を行う場合や、就労移行支援の複数回利用希望があった場合の取扱いに関して、自治体によっては個別の対象者の状況を勘案せず、一律の取扱いが行われている事例が見られることから、就労移行支援の利用等に際しては、引き続き、市町村は個々の対象者の状況を勘案してサービスの利用を判断すること。

イ 一般就労へ移行した際の就労移行支援の利用について

利用者が就労移行支援の利用を経て就労した後は、引き続き当該就労移行支援を利用し就労移行支援サービス費を算定することはできない(施設外支援(「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成 18 年 10 月 31 日障発 1031001 号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知。以下「留意事項通知」という。)第二の1の(4)の②の(一)の企業内等で行われる企業実習等への支援をいう。以下同じ。)の対象となるトライアル雇用の期間を除く)。

ただし、利用者の状態によっては、就労移行支援事業所で引き続き訓練を受けながら働くことが、勤務時間や労働日数を増やすことにつながる場合や、新たな職種への就職を希望しており、就労移行支援の利用が必要である場合などもあることから、市町村が、利用者が就職したことを把握した上で、就労中の就労移行支援の必要性が認められると判断し、改めて就労移行支援の利用について支給決定を行った場合に限り、就職した後も新たに就労移行支援を利用することを可能とする。

また、市町村が、上記支給決定を行うに当たっては、以下の 3 点を踏まえることとする。

・ 就労移行支援を利用することにより、勤務時間や労働日数を増やすこと、又は新たな職種へ就職することにつながるか否か。

・ 働きながら就労移行支援を利用することが利用者の加重な負担にならないか。

・ 他のサービスや支援機関ではなく、就労移行支援を利用することが適当であるか否か。

(2)就労継続支援A型

① 適正な事業運営に向けての留意事項

ア 新規指定時の取扱いについて

就労継続支援A型事業者の新規指定時には、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則(平成 18 年厚生労働省令第 19 号)第 34 条の 17 に掲げる事項を記載した申請書類を提出させることとなっているが、就労の機会の提供に当たり、収益性の低い仕事しか提供していないとの指摘がなされていることから、生産活動に係る事業の収入(就労支援事業収益)から生産活動に係る事業に必要な経費(就労支援事業活動経費)を控除した額により利用者に対する最低賃金を支払うことができる事業計画となっていることを指定申請時の事業計画書により必ず確認した上で、指定の可否を判断すること。

なお、都道府県等だけでは、指定の可否を判断できない場合、自立支援協議会その他都道府県等が必要と認めた者の意見を聴取の上、判断すること。

イ 経営改善計画書の作成等について

(計画書の作成)

「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準について」(平成 18 年 12 月6日障発第 1206001 号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知。以下「指定基準解釈通知」という。)第 11 の3の(4)に係る取扱いについては、実地指導又は就労支援事業別事業活動明細書等を提出させることにより実態を把握し、都道府県、指定都市又は中核市(以下「都道府県等」という。)は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成 18 年厚生労働省令第 171 号。以下「指定基準」という。)第 192 条第2項を満たさない場合(※)、別紙様式2-1及び別紙様式2-2を参考にして経営改善計画書等を提出させるとともに、必要に応じて社会福祉法人会計基準又は就労支援事業会計基準に基づく会計書類等を提出させ、原則1年間の経営改善のための猶予期間とする。

経営改善計画書の提出に至った指定就労継続支援A型事業所数について、毎年3月末時点の状況を厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課へ提出いただくとともに、都道府県等は、経営改善計画書を提出した指定就労継続支援A型事業所に対し、当該経営改善計画書等を事業所のホームページに公表するように促すこと。

※ 令和3年度における指定基準第 192 条第2項の取扱いについて

都道府県等は、就労継続支援A型事業所に経営改善計画書を(再)提出させるに当たって、その判断を行う際には、令和3年度においては、「「就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について」の一部改正について」(令和3年3月 30 日付障障発 0330 第2号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長通知)による廃止前の「指定就労継続支援A型における適正な運営に向けた指定基準の見直し等に関する取扱いについて」(平成 30 年3月2日付障障発 0302 第1号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長通知)の記3の取扱いによることとして差し支えない。

(計画書の更なる作成)

事業者が経営改善計画書を作成した場合には、計画始期から1年経過した後に、その実行状況と経営改善状況を確認することとする。計画終期において事業者が指定基準を満たさない場合であっても、以下のいずれかに該当する場合は、更に1年間(2年目)の経営改善計画を作成させることを認めることとする。

・ 生産活動に係る事業の収入額が増加している又は生産活動に係る事業に必要な経費が減少しており、今後、収益改善の見込みがあると都道府県等が認める場合

・ 生産活動に係る事業の収入額が利用者に支払う賃金総額以上である場合

・ 提出済みの経営改善計画に基づく改善の取組について、具体的に実施しており、今後経営改善の見込みがあると都道府県等が認めた場合

更なる1年間の経営改善計画の作成、提出を行った事業所に対しては、工賃向上計画支援等事業(「工賃向上計画支援等事業の実施について」(平成 24 年4月 11 日付障発 0411 第5号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)に基づく工賃向上計画支援等事業をいう。以下同じ。)の活用や経営改善計画書の提出をしていない事業所の事例等も参考としつつ、経営改善に向けた指導だけでなく、必要な支援も実施すること。

こうした2年間の経営改善期間内で指定基準第 192条第2項を満たさない場合であっても、都道府県等が今後も経営の改善が見込まれると認める場合であって、以下のいずれかの条件を満たす場合には追加で(3年目以降)更なる経営改善計画書等を作成させることができる。

この場合、都道府県等だけでは判断が難しい場合は、自立支援協議会その他都道府県等が必要と認めた者の意見を聴取の上、判断すること。

・ 経営改善計画期間中に生産活動に係る事業の収入額が増加している又は生産活動に係る事業に必要な経費が減少しており、収益改善が認められる

・ 利用者の平均労働時間が長くなっている

・ 利用者に支払う賃金総額が増えている

経営改善の見込みがない場合又は計画の結果、指定基準を満たさない場合には、勧告・命令の措置を講じ、指定の取り消し又は停止を検討すること。

また、収益改善のために利用者の退所や賃金の引き下げ等を不当に行うことが就労継続支援A型事業の趣旨に反するものであることに鑑み、都道府県等は、指定就労継続支援A型事業所が提出した経営改善計画書が上記の趣旨に照らして適正でない場合、再提出を求めること。経営改善計画の実施後、収益改善の要因としてこれに類するものが認められる場合も、同様の趣旨から、収益改善があったものと認めないこと。

さらに、指定基準第 192 条第2項に違反しているが、経営の改善が見込まれると認められるため、経営改善計画書の提出を求めたにもかかわらず、経営改善計画書を作成しない場合や、当該計画書の記載内容に虚偽がある場合には、指定基準第 192 条第2項に違反するものとして、勧告、命令の措置を講じ、指定の取り消し又は停止を検討すること。

(設立6月後の実地指導等)

新規指定の半年後を目途に実地指導を実施し、生産活動が事業計画に沿った最低賃金を支払うことのできる内容になっているのか等を確認することとし、指定基準に違反する事項がある場合には、勧告、命令の措置を講じ、指定の取り消し又は停止を検討すること。ただし、事業開始時には減価償却費が高額な場合等もあることから、都道府県等が、今後明らかに収益改善が見込まれると認める場合には、経営改善計画書を提出させ、原則として、1年間の経営改善のための猶予期間とする。なお、2年目以降も経営改善計画書を作成させる場合には、既存事業所の取扱いと同様とする。

ウ 公共職業安定所に求人申込みする場合の留意事項

求人申込みが可能なのは就労継続支援A型事業のうち、雇用契約を前提とした利用者(雇用契約有。多機能型の雇用有部分を含む)を募集する場合のみであり、主な留意事項は下記のとおりであること。

なお、求人の申込みに当たっては、このほかにも記入に関する留意点があることから、公共職業安定所とよく相談されたい。

(ア)初めて求人申込みをする際、事業所情報の「就労継続支援A型事業所」欄の「就労継続支援A型事業所に該当」にチェックをつけるとともに、就労継続支援A型事業者である旨の証明(指定通知書等)を正副1部ずつ用意し、副本を提出すること。

(イ)公共職業安定所の職業紹介により受け入れた者は、公共職業安定所に提出した求人内容の就労継続支援A型事業(雇用契約有)の利用(雇入)を希望していることから、その採用に当たっては、当該法人が運営する他の事業へ振り分けることはできないものであること。

(ウ)就労継続支援A型事業を利用するに当たっては、原則として暫定支給決定を行うこととされている。暫定支給決定がある場合、求人票の記載内容は暫定支給決定期間中のものとなることから、暫定支給決定後の雇用条件については、求人票の「求人に関する特記事項」欄に記載し、変更がない場合は同欄に変更がない旨記載すること。

なお、後述の②のアのとおり、既に暫定支給決定によるアセスメントと同等と認められるアセスメントが行われているとして、市町村が例外的に暫定支給決定によるアセスメントを行わなくても差し支えないと判断する場合があるため留意すること。

また、暫定支給決定期間中のアセスメント又はそれと同等のアセスメントの結果による解雇の可能性について、求人申込み時に公共職業安定所に伝えるとともに、採用前に障害者本人に伝えること。

(エ)求人票の「求人に関する特記事項」欄に「利用料あり」又は「利用料なし」と記載すること。

(オ)就労継続支援A型事業は、一定の要件を満たす場合、年齢を問わず利用が可能であるため、求人の申込みに当たっては、「定年制」欄には原則として「なし」、「年齢」欄については原則として「不問」と記載すること。ただし、就労継続支援A型事業の利用に当たっては、自治体による支給決定が必要であるため、求人票の「求人に関する特記事項欄」に「就労継続支援A型事業所への応募に当たっては、お住まいの自治体において、就労継続支援A型事業所の利用について支給決定を受ける必要があります」と記載すること。

② 適正なサービス利用等について

ア 支給決定手続について

就労継続支援A型の利用に当たっては、当該サービスが一定期間の訓練を行うサービスであることを踏まえ、就労継続支援A型の利用が適切か否かの客観的な判断を行うため、原則として、暫定支給決定を行うこととしている。

本支給決定の判断に当たっては、就労継続支援の対象者が「通常の事業所に雇用されることが困難な障害者」とされていることから、暫定支給決定期間中の利用実績、サービス管理責任者による評価等も踏まえ、一般就労や就労移行支援などの他の事業の利用の可能性を検討すること。

なお、暫定支給決定については、既に暫定支給決定期間中に行うアセスメントと同等と認められるアセスメントが行われており、改めて暫定支給決定によるアセスメントを要しないものと市町村が認めるときは、暫定支給決定は行わなくても差し支えない。

ただし、暫定支給決定の要否を検討することなく、一律に暫定支給決定を行わないということがないよう、公平公正な支給決定手続きを行う観点から、市町村が、例外的に暫定支給決定によるアセスメントを行わなくても差し支えないとする取扱いを行う場合は、地域の実

情に応じて、以下のような場合に限定した運用とするなど、手続きの明確化・透明化を図ること。その際、管内の市町村で著しい違いが生じることは適切ではないため、都道府県が積極的に関与することが重要であること。

・ 就労継続支援A型利用者が他の市町村に転居し、転居後の市町村においても別の就労継続支援A型を利用希望であり、転居前に利用していた事業所から転居後に利用予定の事業所にアセスメント情報が十分に引き継がれている場合

・ 就労移行支援利用後に就労継続支援A型を利用希望があり、当該就労移行支援事業所から利用予定の就労継続支援A型事業所にアセスメント情報が十分に引き継がれている場合

イ 就労継続支援A型計画の作成について

指定基準第 191 条第3項の趣旨を踏まえ、指定就労継続支援A型事業者は、以下の内容を含めた就労継続支援A型計画(指定基準第 197 条に規定する就労継続支援A型計画をいう。以下同じ。)を作成する必要があるため、別紙様式1を参考に作成すること。

・ 利用者の希望する業務内容、労働時間、賃金、一般就労の希望の有無等

・ 利用者の希望する生活や課題等を踏まえた短期目標、長期目標

・ 利用者の希望を実現するための具体的な支援方針・内容

なお、就労継続支援A型計画の記載内容が、一人一人の利用者の希望を踏まえず、画一的なものとなっている場合や、記載内容に虚偽がある場合等には、指定基準第 191 条第3項の趣旨に反していることから、勧告、命令の措置を講じ、指定の取り消しや停止を検討すること。

(3)就労継続支援B型

① 適正な事業運営に向けての留意事項

ア 工賃の支払い等について

就労継続支援B型事業者は、指定基準第 201 条第1項及び第3項において利用者に対し、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した金額を工賃として支払うこととなっており、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことを支援するため、工賃水準を高めていくことが求められている。

指定基準第 201 条第2項において、利用者それぞれに対し支払われる一月当たりの工賃の平均額は、3千円を下回ってはならないとしていることから、この基準を満たしていない事業所に対しては、重点的に指導監査を実施すること。また、指導後も改善の見込みがない場合には、地域活動支援センターへの移行や、法に基づいた勧告、命令等の措置を講ずること。

なお、都道府県においては、工賃向上計画支援等事業を活用するなど、工賃水準の向上に向けた積極的な対応を行うこと。

② 適正なサービス利用等について

ア 支給決定手続について

就労継続支援B型については、留意事項通知において、サービスの利用対象者を定めているところであり、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった障害者など、留意事項通知に定める要件に該当しない障害者については、就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面の課題等を把握した上で就労継続支援B型を利用することとしている。

当該アセスメントは、就労継続支援B型の新規利用者に対する長期的な支援を行っていく上で、一般就労への移行の可能性も視野に入れた障害者のニーズを把握するために実施するものである。

その一方で、障害者のこうした可能性を考慮せず、就労継続支援B型の利用を前提として形式的なアセスメントを実施している事例や、アセスメントを実施したにもかかわらず、アセスメントの結果が利用する事業所に引き継がれていない事例など、アセスメントの趣旨が理解されていない取扱いが見られるところである。

ついては、就労継続支援B型の利用を希望する障害者に対して、当該障害者のニーズや能力、可能性を踏まえた支援が提供されるよう、適切にアセスメントを実施すること。

なお、当該アセスメントについては、一般就労に関する支援ノウハウを有している就労移行支援事業所等において実施することとされているが、就労移行支援事業所でアセスメントを行うことが障害者の負担となる場合は、アセスメントを円滑に実施するため、施設外支援を利用することにより、アセスメント対象者が通所しやすい場所(利用者が在籍している特別支援学校内など)で実施することが可能である。

(4)各種雇用関係助成金との関係について

事業所が実施する各事業で受入先事業所が受けられる各種雇用関係助成金等との関係は下記のとおりである。

ただし、助成金等にはこの他にも支給要件があることから、その申請に当たっては各助成金等の支給要件を確認すること。

なお、障害者を施設職員として雇用する場合は、下記によらず、雇用の形態により一般の事業所と同様に雇用関係助成金の申請が可能であるので留意すること。また、職場適応援助者助成金のうち企業在籍型職場適応援助者助成金を受けようとする場合、事業所に企業在籍型職場適応援助者を配置するに当たっては、各事業の人員配置(最低)基準に定める人員とは別に配置することが必要である。なお、当該事業所に雇用される者が人員配置(最低)基準を満たしていることを前提として、各事業におけるサービス提供の職務に従事しない時間帯において、その者が企業在籍型職場適応援助者の業務に従事することができる。

① 就労移行支援事業、就労継続支援B型事業、就労継続支援A型事業(雇用契約無)を実施する事業所において、自らの事業所の利用者に対する支援を実施する場合

障害者雇用関係助成金の受給は不可。雇用関係助成金は、労働者が常用雇用されることや、雇用されている労働者の数や割合に応じて支給されるものであることから、利用者を雇用しない就労移行支援事業、就労継続支援B型事業、就労継続支援A型事業(雇用契約無)の利用者については、受給の対象とはならないものである。

② 就労継続支援A型事業(雇用契約有)を実施する事業所において、自らの事業所の障害者に対する支援を実施する場合

ア 障害者雇用調整金・報奨金、特例給付金

受給可能。

イ トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース)及びトライアル雇用助成金(障害者短時間トライアルコース)(以下「トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース)等」という。)

受給不可。

本助成金は、適性や業務遂行可能性を見極め、求職者及び求人者の相互理解を促進すること等を通じて、障害者の一般雇用への早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的としており、就労継続支援A型事業での就労は一般雇用とは区別して考えることとされていることから受給の対象とはならないものであること。

ウ 職場適応訓練費

受給可能。

ただし、当該訓練の実施の可否は、職場適応訓練実施要領及び職業訓練受講指示要領の規定に従い個別に判断される。

エ 障害者雇用納付金制度に基づく助成金

(ア)障害者作業施設設置等助成金、障害者福祉施設設置等助成金

受給不可。

就労継続支援A型事業の内容に鑑み、同事業の本来業務であることから、受給の対象とはならない。

(イ)重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金

個別判断。

当該事業所の経営基盤や対象障害者の雇用条件等が当該助成金の趣旨に合致するものであるか否かによって個別に判断される。なお、本助成金によって設置する施設等については、社会福祉施設等施設整備費の国庫補助対象外であること。

(ウ)重度障害者等通勤対策助成金(通勤援助者委嘱助成金を除く。)

受給可能。

ただし、通勤用バス運転従事者の委嘱助成金については、送迎加算に関する届出書を提出している事業所は受給不可。

(エ)障害者介助等助成金、重度障害者等通勤対策助成金のうち通勤援助者の委嘱助成金

受給不可。

就労継続支援A型事業の内容に鑑み、同事業の本来業務であることから、受給の対象とはならないものであること。

(オ)職場適応援助者助成金のうち企業在籍型職場適応援助者助成金

受給不可。

就労継続支援A型事業の内容に鑑み、同事業の本来業務であることから、受給の対象とはならないものであること。

オ 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース及び発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)

受給可能。

ただし、平成 29 年4月 30 日以前に雇い入れられた利用者であって、暫定支給決定を受けていた利用者については、雇入れ当初において、継続して雇用することが確実であると認められないことから、受給の対象とはならない。

また、就労移行支援事業及び就労継続支援B型事業の利用者が、当該サービスを提供した事業所と同一法人内の就労継続支援A型事業の実施事業所に雇用される場合には、雇用予約に当たるものと考えられるため、原則、受給の対象とはならない。

カ キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)及び人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース)

受給不可。

就労継続支援A型事業の内容に鑑み、同事業の本来業務であることから、受給の対象とはならない。

③ 事業所が、他の事業所の障害者に対する支援を実施する場合

職場適応援助者助成金のうち訪問型職場適応援助者助成金について事業を実施する法人が、訪問型職場適応援助者を配置して、他の事業主に雇用されている障害者を支援させる場合は、受給可能。ただし、同事業所に訪問型職場適応援助者を配置するに当たっては、各事業の人員配置(最低)基準に定める人員とは別に配置することが必要である。

なお、当該事業所に雇用される者が人員配置(最低)基準を満たしていることを前提として、各事業におけるサービス提供の職務に従事しない時間帯において、その者が訪問型職場適応援助者の業務に従事することができる。

④ 障害者の多様なニーズに対応した委託訓練(以下「委託訓練」という。)との関係について

ア 就労移行支援事業、就労継続支援A型事業(雇用契約無)、及び就労継続支援B型事業(以下「就労系事業」という。)の利用者が、当該就労系事業を実施する者以外の委託訓練実施機関において、職業訓練を受講する場合

当該受講に関して、上記就労系事業を実施する者が一定の支援を実施することにより、施設外支援の対象となること。また、受講日以外における就労系事業の利用も訓練等給付費の対象となること。

イ 就労系事業の利用者が、当該就労系事業を実施する者自らが受託する委託訓練を受講する場合

当該利用者が委託訓練を受講している期間中は、当該委託訓練を受講していない日であっても、訓練等給付の対象とならないこと。

ただし、当該就労系事業を実施する者が実施する委託訓練が、当該就労系事業に係る事業所以外の事業所で行われている場合など、当該就労系事業と委託訓練に重複が認められない場合には、委託訓練の受講日以外における就労系事業の利用は訓練等給付費の対象となること。

⑤ 就労移行支援事業、就労継続支援A型事業及び就労継続支援B型事業(以下、「就労系サービス」という。)の利用者が一般就労へ移行し、訪問型職場適応援助者や企業在籍型職場適応援助者による職場適応援助を利用する場合の留意事項は、以下のとおりである。

ア 就労系サービスの利用者が一般就労に移行した場合における職場適応援助については、一般就労先が他の事業主の事業所である場合、訪問型職場適応援助者が支援対象障害者を送り出した法人等に所属する者であるか、それ以外の法人等に所属する者であるかにかかわらず、職場適応援助者助成金の対象となりうるとされている。

また、一般就労先が、事業主を同一とする別事業所である場合、支援対象障害者を送り出した法人等に所属する者が、企業在籍型職場適応援助者として職場適応援助を実施することも想定されるが、この場合、要件を満たせば職場適応援助者助成金の対象となりうる。

イ アの支援対象となるのは、一般就労に移行した者(職場適応援助者助成金のうち訪問型職場適応援助者助成金については、2か月以内に雇い入れられることが確実な者も含む。)であり、施設外支援の基準を満たさないこと(トライアル雇用中に職場適応援助を受ける場合も同じ。)。

ウ なお、就労系サービス利用者が地域障害者職業センターの職場適応援助者(配置型職場適応援助者)による職場適応援助を受ける場合についても、イと同様の取扱いとなること。

2 報酬請求に関する事項について

留意事項通知の第二の1の(4)の指定障害福祉サービス事業所等とは別の場所で行われる支援に係る所定単位数の算定については次のとおりである。

(1)施設外支援について

① 施設外支援については、次のアからエまでの要件をいずれも満たす場合に限り、1年間(毎年4月1日に始まり翌年3月 31 日をもって終わる1年間とする。)に 180 日間を限度として算定する。なお、この場合の「180 日間」とは、利用者が実際に利用した日数の合計数となることに留意すること。

ア 施設外支援の内容が、当該指定障害福祉サービス事業所等の運営規程に位置付けられていること。

イ 施設外支援の内容が、事前に個別支援計画に位置付けられ、1週間ごとに当該個別支援計画の内容について必要な見直しが行われているとともに、当該支援により、就労能力や工賃(賃金)の向上及び一般就労への移行が認められること。このため、指定権者においては、就労能力や工賃(賃金)の向上及び一般就労への移行に資するかどうか実地調査においてよく確認すること。

ウ 利用者又は実習受入事業者等から、当該施設外支援の提供期間中の利用者の状況について聞き取ることにより、日報が作成されていること。

エ 施設外支援の提供期間中における緊急時の対応ができること。

② 障害者トライアル雇用等

利用者がサービスを利用している事業所以外の事業所において、トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース)等を活用して障害者トライアル雇用又は障害者短時間トライアル雇用(以下「障害者トライアル雇用等」という。)を実施する場合、下記の要件を満たせば、施設外支援の対象となること。ただし、障害者トライアル雇用等は、適性や業務遂行可能性を見極め、求職者及び求人者の相互理解を促進することで障害者の早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的とする制度であり、一部の例外を除き職業紹介時点において継続雇用する労働者(一般被保険者等であって、1年を超える期間の雇用が見込まれる者をいう。)でないことを要件としているため、就労継続支援A型事業(雇用契約有)を利用している者は、原則として障害者トライアル雇用等の対象とはならないことに留意すること。

ア ①のア、ウ、エの要件を満たすこと。

イ 施設外のサービス提供を含めた個別支援計画を3か月毎に作成(施設外サービス提供時は1週間毎)し、かつ見直しを行うことで、就労能力や工賃の向上及びトライアル雇用終了後の一般就労への移行に資すると認められること。

③ 施設外支援の特例について

施設外支援については、そのサービス提供期間の上限を年間 180 日と定めているところであるが、下記の要件を満たす場合、当該期間を超えて提供することが可能であること。

ア 対象者が職場適応訓練を受講する場合であって、上記の要件を満たしかつ当該訓練が訓練受講者の就労支援に資すると認められる場合に限り、当該訓練終了日まで施設外支援の延長が可能であること。

イ トライアル雇用助成金(障害者短時間トライアルコース)であって、個別支援計画の見直しにおいて、延長の必要性が認められた場合であること。

④ 施設外支援の留意事項

ア 同日に施設外支援及び通常の施設利用を行った場合、施設外支援の実施日として扱うこと。

イ トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース)については、施設外支援の対象となる要件として個別支援計画の作成及び3か月毎の見直しを行うこととしているが、その取扱いについて以下のとおり行うこと。

(ア)個別支援計画の作成及び見直しにおいては、事業所、本人及び関係者が参加の上、協議を行い、必要に応じて公共職業安定所及び受入企業から意見聴取を行い、市町村が必要な内容について判断すること。

(イ)個別支援計画の見直しは、都度、実施結果を把握し、延長の必要性や実施内容の見直し等を協議すること。

(例:トライアル雇用助成金(障害者短時間トライアルコース)の実施期間を 10 か月間とした場合、施設外支援開始時に 10 か月間全体の到達目標を踏まえた上で3か月目までの個別支援計画を作成し、3か月目にその間の実施結果を見た上で延長の必要性等について協議を行い、延長と判断した場合、個別支援計画を更新し、6か月目までのものを作成する。以降6か月目、9か月目においても同様に行う。)

(2)企業から請け負った作業を当該企業内で行う支援(以下「施設外就労」という。)について

① 施設外就労(企業内就労)については、次のアからオまでの要件をいずれも満たす場合に限り、算定する。

ア 施設外就労の総数については、利用定員を超えないこと。なお、事業所内での就労継続支援B型事業の延長として施設外就労を行う形態ではなく、施設外就労を基本とする形態で就労継続支援B型事業を行う場合であっても、本体施設には、管理者及びサービス管理責任者の配置が必要であること。

イ 施設外就労については、当該施設外就労を行う日の利用者数に対して報酬算定上必要とされる人数(常勤換算方法による。)の職員を配置する。事業所については、施設外就労を行う者を除いた前年度の平均利用者数に対して報酬算定上必要とされる人数(常勤換算方法による。)の職員を配置すること。なお、サービス管理責任者については、施設外就労を行う者の個別支援計画の作成に係る業務も担うことから、施設外就労を行う者を含めた前年度の平均利用者数に対して配置すること。

ウ 施設外就労の提供が、当該指定障害福祉サービス事業所等の運営規程に位置づけられていること。

エ 施設外就労を含めた個別支援計画が事前に作成され、就労能力や工賃(賃金)の向上及び一般就労への移行に資すると認められること。このため、指定権者においては、就労能力や工賃(賃金)の向上及び一般就労への移行に資するかどうか実地調査においてよく確認すること。

オ 緊急時の対応ができること。

② 施設外就労により就労している者と同数の者を主たる事業所の利用者として、新たに受入れることが可能であること。

③ 報酬の適用単価については、主たる事業所の利用定員に基づく報酬単価を適用すること。

④ その他

ア 施設外就労先の企業とは、請負作業に関する契約を締結すること。なお、契約締結の際には、以下のことに留意すること。

(ア)請負契約の中で、作業の完成についての財政上及び法律上のすべての責任は事業所を運営する法人が負うものであることが明確にされていること。

(イ)施設外就労先から事業所を運営する法人に支払われる報酬は、完成された作業の内容に応じて算定されるものであること。

(ウ)施設外就労先の企業から作業に要する機械、設備等を借り入れる場合には、賃貸借契約又は使用賃借契約が締結されていること。また、施設外就労先の企業から作業に要する材

料等の供給を受ける場合には、代金の支払い等の必要な事項について明確な定めを置くこと。

イ 請け負った作業についての利用者に対する必要な指導等は、施設外就労先の企業ではなく、事業所が行うこと。

(ア)事業所は請け負った作業を施設外就労先の企業から独立して行い、利用者に対する指導等については事業所が自ら行うこと。

(イ)事業所が請け負った作業について、利用者と施設外就労先の企業の従業員が共同で処理していないこと。

ウ 利用者と事業所との関係は、事業所の施設内で行われる作業の場合と同様であること。

エ 施設の運営規程に施設外就労について明記し、当該就労について規則を設けるとともに、対象者は事前に個別支援計画に規定すること。また、訓練目標に対する達成度の評価等を行った結果、必要と認められる場合には、施設外就労の目標その他個別支援計画の内容の見直しを行うこと。

オ 事業所は、施設外就労に関する実績を、毎月の報酬請求に合わせて提出すること。

カ 施設外就労に随行する支援員の業務

施設外就労に随行する支援員は、就労先企業等の協力を得て、以下の業務を行う。

(ア)事業の対象となる障害者の作業程度、意向、能力等の状況把握

(イ)施設外就労先の企業における作業の実施に向けての調整

(ウ)作業指導等、対象者が施設外就労を行うために必要な支援

(エ)施設外就労についてのノウハウの蓄積及び提供

(オ)施設外就労先の企業や対象者の家族との連携

(カ)その他上記以外に必要な業務

キ 関係機関との連携

都道府県及び実施施設は、この事業の実施について、都道府県労働局、地域障害者職業センター、公共職業安定所、委託企業等の関係機関と連携を密にし、事業が円滑に行われるように努めるものとする。

(3)在宅において利用する場合の支援について

① 就労移行支援事業所又は就労継続支援事業所において、在宅でのサービス利用を希望する者であって、在宅でのサービス利用による支援効果が認められると市町村が判断した利用者(以下「在宅利用者」という。)に対して就労移行支援又は就労継続支援を提供するに当たり、次のアからキまでの要件のいずれにも該当する場合に限り、報酬を算定する。

なお、在宅で就労移行支援又は就労継続支援を提供する場合には、運営規程において、在宅で実施する訓練内容及び支援内容を明記しておくとともに、在宅で実施した訓練内容及び支援内容並びに訓練状況及び支援状況を指定権者から求められた場合には提出できるようにしておくこと。その際、訓練状況(在宅利用者が実際に訓練している状況)及び支援状況(在宅利用者に訓練課題に係る説明や質疑への対応、健康管理や求職活動に係る助言等)については、本人の同意を得るなど適切な手続きを経た上で、音声データ、動画ファイル又は静止画像等をセキュリティーが施された状態で保存し、指定権者から求められた場合には個人情報に配慮した上で、提出できるようにしておくことが望ましい。

ア 通常の事業所に雇用されることが困難な障害者につき、就労の機会を提供するとともに生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援が行われるとともに、常に在宅利用者が行う作業活動、訓練等のメニューが確保されていること。

イ 在宅利用者の支援に当たり、1日2回は連絡、助言又は進捗状況の確認等のその他の支援が行われ、日報が作成されていること。また、作業活動、訓練等の内容又は在宅利用者の希望等に応じ、1日2回を超えた対応も行うこと。

ウ 緊急時の対応ができること。

エ 在宅利用者が作業活動、訓練等を行う上で疑義が生じた際の照会等に対し、随時、訪問や連絡による必要な支援が提供できる体制を確保すること。

オ 事業所職員による訪問、在宅利用者による通所又は電話・パソコン等のICT機器の活用により、評価等を 1 週間につき1回は行うこと。

カ 在宅利用者については、原則として月の利用日数のうち1日は事業所職員による訪問又は在宅利用者による通所により、在宅利用者の居宅又は事業所内において訓練目標に対する達成度の評価等を行うこと。

キ オが通所により行われ、あわせてカの評価等も行われた場合、カによる通所に置き換えて差し支えない。

② その他留意点

ア 在宅と通所に支援を組み合わせることも可能であること。

イ 利用者が希望する場合には、サテライトオフィスでのサービス利用等在宅でのサービス利用と類似する形態による支援を行うことも可能だが、その際にも①のアからキまでの要件をすべて満たす必要があること。

3 工賃(賃金)実績報告について

工賃(賃金)実績については、下記の内容に留意し、報告すること。

(1)工賃(賃金)の範囲

ここでいう工賃(賃金)とは、工賃、賃金、給与、手当、賞与その他名称を問わず、事業者が利用者に支払うすべてのものをいう。

なお、工賃(賃金)は、原則として、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費(利用者に支払う工賃(賃金)を除く。)を控除した額に相当する金額を支払うことに留意すること。

(2)工賃(賃金)実績の報告内容(事業所から各都道府県(指定都市にあっては都道府県及び指定都市、中核市にあっては都道府県及び中核市)への報告)

前年度の工賃(賃金)実績の平均額(時間当たりの工賃(以下「時間額」という。)、1日当たりの工賃(以下「日額」という。)、1月当たりの工賃(以下「月額」という。)から選択)

なお、時間額及び日額で報告のあった事業所については、国への報告は時間額及び月額であるため、各月の各日毎または各日の各時間毎の工賃(賃金)支払対象延べ人数や開所日数及び時間等も併せて報告を受けること。

(3)事業所毎の平均工賃(賃金)の算定方法(事業所から各都道府県(指定都市にあっては都道府県及び指定都市、中核市にあっては都道府県及び中核市)への報告)

本算定結果は、平成 30 年度に創設される障害福祉サービス等の情報公表制度において、事業者情報として幅広く公表されるものであることから、利用者の利用状況にばらつきがある場合など、事業所の利用実態を考慮し、下記の算定方法から選択して報告すること。

① 平均工賃(賃金)月額を算定して報告する場合

ア 報告対象年度各月の工賃(賃金)支払対象者の総数を算出

(例:50 人定員で、工賃支払い対象者が、4 月 45 人、5 月 50 人、6 月 48 人、7 月 50 人、8月 50 人、9 月 50 人、10 月 49 人、11 月 50 人、12 月 45 人、1 月 47 人、2 月 50 人、3 月 50人の場合は、45+50+48+50+50+50+49+50+45+47+50+50=584 人となる。)

イ 報告対象年度に支払った工賃(賃金)総額を算出

ウ イ÷アにより1人当たり平均月額工賃(賃金)額を算出

② 平均工賃(賃金)日額を算定して報告する場合

ア 各月の各日毎の工賃(賃金)支払対象者の延べ人数を各月毎に算出

イ 上記により算出した全ての月の延べ人数を合計

ウ 対象年度に支払った工賃(賃金)総額を算出

エ ウ÷イにより1人当たり平均工賃(賃金)日額を算出

③ 平均工賃(賃金)時間額を算定して報告する場合

ア 各日の各時間毎の工賃(賃金)支払対象者の延べ人数を各日毎に算出

イ 上記により算出した全ての日の延べ人数を合計

ウ 対象年度に支払った工賃(賃金)総額を算出

エ ウ÷イにより1人当たり平均工賃(賃金)時間額を算出

(4)各都道府県の平均工賃(賃金)額の算定方法(各都道府県から当課への報告)

平均工賃(賃金)額は月額及び時間額とし、上記(3)①により算定したものを都道府県の平均額とする。

(5)申請時期及び申請先

① 各事業者は、毎年4月に、都道府県に対し前年度の工賃(賃金)実績を報告すること。

② 都道府県は、上記①により報告された工賃(賃金)実績を、毎年6月末日までに当課に対し報告すること。

(6)工賃実績の公表方法

都道府県は、提出された工賃(賃金)実績及び都道府県全体又は圏域全体の平均工賃(賃金)額を、広報紙、ホームページ、WAMNET等により幅広く公表すること。

 

障害者総合支援法 ご案内します

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法(平成十七年法律第百二十三号)抜粋ご案内します。ご参考になれば幸いです。

◇目次

第一章 総則(第一条―第五条)

第二章 自立支援給付

第一節 通則(第六条―第十四条)

第二節 介護給付費、特例介護給付費、訓練等給付費、特例訓練等給付費、特定障害者特別給付費及び特例特定障害者特別給付費の支給

第一款 市町村審査会(第十五条―第十八条)

第二款 支給決定等(第十九条―第二十七条)

第三款 介護給付費、特例介護給付費、訓練等給付費及び特例訓練等給付費の支給(第二十八条―第三十一条)

第四款 特定障害者特別給付費及び特例特定障害者特別給付費の支給(第三十二条―第三十五条)

第五款 指定障害福祉サービス事業者及び指定障害者支援施設等(第三十六条―第五十一条)

第六款 業務管理体制の整備等(第五十一条の二―第五十一条の四)

第三節 地域相談支援給付費、特例地域相談支援給付費、計画相談支援給付費及び特例計画相談支援給付費の支給

第一款 地域相談支援給付費及び特例地域相談支援給付費の支給(第五十一条の五―第五十一条の十五)

第二款 計画相談支援給付費及び特例計画相談支援給付費の支給(第五十一条の十六―第五十一条の十八)

第三款 指定一般相談支援事業者及び指定特定相談支援事業者(第五十一条の十九―第五十一条の三十)

第四款 業務管理体制の整備等(第五十一条の三十一―第五十一条の三十三)

第四節 自立支援医療費、療養介護医療費及び基準該当療養介護医療費の支給(第五十二条―第七十五条)

第五節 補装具費の支給(第七十六条)

第六節 高額障害福祉サービス等給付費の支給(第七十六条の二)

第七節 情報公表対象サービス等の利用に資する情報の報告及び公表(第七十六条の三)

第三章 地域生活支援事業(第七十七条―第七十八条)

第四章 事業及び施設(第七十九条―第八十六条)

第五章 障害福祉計画(第八十七条―第九十一条)

第六章 費用(第九十二条―第九十六条)

第七章 国民健康保険団体連合会の障害者総合支援法関係業務(第九十六条の二―第九十六条の四)

第八章 審査請求(第九十七条―第百五条)

第九章 雑則(第百五条の二―第百八条)

第十章 罰則(第百九条―第百十五条)

 

◎第一章 総則

(目的)

〇第一条 この法律は、障害者基本法(昭和四十五年法律第八十四号)の基本的な理念にのっとり、身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)、知的障害者福祉法(昭和三十五年法律第三十七号)、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十三号)、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)その他障害者及び障害児の福祉に関する法律と相まって、障害者及び障害児が基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給付、地域生活支援事業その他の支援を総合的に行い、もって障害者及び障害児の福祉の増進を図るとともに、障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的とする。

(基本理念)

〇第一条の二 障害者及び障害児が日常生活又は社会生活を営むための支援は、全ての国民が、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、全ての障害者及び障害児が可能な限りその身近な場所において必要な日常生活又は社会生活を営むための支援を受けられることにより社会参加の機会が確保されること及びどこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と共生することを妨げられないこと並びに障害者及び障害児にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものの除去に資することを旨として、総合的かつ計画的に行わなければならない。

(市町村等の責務)

〇第二条 市町村(特別区を含む。以下同じ。)は、この法律の実施に関し、次に掲げる責務を有する。

一 障害者が自ら選択した場所に居住し、又は障害者若しくは障害児(以下「障害者等」という。)が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、当該市町村の区域における障害者等の生活の実態を把握した上で、公共職業安定所その他の職業リハビリテーション(障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第二条第七号に規定する職業リハビリテーションをいう。以下同じ。)の措置を実施する機関、教育機関その他の関係機関との緊密な連携を図りつつ、必要な自立支援給付及び地域生活支援事業を総合的かつ計画的に行うこと。

二 障害者等の福祉に関し、必要な情報の提供を行い、並びに相談に応じ、必要な調査及び指導を行い、並びにこれらに付随する業務を行うこと。

三 意思疎通について支援が必要な障害者等が障害福祉サービスを円滑に利用することができるよう必要な便宜を供与すること、障害者等に対する虐待の防止及びその早期発見のために関係機関と連絡調整を行うことその他障害者等の権利の擁護のために必要な援助を行うこと。

2 都道府県は、この法律の実施に関し、次に掲げる責務を有する。

一 市町村が行う自立支援給付及び地域生活支援事業が適正かつ円滑に行われるよう、市町村に対する必要な助言、情報の提供その他の援助を行うこと。

二 市町村と連携を図りつつ、必要な自立支援医療費の支給及び地域生活支援事業を総合的に行うこと。

三 障害者等に関する相談及び指導のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものを行うこと。

四 市町村と協力して障害者等の権利の擁護のために必要な援助を行うとともに、市町村が行う障害者等の権利の擁護のために必要な援助が適正かつ円滑に行われるよう、市町村に対する必要な助言、情報の提供その他の援助を行うこと。

3 国は、市町村及び都道府県が行う自立支援給付、地域生活支援事業その他この法律に基づく業務が適正かつ円滑に行われるよう、市町村及び都道府県に対する必要な助言、情報の提供その他の援助を行わなければならない。

4 国及び地方公共団体は、障害者等が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービス、相談支援及び地域生活支援事業の提供体制の確保に努めなければならない。

(国民の責務)

〇第三条 すべての国民は、その障害の有無にかかわらず、障害者等が自立した日常生活又は社会生活を営めるような地域社会の実現に協力するよう努めなければならない。

(定義)

〇第四条 この法律において「障害者」とは、身体障害者福祉法第四条に規定する身体障害者、知的障害者福祉法にいう知的障害者のうち十八歳以上である者及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第五条に規定する精神障害者(発達障害者支援法(平成十六年法律第百六十七号)第二条第二項に規定する発達障害者を含み、知的障害者福祉法にいう知的障害者を除く。以下「精神障害者」という。)のうち十八歳以上である者並びに治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣が定める程度である者であって十八歳以上であるものをいう。

2 この法律において「障害児」とは、児童福祉法第四条第二項に規定する障害児をいう。

3 この法律において「保護者」とは、児童福祉法第六条に規定する保護者をいう。

4 この法律において「障害支援区分」とは、障害者等の障害の多様な特性その他の心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合を総合的に示すものとして厚生労働省令で定める区分をいう。

〇第五条 この法律において「障害福祉サービス」とは、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、療養介護、生活介護、短期入所、重度障害者等包括支援、施設入所支援、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、自立生活援助及び共同生活援助をいい、「障害福祉サービス事業」とは、障害福祉サービス(障害者支援施設、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法(平成十四年法律第百六十七号)第十一条第一号の規定により独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園が設置する施設(以下「のぞみの園」という。)その他厚生労働省令で定める施設において行われる施設障害福祉サービス(施設入所支援及び厚生労働省令で定める障害福祉サービスをいう。以下同じ。)を除く。)を行う事業をいう。

2 この法律において「居宅介護」とは、障害者等につき、居宅において入浴、排せつ又は食事の介護その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

3 この法律において「重度訪問介護」とは、重度の肢体不自由者その他の障害者であって常時介護を要するものとして厚生労働省令で定めるものにつき、居宅又はこれに相当する場所として厚生労働省令で定める場所における入浴、排せつ又は食事の介護その他の厚生労働省令で定める便宜及び外出時における移動中の介護を総合的に供与することをいう。

4 この法律において「同行援護」とは、視覚障害により、移動に著しい困難を有する障害者等につき、外出時において、当該障害者等に同行し、移動に必要な情報を提供するとともに、移動の援護その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

5 この法律において「行動援護」とは、知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する障害者等であって常時介護を要するものにつき、当該障害者等が行動する際に生じ得る危険を回避するために必要な援護、外出時における移動中の介護その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

6 この法律において「療養介護」とは、医療を要する障害者であって常時介護を要するものとして厚生労働省令で定めるものにつき、主として昼間において、病院その他の厚生労働省令で定める施設において行われる機能訓練、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び日常生活上の世話の供与をいい、「療養介護医療」とは、療養介護のうち医療に係るものをいう。

7 この法律において「生活介護」とは、常時介護を要する障害者として厚生労働省令で定める者につき、主として昼間において、障害者支援施設その他の厚生労働省令で定める施設において行われる入浴、排せつ又は食事の介護、創作的活動又は生産活動の機会の提供その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

8 この法律において「短期入所」とは、居宅においてその介護を行う者の疾病その他の理由により、障害者支援施設その他の厚生労働省令で定める施設への短期間の入所を必要とする障害者等につき、当該施設に短期間の入所をさせ、入浴、排せつ又は食事の介護その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

9 この法律において「重度障害者等包括支援」とは、常時介護を要する障害者等であって、その介護の必要の程度が著しく高いものとして厚生労働省令で定めるものにつき、居宅介護その他の厚生労働省令で定める障害福祉サービスを包括的に提供することをいう。

10 この法律において「施設入所支援」とは、その施設に入所する障害者につき、主として夜間において、入浴、排せつ又は食事の介護その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

11 この法律において「障害者支援施設」とは、障害者につき、施設入所支援を行うとともに、施設入所支援以外の施設障害福祉サービスを行う施設(のぞみの園及び第一項の厚生労働省令で定める施設を除く。)をいう。

12 この法律において「自立訓練」とは、障害者につき、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、厚生労働省令で定める期間にわたり、身体機能又は生活能力の向上のために必要な訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

13 この法律において「就労移行支援」とは、就労を希望する障害者につき、厚生労働省令で定める期間にわたり、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

14 この法律において「就労継続支援」とは、通常の事業所に雇用されることが困難な障害者につき、就労の機会を提供するとともに、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

15 この法律において「就労定着支援」とは、就労に向けた支援として厚生労働省令で定めるものを受けて通常の事業所に新たに雇用された障害者につき、厚生労働省令で定める期間にわたり、当該事業所での就労の継続を図るために必要な当該事業所の事業主、障害福祉サービス事業を行う者、医療機関その他の者との連絡調整その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

16 この法律において「自立生活援助」とは、施設入所支援又は共同生活援助を受けていた障害者その他の厚生労働省令で定める障害者が居宅における自立した日常生活を営む上での各般の問題につき、厚生労働省令で定める期間にわたり、定期的な巡回訪問により、又は随時通報を受け、当該障害者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言その他の厚生労働省令で定める援助を行うことをいう。

17 この法律において「共同生活援助」とは、障害者につき、主として夜間において、共同生活を営むべき住居において相談、入浴、排せつ又は食事の介護その他の日常生活上の援助を行うことをいう。

18 この法律において「相談支援」とは、基本相談支援、地域相談支援及び計画相談支援をいい、「地域相談支援」とは、地域移行支援及び地域定着支援をいい、「計画相談支援」とは、サービス利用支援及び継続サービス利用支援をいい、「一般相談支援事業」とは、基本相談支援及び地域相談支援のいずれも行う事業をいい、「特定相談支援事業」とは、基本相談支援及び計画相談支援のいずれも行う事業をいう。

19 この法律において「基本相談支援」とは、地域の障害者等の福祉に関する各般の問題につき、障害者等、障害児の保護者又は障害者等の介護を行う者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行い、併せてこれらの者と市町村及び第二十九条第二項に規定する指定障害福祉サービス事業者等との連絡調整(サービス利用支援及び継続サービス利用支援に関するものを除く。)その他の厚生労働省令で定める便宜を総合的に供与することをいう。

20 この法律において「地域移行支援」とは、障害者支援施設、のぞみの園若しくは第一項若しくは第六項の厚生労働省令で定める施設に入所している障害者又は精神科病院(精神科病院以外の病院で精神病室が設けられているものを含む。第八十九条第六項において同じ。)に入院している精神障害者その他の地域における生活に移行するために重点的な支援を必要とする者であって厚生労働省令で定めるものにつき、住居の確保その他の地域における生活に移行するための活動に関する相談その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。

21 この法律において「地域定着支援」とは、居宅において単身その他の厚生労働省令で定める状況において生活する障害者につき、当該障害者との常時の連絡体制を確保し、当該障害者に対し、障害の特性に起因して生じた緊急の事態その他の厚生労働省令で定める場合に相談その他の便宜を供与することをいう。

22 この法律において「サービス利用支援」とは、第二十条第一項若しくは第二十四条第一項の申請に係る障害者等又は第五十一条の六第一項若しくは第五十一条の九第一項の申請に係る障害者の心身の状況、その置かれている環境、当該障害者等又は障害児の保護者の障害福祉サービス又は地域相談支援の利用に関する意向その他の事情を勘案し、利用する障害福祉サービス又は地域相談支援の種類及び内容その他の厚生労働省令で定める事項を定めた計画(以下「サービス等利用計画案」という。)を作成し、第十九条第一項に規定する支給決定(次項において「支給決定」という。)、第二十四条第二項に規定する支給決定の変更の決定(次項において「支給決定の変更の決定」という。)、第五十一条の五第一項に規定する地域相談支援給付決定(次項において「地域相談支援給付決定」という。)又は第五十一条の九第二項に規定する地域相談支援給付決定の変更の決定(次項において「地域相談支援給付決定の変更の決定」という。)(以下「支給決定等」と総称する。)が行われた後に、第二十九条第二項に規定する指定障害福祉サービス事業者等、第五十一条の十四第一項に規定する指定一般相談支援事業者その他の者(次項において「関係者」という。)との連絡調整その他の便宜を供与するとともに、当該支給決定等に係る障害福祉サービス又は地域相談支援の種類及び内容、これを担当する者その他の厚生労働省令で定める事項を記載した計画(以下「サービス等利用計画」という。)を作成することをいう。

23 この法律において「継続サービス利用支援」とは、第十九条第一項の規定により支給決定を受けた障害者若しくは障害児の保護者(以下「支給決定障害者等」という。)又は第五十一条の五第一項の規定により地域相談支援給付決定を受けた障害者(以下「地域相談支援給付決定障害者」という。)が、第二十三条に規定する支給決定の有効期間又は第五十一条の八に規定する地域相談支援給付決定の有効期間内において継続して障害福祉サービス又は地域相談支援を適切に利用することができるよう、当該支給決定障害者等又は地域相談支援給付決定障害者に係るサービス等利用計画(この項の規定により変更されたものを含む。以下同じ。)が適切であるかどうかにつき、厚生労働省令で定める期間ごとに、当該支給決定障害者等の障害福祉サービス又は当該地域相談支援給付決定障害者の地域相談支援の利用状況を検証し、その結果及び当該支給決定に係る障害者等又は当該地域相談支援給付決定に係る障害者の心身の状況、その置かれている環境、当該障害者等又は障害児の保護者の障害福祉サービス又は地域相談支援の利用に関する意向その他の事情を勘案し、サービス等利用計画の見直しを行い、その結果に基づき、次のいずれかの便宜の供与を行うことをいう。

一 サービス等利用計画を変更するとともに、関係者との連絡調整その他の便宜の供与を行うこと。

二 新たな支給決定若しくは地域相談支援給付決定又は支給決定の変更の決定若しくは地域相談支援給付決定の変更の決定が必要であると認められる場合において、当該支給決定等に係る障害者又は障害児の保護者に対し、支給決定等に係る申請の勧奨を行うこと。

24 この法律において「自立支援医療」とは、障害者等につき、その心身の障害の状態の軽減を図り、自立した日常生活又は社会生活を営むために必要な医療であって政令で定めるものをいう。

25 この法律において「補装具」とは、障害者等の身体機能を補完し、又は代替し、かつ、長期間にわたり継続して使用されるものその他の厚生労働省令で定める基準に該当するものとして、義肢、装具、車いすその他の厚生労働大臣が定めるものをいう。

26 この法律において「移動支援事業」とは、障害者等が円滑に外出することができるよう、障害者等の移動を支援する事業をいう。

27 この法律において「地域活動支援センター」とは、障害者等を通わせ、創作的活動又は生産活動の機会の提供、社会との交流の促進その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する施設をいう。

28 この法律において「福祉ホーム」とは、現に住居を求めている障害者につき、低額な料金で、居室その他の設備を利用させるとともに、日常生活に必要な便宜を供与する施設をいう。

◎第二章 自立支援給付

◎第一節 通則

(自立支援給付)

〇第六条 自立支援給付は、介護給付費、特例介護給付費、訓練等給付費、特例訓練等給付費、特定障害者特別給付費、特例特定障害者特別給付費、地域相談支援給付費、特例地域相談支援給付費、計画相談支援給付費、特例計画相談支援給付費、自立支援医療費、療養介護医療費、基準該当療養介護医療費、補装具費及び高額障害福祉サービス等給付費の支給とする。

(他の法令による給付等との調整)

〇第七条 自立支援給付は、当該障害の状態につき、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)の規定による介護給付、健康保険法(大正十一年法律第七十号)の規定による療養の給付その他の法令に基づく給付又は事業であって政令で定めるもののうち自立支援給付に相当するものを受け、又は利用することができるときは政令で定める限度において、当該政令で定める給付又は事業以外の給付であって国又は地方公共団体の負担において自立支援給付に相当するものが行われたときはその限度において、行わない。

(不正利得の徴収)

〇第八条 市町村(政令で定める医療に係る自立支援医療費の支給に関しては、都道府県とする。以下「市町村等」という。)は、偽りその他不正の手段により自立支援給付を受けた者があるときは、その者から、その自立支援給付の額に相当する金額の全部又は一部を徴収することができる。

2 市町村等は、第二十九条第二項に規定する指定障害福祉サービス事業者等、第五十一条の十四第一項に規定する指定一般相談支援事業者、第五十一条の十七第一項第一号に規定する指定特定相談支援事業者又は第五十四条第二項に規定する指定自立支援医療機関(以下この項において「事業者等」という。)が、偽りその他不正の行為により介護給付費、訓練等給付費、特定障害者特別給付費、地域相談支援給付費、計画相談支援給付費、自立支援医療費又は療養介護医療費の支給を受けたときは、当該事業者等に対し、その支払った額につき返還させるほか、その返還させる額に百分の四十を乗じて得た額を支払わせることができる。

3 前二項の規定による徴収金は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百三十一条の三第三項に規定する法律で定める歳入とする。

(報告等)

〇第九条 市町村等は、自立支援給付に関して必要があると認めるときは、障害者等、障害児の保護者、障害者等の配偶者若しくは障害者等の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者又はこれらの者であった者に対し、報告若しくは文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

2 前項の規定による質問を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。

3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

〇第十条 市町村等は、自立支援給付に関して必要があると認めるときは、当該自立支援給付に係る障害福祉サービス、相談支援、自立支援医療、療養介護医療若しくは補装具の販売、貸与若しくは修理(以下「自立支援給付対象サービス等」という。)を行う者若しくはこれらを使用する者若しくはこれらの者であった者に対し、報告若しくは文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該自立支援給付対象サービス等の事業を行う事業所若しくは施設に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 前条第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について準用する。

(厚生労働大臣又は都道府県知事の自立支援給付対象サービス等に関する調査等)

〇第十一条 厚生労働大臣又は都道府県知事は、自立支援給付に関して必要があると認めるときは、自立支援給付に係る障害者等若しくは障害児の保護者又はこれらの者であった者に対し、当該自立支援給付に係る自立支援給付対象サービス等の内容に関し、報告若しくは文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

2 厚生労働大臣又は都道府県知事は、自立支援給付に関して必要があると認めるときは、自立支援給付対象サービス等を行った者若しくはこれらを使用した者に対し、その行った自立支援給付対象サービス等に関し、報告若しくは当該自立支援給付対象サービス等の提供の記録、帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に関係者に対して質問させることができる。

3 第九条第二項の規定は前二項の規定による質問について、同条第三項の規定は前二項の規定による権限について準用する。

(指定事務受託法人)

〇第十一条の二 市町村及び都道府県は、次に掲げる事務の一部を、法人であって厚生労働省令で定める要件に該当し、当該事務を適正に実施することができると認められるものとして都道府県知事が指定するもの(以下「指定事務受託法人」という。)に委託することができる。

一 第九条第一項、第十条第一項並びに前条第一項及び第二項に規定する事務(これらの規定による命令及び質問の対象となる者並びに立入検査の対象となる事業所及び施設の選定に係るもの並びに当該命令及び当該立入検査を除く。)

二 その他厚生労働省令で定める事務(前号括弧書に規定するものを除く。)

2 指定事務受託法人の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、正当な理由なしに、当該委託事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

3 指定事務受託法人の役員又は職員で、当該委託事務に従事するものは、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

4 市町村又は都道府県は、第一項の規定により事務を委託したときは、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。

5 第九条第二項の規定は、第一項の規定により委託を受けて行う同条第一項、第十条第一項並びに前条第一項及び第二項の規定による質問について準用する。

6 前各項に定めるもののほか、指定事務受託法人に関し必要な事項は、政令で定める。

(資料の提供等)

〇第十二条 市町村等は、自立支援給付に関して必要があると認めるときは、障害者等、障害児の保護者、障害者等の配偶者又は障害者等の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者の資産又は収入の状況につき、官公署に対し必要な文書の閲覧若しくは資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関若しくは障害者の雇用主その他の関係人に報告を求めることができる。

(受給権の保護)

〇第十三条 自立支援給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。

(租税その他の公課の禁止)

〇第十四条 租税その他の公課は、自立支援給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。

◎第二節 介護給付費、特例介護給付費、訓練等給付費、特例訓練等給付費、特定障害者特別給付費及び特例特定障害者特別給付費の支給

◎第一款 市町村審査会

(市町村審査会)

〇第十五条 第二十六条第二項に規定する審査判定業務を行わせるため、市町村に第十九条第一項に規定する介護給付費等の支給に関する審査会(以下「市町村審査会」という。)を置く。

(委員)

〇第十六条 市町村審査会の委員の定数は、政令で定める基準に従い条例で定める数とする。

2 委員は、障害者等の保健又は福祉に関する学識経験を有する者のうちから、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)が任命する。

(共同設置の支援)

〇第十七条 都道府県は、市町村審査会について地方自治法第二百五十二条の七第一項の規定による共同設置をしようとする市町村の求めに応じ、市町村相互間における必要な調整を行うことができる。

2 都道府県は、市町村審査会を共同設置した市町村に対し、その円滑な運営が確保されるように必要な技術的な助言その他の援助をすることができる。

(政令への委任)

〇第十八条 この法律に定めるもののほか、市町村審査会に関し必要な事項は、政令で定める。

◎第二款 支給決定等

(介護給付費等の支給決定)

〇第十九条 介護給付費、特例介護給付費、訓練等給付費又は特例訓練等給付費(以下「介護給付費等」という。)の支給を受けようとする障害者又は障害児の保護者は、市町村の介護給付費等を支給する旨の決定(以下「支給決定」という。)を受けなければならない。

2 支給決定は、障害者又は障害児の保護者の居住地の市町村が行うものとする。ただし、障害者又は障害児の保護者が居住地を有しないとき、又は明らかでないときは、その障害者又は障害児の保護者の現在地の市町村が行うものとする。

3 前項の規定にかかわらず、第二十九条第一項若しくは第三十条第一項の規定により介護給付費等の支給を受けて又は身体障害者福祉法第十八条第二項若しくは知的障害者福祉法第十六条第一項の規定により入所措置が採られて障害者支援施設、のぞみの園又は第五条第一項若しくは第六項の厚生労働省令で定める施設に入所している障害者及び生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第三十条第一項ただし書の規定により同法第三十八条第二項に規定する救護施設(以下この項において「救護施設」という。)、同条第三項に規定する更生施設(以下この項において「更生施設」という。)又は同法第三十条第一項ただし書に規定するその他の適当な施設(以下この項において「その他の適当な施設」という。)に入所している障害者(以下この項において「特定施設入所障害者」と総称する。)については、その者が障害者支援施設、のぞみの園、第五条第一項若しくは第六項の厚生労働省令で定める施設又は救護施設、更生施設若しくはその他の適当な施設(以下「特定施設」という。)への入所前に有した居住地(継続して二以上の特定施設に入所している特定施設入所障害者(以下この項において「継続入所障害者」という。)については、最初に入所した特定施設への入所前に有した居住地)の市町村が、支給決定を行うものとする。ただし、特定施設への入所前に居住地を有しないか、又は明らかでなかった特定施設入所障害者については、入所前におけるその者の所在地(継続入所障害者については、最初に入所した特定施設の入所前に有した所在地)の市町村が、支給決定を行うものとする。

4 前二項の規定にかかわらず、児童福祉法第二十四条の二第一項若しくは第二十四条の二十四第一項の規定により障害児入所給付費の支給を受けて又は同法第二十七条第一項第三号若しくは第二項の規定により措置(同法第三十一条第五項の規定により同法第  二十七条第一項第三号又は第二項の規定による措置とみなされる場合を含む。)が採られて第五条第一項の厚生労働省令で定める施設に入所していた障害者等が、継続して、第二十九条第一項若しくは第三十条第一項の規定により介護給付費等の支給を受けて、身体障害者福祉法第十八条第二項若しくは知的障害者福祉法第十六条第一項の規定により入所措置が採られて又は生活保護法第三十条第一項ただし書の規定により特定施設に入所した場合は、当該障害者等が満十八歳となる日の前日に当該障害者等の保護者であった者(以下この項において「保護者であった者」という。)が有した居住地の市町村が、支給決定を行うものとする。ただし、当該障害者等が満十八歳となる日の前日に保護者であった者がいないか、保護者であった者が居住地を有しないか、又は保護者であった者の居住地が明らかでない障害者等については、当該障害者等が満十八歳となる日の前日におけるその者の所在地の市町村が支給決定を行うものとする。

5 前二項の規定の適用を受ける障害者等が入所している特定施設は、当該特定施設の所在する市町村及び当該障害者等に対し支給決定を行う市町村に、必要な協力をしなければならない。

(申請)

〇第二十条 支給決定を受けようとする障害者又は障害児の保護者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村に申請をしなければならない。

2 市町村は、前項の申請があったときは、次条第一項及び第二十二条第一項の規定により障害支援区分の認定及び同項に規定する支給要否決定を行うため、厚生労働省令で定めるところにより、当該職員をして、当該申請に係る障害者等又は障害児の保護者に面接をさせ、その心身の状況、その置かれている環境その他厚生労働省令で定める事項について調査をさせるものとする。この場合において、市町村は、当該調査を第五十一条の十四第一項に規定する指定一般相談支援事業者その他の厚生労働省令で定める者(以下この条において「指定一般相談支援事業者等」という。)に委託することができる。

3 前項後段の規定により委託を受けた指定一般相談支援事業者等は、障害者等の保健又は福祉に関する専門的知識及び技術を有するものとして厚生労働省令で定める者に当該委託に係る調査を行わせるものとする。

4 第二項後段の規定により委託を受けた指定一般相談支援事業者等の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。第百九条第一項を除き、以下同じ。)若しくは前項の厚生労働省令で定める者又はこれらの職にあった者は、正当な理由なしに、当該委託業務に関して知り得た個人の秘密を漏らしてはならない。

5 第二項後段の規定により委託を受けた指定一般相談支援事業者等の役員又は第三項の厚生労働省令で定める者で、当該委託業務に従事するものは、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

6 第二項の場合において、市町村は、当該障害者等又は障害児の保護者が遠隔の地に居住地又は現在地を有するときは、当該調査を他の市町村に嘱託することができる。

(障害支援区分の認定)

〇第二十一条 市町村は、前条第一項の申請があったときは、政令で定めるところにより、市町村審査会が行う当該申請に係る障害者等の障害支援区分に関する審査及び判定の結果に基づき、障害支援区分の認定を行うものとする。

2 市町村審査会は、前項の審査及び判定を行うに当たって必要があると認めるときは、当該審査及び判定に係る障害者等、その家族、医師その他の関係者の意見を聴くことができる。

(支給要否決定等)

〇第二十二条 市町村は、第二十条第一項の申請に係る障害者等の障害支援区分、当該障害者等の介護を行う者の状況、当該障害者等の置かれている環境、当該申請に係る障害者等又は障害児の保護者の障害福祉サービスの利用に関する意向その他の厚生労働省令で定める事項を勘案して介護給付費等の支給の要否の決定(以下この条及び第二十七条において「支給要否決定」という。)を行うものとする。

2 市町村は、支給要否決定を行うに当たって必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、市町村審査会又は身体障害者福祉法第九条第七項に規定する身体障害者更生相談所(第七十四条及び第七十六条第三項において「身体障害者更生相談所」という。)、知的障害者福祉法第九条第六項に規定する知的障害者更生相談所、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第六条第一項に規定する精神保健福祉センター若しくは児童相談所(以下「身体障害者更生相談所等」と総称する。)その他厚生労働省令で定める機関の意見を聴くことができる。

3 市町村審査会、身体障害者更生相談所等又は前項の厚生労働省令で定める機関は、同項の意見を述べるに当たって必要があると認めるときは、当該支給要否決定に係る障害者等、その家族、医師その他の関係者の意見を聴くことができる。

4 市町村は、支給要否決定を行うに当たって必要と認められる場合として厚生労働省令で定める場合には、厚生労働省令で定めるところにより、第二十条第一項の申請に係る障害者又は障害児の保護者に対し、第五十一条の十七第一項第一号に規定する指定特定相談支援事業者が作成するサービス等利用計画案の提出を求めるものとする。

5 前項の規定によりサービス等利用計画案の提出を求められた障害者又は障害児の保護者は、厚生労働省令で定める場合には、同項のサービス等利用計画案に代えて厚生労働省令で定めるサービス等利用計画案を提出することができる。

6 市町村は、前二項のサービス等利用計画案の提出があった場合には、第一項の厚生労働省令で定める事項及び当該サービス等利用計画案を勘案して支給要否決定を行うものとする。

7 市町村は、支給決定を行う場合には、障害福祉サービスの種類ごとに月を単位として厚生労働省令で定める期間において介護給付費等を支給する障害福祉サービスの量(以下「支給量」という。)を定めなければならない。

8 市町村は、支給決定を行ったときは、当該支給決定障害者等に対し、厚生労働省令で定めるところにより、支給量その他の厚生労働省令で定める事項を記載した障害福祉サービス受給者証(以下「受給者証」という。)を交付しなければならない。

(支給決定の有効期間)

〇第二十三条 支給決定は、厚生労働省令で定める期間(以下「支給決定の有効期間」という。)内に限り、その効力を有する。

(支給決定の変更)

〇第二十四条 支給決定障害者等は、現に受けている支給決定に係る障害福祉サービスの種類、支給量その他の厚生労働省令で定める事項を変更する必要があるときは、厚生労働省令で定めるところにより、市町村に対し、当該支給決定の変更の申請をすることができる。

2 市町村は、前項の申請又は職権により、第二十二条第一項の厚生労働省令で定める事項を勘案し、支給決定障害者等につき、必要があると認めるときは、支給決定の変更の決定を行うことができる。この場合において、市町村は、当該決定に係る支給決定障害者等に対し受給者証の提出を求めるものとする。

3 第十九条(第一項を除く。)、第二十条(第一項を除く。)及び第二十二条(第一項を除く。)の規定は、前項の支給決定の変更の決定について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

4 市町村は、第二項の支給決定の変更の決定を行うに当たり、必要があると認めるときは、障害支援区分の変更の認定を行うことができる。

5 第二十一条の規定は、前項の障害支援区分の変更の認定について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

6 市町村は、第二項の支給決定の変更の決定を行った場合には、受給者証に当該決定に係る事項を記載し、これを返還するものとする。

(支給決定の取消し)

〇第二十五条 支給決定を行った市町村は、次に掲げる場合には、当該支給決定を取り消すことができる。

一 支給決定に係る障害者等が、第二十九条第一項に規定する指定障害福祉サービス等及び第三十条第一項第二号に規定する基準該当障害福祉サービスを受ける必要がなくなったと認めるとき。

二 支給決定障害者等が、支給決定の有効期間内に、当該市町村以外の市町村の区域内に居住地を有するに至ったと認めるとき(支給決定に係る障害者が特定施設に入所することにより当該市町村以外の市町村の区域内に居住地を有するに至ったと認めるときを除く。)。

三 支給決定に係る障害者等又は障害児の保護者が、正当な理由なしに第二十条第二項(前条第三項において準用する場合を含む。)の規定による調査に応じないとき。

四 その他政令で定めるとき。

2 前項の規定により支給決定の取消しを行った市町村は、厚生労働省令で定めるところにより、当該取消しに係る支給決定障害者等に対し受給者証の返還を求めるものとする。

(都道府県による援助等)

〇第二十六条 都道府県は、市町村の求めに応じ、市町村が行う第十九条から第二十二条まで、第二十四条及び前条の規定による業務に関し、その設置する身体障害者更生相談所等による技術的事項についての協力その他市町村に対する必要な援助を行うものとする。

2 地方自治法第二百五十二条の十四第一項の規定により市町村の委託を受けて審査判定業務(第二十一条(第二十四条第五項において準用する場合を含む。第四項において同じ。)、第二十二条第二項及び第三項(これらの規定を第二十四条第三項において準用する場合を含む。第四項において同じ。)並びに第五十一条の七第二項及び第三項(これらの規定を第五十一条の九第三項において準用する場合を含む。)の規定により市町村審査会が行う業務をいう。以下この条及び第九十五条第二項第一号において同じ。)を行う都道府県に、当該審査判定業務を行わせるため、介護給付費等の支給に関する審査会(以下「都道府県審査会」という。)を置く。

3 第十六条及び第十八条の規定は、前項の都道府県審査会について準用する。この場合において、第十六条第二項中「市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)」とあるのは、「都道府県知事」と読み替えるものとする。

4 審査判定業務を都道府県に委託した市町村について第二十一条並びに第二十二条第二項及び第三項の規定を適用する場合においては、これらの規定中「市町村審査会」とあるのは、「都道府県審査会」とする。

(政令への委任)

〇第二十七条 この款に定めるもののほか、障害支援区分に関する審査及び判定、支給決定、支給要否決定、受給者証、支給決定の変更の決定並びに支給決定の取消しに関し必要な事項は、政令で定める。

◎第三款 介護給付費、特例介護給付費、訓練等給付費及び特例訓練等給付費の支給

(介護給付費、特例介護給付費、訓練等給付費及び特例訓練等給付費の支給)

〇第二十八条 介護給付費及び特例介護給付費の支給は、次に掲げる障害福祉サービスに関して次条及び第三十条の規定により支給する給付とする。

一 居宅介護

二 重度訪問介護

三 同行援護

四 行動援護

五 療養介護(医療に係るものを除く。)

六 生活介護

七 短期入所

八 重度障害者等包括支援

九 施設入所支援

2 訓練等給付費及び特例訓練等給付費の支給は、次に掲げる障害福祉サービスに関して次条及び第三十条の規定により支給する給付とする。

一 自立訓練

二 就労移行支援

三 就労継続支援

四 就労定着支援

五 自立生活援助

六 共同生活援助

(介護給付費又は訓練等給付費)

〇第二十九条 市町村は、支給決定障害者等が、支給決定の有効期間内において、都道府県知事が指定する障害福祉サービス事業を行う者(以下「指定障害福祉サービス事業者」という。)若しくは障害者支援施設(以下「指定障害者支援施設」という。)から当該指定に係る障害福祉サービス(以下「指定障害福祉サービス」という。)を受けたとき、又はのぞみの園から施設障害福祉サービスを受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該支給決定障害者等に対し、当該指定障害福祉サービス又は施設障害福祉サービス(支給量の範囲内のものに限る。以下「指定障害福祉サービス等」という。)に要した費用(食事の提供に要する費用、居住若しくは滞在に要する費用その他の日常生活に要する費用又は創作的活動若しくは生産活動に要する費用のうち厚生労働省令で定める費用(以下「特定費用」という。)を除く。)について、介護給付費又は訓練等給付費を支給する。

2 指定障害福祉サービス等を受けようとする支給決定障害者等は、厚生労働省令で定めるところにより、指定障害福祉サービス事業者、指定障害者支援施設又はのぞみの園(以下「指定障害福祉サービス事業者等」という。)に受給者証を提示して当該指定障害福祉サービス等を受けるものとする。ただし、緊急の場合その他やむを得ない事由のある場合については、この限りでない。

3 介護給付費又は訓練等給付費の額は、一月につき、第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除して得た額とする。

一 同一の月に受けた指定障害福祉サービス等について、障害福祉サービスの種類ごとに指定障害福祉サービス等に通常要する費用(特定費用を除く。)につき、厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該指定障害福祉サービス等に要した費用(特定費用を除く。)の額を超えるときは、当該現に指定障害福祉サービス等に要した費用の額)を合計した額

二 当該支給決定障害者等の家計の負担能力その他の事情をしん酌して政令で定める額(当該政令で定める額が前号に掲げる額の百分の十に相当する額を超えるときは、当該相当する額)

4 支給決定障害者等が指定障害福祉サービス事業者等から指定障害福祉サービス等を受けたときは、市町村は、当該支給決定障害者等が当該指定障害福祉サービス事業者等に支払うべき当該指定障害福祉サービス等に要した費用(特定費用を除く。)について、介護給付費又は訓練等給付費として当該支給決定障害者等に支給すべき額の限度において、当該支給決定障害者等に代わり、当該指定障害福祉サービス事業者等に支払うことができる。

5 前項の規定による支払があったときは、支給決定障害者等に対し介護給付費又は訓練等給付費の支給があったものとみなす。

6 市町村は、指定障害福祉サービス事業者等から介護給付費又は訓練等給付費の請求があったときは、第三項第一号の厚生労働大臣が定める基準及び第四十三条第二項の都道府県の条例で定める指定障害福祉サービスの事業の設備及び運営に関する基準(指定障害福祉サービスの取扱いに関する部分に限る。)又は第四十四条第二項の都道府県の条例で定める指定障害者支援施設等の設備及び運営に関する基準(施設障害福祉サービスの取扱いに関する部分に限る。)に照らして審査の上、支払うものとする。

7 市町村は、前項の規定による審査及び支払に関する事務を国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第四十五条第五項に規定する国民健康保険団体連合会(以下「連合会」という。)に委託することができる。

8 前各項に定めるもののほか、介護給付費及び訓練等給付費の支給並びに指定障害福祉サービス事業者等の介護給付費及び訓練等給付費の請求に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(特例介護給付費又は特例訓練等給付費)

〇第三十条 市町村は、次に掲げる場合において、必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該指定障害福祉サービス等又は第二号に規定する基準該当障害福祉サービス(支給量の範囲内のものに限る。)に要した費用(特定費用を除く。)について、特例介護給付費又は特例訓練等給付費を支給することができる。

一 支給決定障害者等が、第二十条第一項の申請をした日から当該支給決定の効力が生じた日の前日までの間に、緊急その他やむを得ない理由により指定障害福祉サービス等を受けたとき。

二 支給決定障害者等が、指定障害福祉サービス等以外の障害福祉サービス(次に掲げる事業所又は施設により行われるものに限る。以下「基準該当障害福祉サービス」という。)を受けたとき。

イ 第四十三条第一項の都道府県の条例で定める基準又は同条第二項の都道府県の条例で定める指定障害福祉サービスの事業の設備及び運営に関する基準に定める事項のうち都道府県の条例で定めるものを満たすと認められる事業を行う事業所(以下「基準該当事業所」という。)

ロ 第四十四条第一項の都道府県の条例で定める基準又は同条第二項の都道府県の条例で定める指定障害者支援施設等の設備及び運営に関する基準に定める事項のうち都道府県の条例で定めるものを満たすと認められる施設(以下「基準該当施設」という。)

三 その他政令で定めるとき。

2 都道府県が前項第二号イ及びロの条例を定めるに当たっては、第一号から第三号までに掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、第四号に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準を標準として定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。

一 基準該当障害福祉サービスに従事する従業者及びその員数

二 基準該当障害福祉サービスの事業に係る居室及び病室の床面積

三 基準該当障害福祉サービスの事業の運営に関する事項であって、障害者又は障害児の保護者のサービスの適切な利用の確保、障害者等の安全の確保及び秘密の保持等に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの

四 基準該当障害福祉サービスの事業に係る利用定員

3 特例介護給付費又は特例訓練等給付費の額は、一月につき、同一の月に受けた次の各号に掲げる障害福祉サービスの区分に応じ、当該各号に定める額を合計した額から、それぞれ当該支給決定障害者等の家計の負担能力その他の事情をしん酌して政令で定める額(当該政令で定める額が当該合計した額の百分の十に相当する額を超えるときは、当該相当する額)を控除して得た額を基準として、市町村が定める。

一 指定障害福祉サービス等 前条第三項第一号の厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該指定障害福祉サービス等に要した費用(特定費用を除く。)の額を超えるときは、当該現に指定障害福祉サービス等に要した費用の額)

二 基準該当障害福祉サービス 障害福祉サービスの種類ごとに基準該当障害福祉サービスに通常要する費用(特定費用を除く。)につき厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該基準該当障害福祉サービスに要した費用(特定費用を除く。)の額を超えるときは、当該現に基準該当障害福祉サービスに要した費用の額)

4 前三項に定めるもののほか、特例介護給付費及び特例訓練等給付費の支給に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(介護給付費等の額の特例)

〇第三十一条 市町村が、災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情があることにより、障害福祉サービスに要する費用を負担することが困難であると認めた支給決定障害者等が受ける介護給付費又は訓練等給付費の支給について第二十九条第三項の規定を適用する場合においては、同項第二号中「額)」とあるのは、「額)の範囲内において市町村が定める額」とする。

2 前項に規定する支給決定障害者等が受ける特例介護給付費又は特例訓練等給付費の支給について前条第三項の規定を適用する場合においては、同項中「を控除して得た額を基準として、市町村が定める」とあるのは、「の範囲内において市町村が定める額を控除して得た額とする」とする。

◎第四款 特定障害者特別給付費及び特例特定障害者特別給付費の支給

〇第三十二条 削除

〇第三十三条 削除

(特定障害者特別給付費の支給)

〇第三十四条 市町村は、施設入所支援、共同生活援助その他の政令で定める障害福祉サービス(以下この項において「特定入所等サービス」という。)に係る支給決定を受けた障害者のうち所得の状況その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定めるもの(以下この項及び次条第一項において「特定障害者」という。)が、支給決定の有効期間内において、指定障害者支援施設若しくはのぞみの園(以下「指定障害者支援施設等」という。)に入所し、又は共同生活援助を行う住居に入居して、当該指定障害者支援施設等又は指定障害福祉サービス事業者から特定入所等サービスを受けたときは、当該特定障害者に対し、当該指定障害者支援施設等又は共同生活援助を行う住居における食事の提供に要した費用又は居住に要した費用(同項において「特定入所等費用」という。)について、政令で定めるところにより、特定障害者特別給付費を支給する。

2 第二十九条第二項及び第四項から第七項までの規定は、特定障害者特別給付費の支給について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

3 前二項に定めるもののほか、特定障害者特別給付費の支給及び指定障害者支援施設等又は指定障害福祉サービス事業者の特定障害者特別給付費の請求に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(特例特定障害者特別給付費の支給)

〇第三十五条 市町村は、次に掲げる場合において、必要があると認めるときは、特定障害者に対し、当該指定障害者支援施設等若しくは基準該当施設又は共同生活援助を行う住居における特定入所等費用について、政令で定めるところにより、特例特定障害者特別給付費を支給することができる。

一 特定障害者が、第二十条第一項の申請をした日から当該支給決定の効力が生じた日の前日までの間に、緊急その他やむを得ない理由により指定障害福祉サービス等を受けたとき。

二 特定障害者が、基準該当障害福祉サービスを受けたとき。

2 前項に定めるもののほか、特例特定障害者特別給付費の支給に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

◎第五款 指定障害福祉サービス事業者及び指定障害者支援施設等

(指定障害福祉サービス事業者の指定)

〇第三十六条 第二十九条第一項の指定障害福祉サービス事業者の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、障害福祉サービス事業を行う者の申請により、障害福祉サービスの種類及び障害福祉サービス事業を行う事業所(以下この款において「サービス事業所」という。)ごとに行う。

2 就労継続支援その他の厚生労働省令で定める障害福祉サービス(以下この条及び次条第一項において「特定障害福祉サービス」という。)に係る第二十九条第一項の指定障害福祉サービス事業者の指定は、当該特定障害福祉サービスの量を定めてするものとする。

3 都道府県知事は、第一項の申請があった場合において、次の各号(療養介護に係る指定の申請にあっては、第七号を除く。)のいずれかに該当するときは、指定障害福祉サービス事業者の指定をしてはならない。

一 申請者が都道府県の条例で定める者でないとき。

二 当該申請に係るサービス事業所の従業者の知識及び技能並びに人員が、第四十三条第一項の都道府県の条例で定める基準を満たしていないとき。

三 申請者が、第四十三条第二項の都道府県の条例で定める指定障害福祉サービスの事業の設備及び運営に関する基準に従って適正な障害福祉サービス事業の運営をすることができないと認められるとき。

四 申請者が、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

五 申請者が、この法律その他国民の保健医療若しくは福祉に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

五の二 申請者が、労働に関する法律の規定であって政令で定めるものにより罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

六 申請者が、第五十条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)、第五十一条の二十九第一項若しくは第二項又は第七十六条の三第六項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して五年を経過しない者(当該指定を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの処分に係る行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条の規定による通知があった日前六十日以内に当該法人の役員又はそのサービス事業所を管理する者その他の政令で定める使用人(以下「役員等」という。)であった者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含み、当該指定を取り消された者が法人でない場合においては、当該通知があった日前六十日以内に当該者の管理者であった者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含む。)であるとき。ただし、当該指定の取消しが、指定障害福祉サービス事業者の指定の取消しのうち当該指定の取消しの処分の理由となった事実及び当該事実の発生を防止するための当該指定障害福祉サービス事業者による業務管理体制の整備についての取組の状況その他の当該事実に関して当該指定障害福祉サービス事業者が有していた責任の程度を考慮して、この号本文に規定する指定の取消しに該当しないこととすることが相当であると認められるものとして厚生労働省令で定めるものに該当する場合を除く。

七 申請者と密接な関係を有する者(申請者(法人に限る。以下この号において同じ。)の株式の所有その他の事由を通じて当該申請者の事業を実質的に支配し、若しくはその事業に重要な影響を与える関係にある者として厚生労働省令で定めるもの(以下この号において「申請者の親会社等」という。)、申請者の親会社等が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、若しくはその事業に重要な影響を与える関係にある者として厚生労働省令で定めるもの又は当該申請者が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、若しくはその事業に重要な影響を与える関係にある者として厚生労働省令で定めるもののうち、当該申請者と厚生労働省令で定める密接な関係を有する法人をいう。)が、第五十条第一項、第五十一条の二十九第一項若しくは第二項又は第七十六条の三第六項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して五年を経過していないとき。ただし、当該指定の取消しが、指定障害福祉サービス事業者の指定の取消しのうち当該指定の取消しの処分の理由となった事実及び当該事実の発生を防止するための当該指定障害福祉サービス事業者による業務管理体制の整備についての取組の状況その他の当該事実に関して当該指定障害福祉サービス事業者が有していた責任の程度を考慮して、この号本文に規定する指定の取消しに該当しないこととすることが相当であると認められるものとして厚生労働省令で定めるものに該当する場合を除く。

八 申請者が、第五十条第一項、第五十一条の二十九第一項若しくは第二項又は第七十六条の三第六項の規定による指定の取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があった日から当該処分をする日又は処分をしないことを決定する日までの間に第四十六条第二項又は第五十一条の二十五第二項若しくは第四項の規定による事業の廃止の届出をした者(当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く。)で、当該届出の日から起算して五年を経過しないものであるとき。

九 申請者が、第四十八条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)又は第五十一条の二十七第一項若しくは第二項の規定による検査が行われた日から聴聞決定予定日(当該検査の結果に基づき第五十条第一項又は第五十一条の二十九第一項若しくは第二項の規定による指定の取消しの処分に係る聴聞を行うか否かの決定をすることが見込まれる日として厚生労働省令で定めるところにより都道府県知事が当該申請者に当該検査が行われた日から十日以内に特定の日を通知した場合における当該特定の日をいう。)までの間に第四十六条第二項又は第五十一条の二十五第二項若しくは第四項の規定による事業の廃止の届出をした者(当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く。)で、当該届出の日から起算して五年を経過しないものであるとき。

十 第八号に規定する期間内に第四十六条第二項又は第五十一条の二十五第二項若しくは第四項の規定による事業の廃止の届出があった場合において、申請者が、同号の通知の日前六十日以内に当該届出に係る法人(当該事業の廃止について相当の理由がある法人を除く。)の役員等又は当該届出に係る法人でない者(当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く。)の管理者であった者で、当該届出の日から起算して五年を経過しないものであるとき。

十一 申請者が、指定の申請前五年以内に障害福祉サービスに関し不正又は著しく不当な行為をした者であるとき。

十二 申請者が、法人で、その役員等のうちに第四号から第六号まで又は第八号から前号までのいずれかに該当する者のあるものであるとき。

十三 申請者が、法人でない者で、その管理者が第四号から第六号まで又は第八号から第十一号までのいずれかに該当する者であるとき。

4 都道府県が前項第一号の条例を定めるに当たっては、厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとする。

5 都道府県知事は、特定障害福祉サービスにつき第一項の申請があった場合において、当該都道府県又は当該申請に係るサービス事業所の所在地を含む区域(第八十九条第二項第二号の規定により都道府県が定める区域をいう。)における当該申請に係る種類ごとの指定障害福祉サービスの量が、同条第一項の規定により当該都道府県が定める都道府県障害福祉計画において定める当該都道府県若しくは当該区域の当該指定障害福祉サービスの必要な量に既に達しているか、又は当該申請に係る事業者の指定によってこれを超えることになると認めるとき、その他の当該都道府県障害福祉計画の達成に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、第二十九条第一項の指定をしないことができる。

(指定障害福祉サービス事業者の指定の変更)

〇第三十七条 指定障害福祉サービス事業者は、第二十九条第一項の指定に係る特定障害福祉サービスの量を増加しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、同項の指定の変更を申請することができる。

2 前条第三項から第五項までの規定は、前項の指定の変更の申請があった場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(指定障害者支援施設の指定)

〇第三十八条 第二十九条第一項の指定障害者支援施設の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、障害者支援施設の設置者の申請により、施設障害福祉サービスの種類及び当該障害者支援施設の入所定員を定めて、行う。

2 都道府県知事は、前項の申請があった場合において、当該都道府県における当該申請に係る指定障害者支援施設の入所定員の総数が、第八十九条第一項の規定により当該都道府県が定める都道府県障害福祉計画において定める当該都道府県の当該指定障害者支援施設の必要入所定員総数に既に達しているか、又は当該申請に係る施設の指定によってこれを超えることになると認めるとき、その他の当該都道府県障害福祉計画の達成に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、第二十九条第一項の指定をしないことができる。

3 第三十六条第三項及び第四項の規定は、第二十九条第一項の指定障害者支援施設の指定について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(指定障害者支援施設の指定の変更)

〇第三十九条 指定障害者支援施設の設置者は、第二十九条第一項の指定に係る施設障害福祉サービスの種類を変更しようとするとき、又は当該指定に係る入所定員を増加しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、同項の指定の変更を申請することができる。

2 前条第二項及び第三項の規定は、前項の指定の変更の申請があった場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

〇第四十条 削除

(指定の更新)

〇第四十一条 第二十九条第一項の指定障害福祉サービス事業者及び指定障害者支援施設の指定は、六年ごとにそれらの更新を受けなければ、その期間の経過によって、それらの効力を失う。

2 前項の更新の申請があった場合において、同項の期間(以下この条において「指定の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の指定は、指定の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

3 前項の場合において、指定の更新がされたときは、その指定の有効期間は、従前の指定の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

4 第三十六条及び第三十八条の規定は、第一項の指定の更新について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(共生型障害福祉サービス事業者の特例)

〇第四十一条の二 居宅介護、生活介護その他厚生労働省令で定める障害福祉サービスに係るサービス事業所について、児童福祉法第二十一条の五の三第一項の指定(当該サービス事業所により行われる障害福祉サービスの種類に応じて厚生労働省令で定める種類の同法第六条の二の二第一項に規定する障害児通所支援に係るものに限る。)又は介護保険法第四十一条第一項本文の指定(当該サービス事業所により行われる障害福祉サービスの種類に応じて厚生労働省令で定める種類の同法第八条第一項に規定する居宅サービスに係るものに限る。)、同法第四十二条の二第一項本文の指定(当該サービス事業所により行われる障害福祉サービスの種類に応じて厚生労働省令で定める種類の同法第八条第十四項に規定する地域密着型サービスに係るものに限る。)、同法第五十三条第一項本文の指定(当該サービス事業所により行われる障害福祉サービスの種類に応じて厚生労働省令で定める種類の同法第八条の二第一項に規定する介護予防サービスに係るものに限る。)若しくは同法第五十四条の二第一項本文の指定(当該サービス事業所により行われる障害福祉サービスの種類に応じて厚生労働省令で定める種類の同法第八条の二第十二項に規定する地域密着型介護予防サービスに係るものに限る。)を受けている者から当該サービス事業所に係る第三十六条第一項(前条第四項において準用する場合を含む。)の申請があった場合において、次の各号のいずれにも該当するときにおける第三十六条第三項(前条第四項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定の適用については、第三十六条第三項第二号中「第四十三条第一項の」とあるのは「第四十一条の二第一項第一号の指定障害福祉サービスに従事する従業者に係る」と、同項第三号中「第四十三条第二項」とあるのは「第四十一条の二第一項第二号」とする。ただし、申請者が、厚生労働省令で定めるところにより、別段の申出をしたときは、この限りでない。

一 当該申請に係るサービス事業所の従業者の知識及び技能並びに人員が、指定障害福祉サービスに従事する従業者に係る都道府県の条例で定める基準を満たしていること。

二 申請者が、都道府県の条例で定める指定障害福祉サービスの事業の設備及び運営に関する基準に従って適正な障害福祉サービス事業の運営をすることができると認められること。

2 都道府県が前項各号の条例を定めるに当たっては、第一号から第三号までに掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、第四号に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準を標準として定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。

一 指定障害福祉サービスに従事する従業者及びその員数

二 指定障害福祉サービスの事業に係る居室の床面積

三 指定障害福祉サービスの事業の運営に関する事項であって、障害者又は障害児の保護者のサービスの適切な利用の確保、障害者等の適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持等に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの

四 指定障害福祉サービスの事業に係る利用定員

3 第一項の場合において、同項に規定する者が同項の申請に係る第二十九条第一項の指定を受けたときは、その者に対しては、第四十三条第三項の規定は適用せず、次の表の上欄に掲げる規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。(表省略)

4 第一項に規定する者であって、同項の申請に係る第二十九条第一項の指定を受けたものから、次の各号のいずれかの届出があったときは、当該指定に係る指定障害福祉サービスの事業について、第四十六条第二項の規定による事業の廃止又は休止の届出があったものとみなす。

一 児童福祉法第二十一条の五の三第一項に規定する指定通所支援の事業(当該指定に係るサービス事業所において行うものに限る。)に係る同法第二十一条の五の二十第四項の規定による事業の廃止又は休止の届出

二 介護保険法第四十一条第一項に規定する指定居宅サービスの事業(当該指定に係るサービス事業所において行うものに限る。)に係る同法第七十五条第二項の規定による事業の廃止又は休止の届出

三 介護保険法第五十三条第一項に規定する指定介護予防サービスの事業(当該指定に係るサービス事業所において行うものに限る。)に係る同法第百十五条の五第二項の規定による事業の廃止又は休止の届出

5 第一項に規定する者であって、同項の申請に係る第二十九条第一項の指定を受けたものは、介護保険法第四十二条の二第一項に規定する指定地域密着型サービスの事業(当該指定に係るサービス事業所において行うものに限る。)又は同法第五十四条の二第一項に規定する指定地域密着型介護予防サービスの事業(当該指定に係るサービス事業所において行うものに限る。)を廃止し、又は休止しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、その廃止又は休止の日の一月前までに、その旨を当該指定を行った都道府県知事に届け出なければならない。この場合において、当該届出があったときは、当該指定に係る指定障害福祉サービスの事業について、第四十六条第二項の規定による事業の廃止又は休止の届出があったものとみなす。

(指定障害福祉サービス事業者及び指定障害者支援施設等の設置者の責務)

〇第四十二条 指定障害福祉サービス事業者及び指定障害者支援施設等の設置者(以下「指定事業者等」という。)は、障害者等が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、障害者等の意思決定の支援に配慮するとともに、市町村、公共職業安定所その他の職業リハビリテーションの措置を実施する機関、教育機関その他の関係機関との緊密な連携を図りつつ、障害福祉サービスを当該障害者等の意向、適性、障害の特性その他の事情に応じ、常に障害者等の立場に立って効果的に行うように努めなければならない。

2 指定事業者等は、その提供する障害福祉サービスの質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、障害福祉サービスの質の向上に努めなければならない。

3 指定事業者等は、障害者等の人格を尊重するとともに、この法律又はこの法律に基づく命令を遵守し、障害者等のため忠実にその職務を遂行しなければならない。

(指定障害福祉サービスの事業の基準)

〇第四十三条 指定障害福祉サービス事業者は、当該指定に係るサービス事業所ごとに、都道府県の条例で定める基準に従い、当該指定障害福祉サービスに従事する従業者を有しなければならない。

2 指定障害福祉サービス事業者は、都道府県の条例で定める指定障害福祉サービスの事業の設備及び運営に関する基準に従い、指定障害福祉サービスを提供しなければならない。

3 都道府県が前二項の条例を定めるに当たっては、第一号から第三号までに掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、第四号に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準を標準として定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。

一 指定障害福祉サービスに従事する従業者及びその員数

二 指定障害福祉サービスの事業に係る居室及び病室の床面積

三 指定障害福祉サービスの事業の運営に関する事項であって、障害者又は障害児の保護者のサービスの適切な利用の確保、障害者等の適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持等に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの

四 指定障害福祉サービスの事業に係る利用定員

4 指定障害福祉サービス事業者は、第四十六条第二項の規定による事業の廃止又は休止の届出をしたときは、当該届出の日前一月以内に当該指定障害福祉サービスを受けていた者であって、当該事業の廃止又は休止の日以後においても引き続き当該指定障害福祉サービスに相当するサービスの提供を希望する者に対し、必要な障害福祉サービスが継続的に提供されるよう、他の指定障害福祉サービス事業者その他関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならない。

(指定障害者支援施設等の基準)

〇第四十四条 指定障害者支援施設等の設置者は、都道府県の条例で定める基準に従い、施設障害福祉サービスに従事する従業者を有しなければならない。

2 指定障害者支援施設等の設置者は、都道府県の条例で定める指定障害者支援施設等の設備及び運営に関する基準に従い、施設障害福祉サービスを提供しなければならない。

3 都道府県が前二項の条例を定めるに当たっては、次に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。

一 施設障害福祉サービスに従事する従業者及びその員数

二 指定障害者支援施設等に係る居室の床面積

三 指定障害者支援施設等の運営に関する事項であって、障害者のサービスの適切な利用、適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの

4 指定障害者支援施設の設置者は、第四十七条の規定による指定の辞退をするときは、同条に規定する予告期間の開始日の前日に当該施設障害福祉サービスを受けていた者であって、当該指定の辞退の日以後においても引き続き当該施設障害福祉サービスに相当するサービスの提供を希望する者に対し、必要な施設障害福祉サービスが継続的に提供されるよう、他の指定障害者支援施設等の設置者その他関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならない。

〇第四十五条 削除

(変更の届出等)

〇第四十六条 指定障害福祉サービス事業者は、当該指定に係るサービス事業所の名称及び所在地その他厚生労働省令で定める事項に変更があったとき、又は休止した当該指定障害福祉サービスの事業を再開したときは、厚生労働省令で定めるところにより、十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

2 指定障害福祉サービス事業者は、当該指定障害福祉サービスの事業を廃止し、又は休止しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、その廃止又は休止の日の一月前までに、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

3 指定障害者支援施設の設置者は、設置者の住所その他の厚生労働省令で定める事項に変更があったときは、厚生労働省令で定めるところにより、十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

(指定の辞退)

〇第四十七条 指定障害者支援施設は、三月以上の予告期間を設けて、その指定を辞退することができる。

(都道府県知事等による連絡調整又は援助)

〇第四十七条の二 都道府県知事又は市町村長は、第四十三条第四項又は第四十四条第四項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該指定障害福祉サービス事業者、指定障害者支援施設の設置者その他の関係者相互間の連絡調整又は当該指定障害福祉サービス事業者、指定障害者支援施設の設置者その他の関係者に対する助言その他の援助を行うことができる。

2 厚生労働大臣は、同一の指定障害福祉サービス事業者又は指定障害者支援施設の設置者について二以上の都道府県知事が前項の規定による連絡調整又は援助を行う場合において、第四十三条第四項又は第四十四条第四項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該都道府県知事相互間の連絡調整又は当該指定障害福祉サービス事業者若しくは指定障害者支援施設の設置者に対する都道府県の区域を超えた広域的な見地からの助言その他の援助を行うことができる。

(報告等)

〇第四十八条 都道府県知事又は市町村長は、必要があると認めるときは、指定障害福祉サービス事業者若しくは指定障害福祉サービス事業者であった者若しくは当該指定に係るサービス事業所の従業者であった者(以下この項において「指定障害福祉サービス事業者であった者等」という。)に対し、報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ、指定障害福祉サービス事業者若しくは当該指定に係るサービス事業所の従業者若しくは指定障害福祉サービス事業者であった者等に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該指定障害福祉サービス事業者の当該指定に係るサービス事業所、事務所その他当該指定障害福祉サービスの事業に関係のある場所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 第九条第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について準用する。

3 前二項の規定は、指定障害者支援施設等の設置者について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(勧告、命令等)

〇第四十九条 都道府県知事は、指定障害福祉サービス事業者が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該指定障害福祉サービス事業者に対し、期限を定めて、当該各号に定める措置をとるべきことを勧告することができる。

一 当該指定に係るサービス事業所の従業者の知識若しくは技能又は人員について第四十三条第一項の都道府県の条例で定める基準に適合していない場合 当該基準を遵守すること。

二 第四十三条第二項の都道府県の条例で定める指定障害福祉サービスの事業の設備及び運営に関する基準に従って適正な指定障害福祉サービスの事業の運営をしていない場合 当該基準を遵守すること。

三 第四十三条第四項に規定する便宜の提供を適正に行っていない場合 当該便宜の提供を適正に行うこと。

2 都道府県知事は、指定障害者支援施設等の設置者が、次の各号(のぞみの園の設置者にあっては、第三号を除く。以下この項において同じ。)に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該指定障害者支援施設等の設置者に対し、期限を定めて、当該各号に定める措置をとるべきことを勧告することができる。

一 指定障害者支援施設等の従業者の知識若しくは技能又は人員について第四十四条第一項の都道府県の条例で定める基準に適合していない場合 当該基準を遵守すること。

二 第四十四条第二項の都道府県の条例で定める指定障害者支援施設等の設備及び運営に関する基準に従って適正な施設障害福祉サービスの事業の運営をしていない場合 当該基準を遵守すること。

三 第四十四条第四項に規定する便宜の提供を適正に行っていない場合 当該便宜の提供を適正に行うこと。

3 都道府県知事は、前二項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた指定事業者等が、前二項の期限内にこれに従わなかったときは、その旨を公表することができる。

4 都道府県知事は、第一項又は第二項の規定による勧告を受けた指定事業者等が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該指定事業者等に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

5 都道府県知事は、前項の規定による命令をしたときは、その旨を公示しなければならない。

6 市町村は、介護給付費、訓練等給付費又は特定障害者特別給付費の支給に係る指定障害福祉サービス等を行った指定事業者等について、第一項各号又は第二項各号(のぞみの園の設置者にあっては、第三号を除く。)に掲げる場合のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を当該指定に係るサービス事業所又は施設の所在地の都道府県知事に通知しなければならない。

(指定の取消し等)

〇第五十条 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定障害福祉サービス事業者に係る第二十九条第一項の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。

一 指定障害福祉サービス事業者が、第三十六条第三項第四号から第五号の二まで、第十二号又は第十三号のいずれかに該当するに至ったとき。

二 指定障害福祉サービス事業者が、第四十二条第三項の規定に違反したと認められるとき。

三 指定障害福祉サービス事業者が、当該指定に係るサービス事業所の従業者の知識若しくは技能又は人員について、第四十三条第一項の都道府県の条例で定める基準を満たすことができなくなったとき。

四 指定障害福祉サービス事業者が、第四十三条第二項の都道府県の条例で定める指定障害福祉サービスの事業の設備及び運営に関する基準に従って適正な指定障害福祉サービスの事業の運営をすることができなくなったとき。

五 介護給付費若しくは訓練等給付費又は療養介護医療費の請求に関し不正があったとき。

六 指定障害福祉サービス事業者が、第四十八条第一項の規定により報告又は帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は虚偽の報告をしたとき。

七 指定障害福祉サービス事業者又は当該指定に係るサービス事業所の従業者が、第四十八条第一項の規定により出頭を求められてこれに応ぜず、同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。ただし、当該指定に係るサービス事業所の従業者がその行為をした場合において、その行為を防止するため、当該指定障害福祉サービス事業者が相当の注意及び監督を尽くしたときを除く。

八 指定障害福祉サービス事業者が、不正の手段により第二十九条第一項の指定を受けたとき。

九 前各号に掲げる場合のほか、指定障害福祉サービス事業者が、この法律その他国民の保健医療若しくは福祉に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

十 前各号に掲げる場合のほか、指定障害福祉サービス事業者が、障害福祉サービスに関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。

十一 指定障害福祉サービス事業者が法人である場合において、その役員等のうちに指定の取消し又は指定の全部若しくは一部の効力の停止をしようとするとき前五年以内に障害福祉サービスに関し不正又は著しく不当な行為をした者があるとき。

十二 指定障害福祉サービス事業者が法人でない場合において、その管理者が指定の取消し又は指定の全部若しくは一部の効力の停止をしようとするとき前五年以内に障害福祉サービスに関し不正又は著しく不当な行為をした者であるとき。

2 市町村は、自立支援給付に係る指定障害福祉サービスを行った指定障害福祉サービス事業者について、前項各号のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を当該指定に係るサービス事業所の所在地の都道府県知事に通知しなければならない。

3 前二項の規定は、指定障害者支援施設について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(公示)

〇第五十一条 都道府県知事は、次に掲げる場合には、その旨を公示しなければならない。

一 第二十九条第一項の指定障害福祉サービス事業者又は指定障害者支援施設の指定をしたとき。

二 第四十六条第二項の規定による事業の廃止の届出があったとき。

三 第四十七条の規定による指定障害者支援施設の指定の辞退があったとき。

四 前条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)又は第七十六条の三第六項の規定により指定障害福祉サービス事業者又は指定障害者支援施設の指定を取り消したとき。

◎第六款 業務管理体制の整備等

(業務管理体制の整備等)

〇第五十一条の二 指定事業者等は、第四十二条第三項に規定する義務の履行が確保されるよう、厚生労働省令で定める基準に従い、業務管理体制を整備しなければならない。

2 指定事業者等は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、業務管理体制の整備に関する事項を届け出なければならない。

一 次号から第四号までに掲げる指定事業者等以外の指定事業者等 都道府県知事

二 当該指定に係る事業所又は施設が一の地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)の区域に所在する指定事業者等 指定都市の長

三 当該指定に係る事業所又は施設が一の地方自治法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「中核市」という。)の区域に所在する指定事業者等 中核市の長

四 当該指定に係る事業所若しくは施設が二以上の都道府県の区域に所在する指定事業者等(のぞみの園の設置者を除く。第四項、次条第二項及び第三項並びに第五十一条の四第五項において同じ。)又はのぞみの園の設置者 厚生労働大臣

3 前項の規定により届出をした指定事業者等は、その届け出た事項に変更があったときは、厚生労働省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を当該届出をした厚生労働大臣、都道府県知事又は指定都市若しくは中核市の長(以下この款において「厚生労働大臣等」という。)に届け出なければならない。

4 第二項の規定による届出をした指定事業者等は、同項各号に掲げる区分の変更により、同項の規定により当該届出をした厚生労働大臣等以外の厚生労働大臣等に届出を行うときは、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を当該届出をした厚生労働大臣等にも届け出なければならない。

5 厚生労働大臣等は、前三項の規定による届出が適正になされるよう、相互に密接な連携を図るものとする。

(報告等)

〇第五十一条の三 前条第二項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等は、当該届出をした指定事業者等(同条第四項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等にあっては、同項の規定による届出をした指定事業者等を除く。)における同条第一項の規定による業務管理体制の整備に関して必要があると認めるときは、当該指定事業者等に対し、報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ、当該指定事業者等若しくは当該指定事業者等の従業者に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該指定事業者等の当該指定に係る事業所若しくは施設、事務所その他の指定障害福祉サービス等の提供に関係のある場所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 厚生労働大臣又は指定都市若しくは中核市の長が前項の権限を行うときは、当該指定事業者等に係る指定を行った都道府県知事(次条第五項において「関係都道府県知事」という。)と密接な連携の下に行うものとする。

3 都道府県知事は、その行った又はその行おうとする指定に係る指定事業者等における前条第一項の規定による業務管理体制の整備に関して必要があると認めるときは、厚生労働大臣又は指定都市若しくは中核市の長に対し、第一項の権限を行うよう求めることができる。

4 厚生労働大臣又は指定都市若しくは中核市の長は、前項の規定による都道府県知事の求めに応じて第一項の権限を行ったときは、厚生労働省令で定めるところにより、その結果を当該権限を行うよう求めた都道府県知事に通知しなければならない。

5 第九条第二項の規定は第一項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は第一項の規定による権限について準用する。

(勧告、命令等)

〇第五十一条の四 第五十一条の二第二項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等は、当該届出をした指定事業者等(同条第四項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等にあっては、同項の規定による届出をした指定事業者等を除く。)が、同条第一項の厚生労働省令で定める基準に従って適正な業務管理体制の整備をしていないと認めるときは、当該指定事業者等に対し、期限を定めて、当該厚生労働省令で定める基準に従って適正な業務管理体制を整備すべきことを勧告することができる。

2 厚生労働大臣等は、前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた指定事業者等が、同項の期限内にこれに従わなかったときは、その旨を公表することができる。

3 厚生労働大臣等は、第一項の規定による勧告を受けた指定事業者等が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該指定事業者等に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

4 厚生労働大臣等は、前項の規定による命令をしたときは、その旨を公示しなければならない。

5 厚生労働大臣又は指定都市若しくは中核市の長は、指定事業者等が第三項の規定による命令に違反したときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該違反の内容を関係都道府県知事に通知しなければならない。

◎第三節 地域相談支援給付費、特例地域相談支援給付費、計画相談支援給付費及び特例計画相談支援給付費の支給

◎第一款 地域相談支援給付費及び特例地域相談支援給付費の支給

(地域相談支援給付費等の相談支援給付決定)

〇第五十一条の五 地域相談支援給付費又は特例地域相談支援給付費(以下「地域相談支援給付費等」という。)の支給を受けようとする障害者は、市町村の地域相談支援給付費等を支給する旨の決定(以下「地域相談支援給付決定」という。)を受けなければならない。

2 第十九条(第一項を除く。)の規定は、地域相談支援給付決定について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(申請)

〇第五十一条の六 地域相談支援給付決定を受けようとする障害者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村に申請しなければならない。

2 第二十条(第一項を除く。)の規定は、前項の申請について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(給付要否決定等)

〇第五十一条の七 市町村は、前条第一項の申請があったときは、当該申請に係る障害者の心身の状態、当該障害者の地域相談支援の利用に関する意向その他の厚生労働省令で定める事項を勘案して地域相談支援給付費等の支給の要否の決定(以下この条及び第五十一条の十二において「給付要否決定」という。)を行うものとする。

2 市町村は、給付要否決定を行うに当たって必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、市町村審査会、身体障害者更生相談所等その他厚生労働省令で定める機関の意見を聴くことができる。

3 市町村審査会、身体障害者更生相談所等又は前項の厚生労働省令で定める機関は、同項の意見を述べるに当たって必要があると認めるときは、当該給付要否決定に係る障害者、その家族、医師その他の関係者の意見を聴くことができる。

4 市町村は、給付要否決定を行うに当たって必要と認められる場合として厚生労働省令で定める場合には、厚生労働省令で定めるところにより、前条第一項の申請に係る障害者に対し、第五十一条の十七第一項第一号に規定する指定特定相談支援事業者が作成するサービス等利用計画案の提出を求めるものとする。

5 前項の規定によりサービス等利用計画案の提出を求められた障害者は、厚生労働省令で定める場合には、同項のサービス等利用計画案に代えて厚生労働省令で定めるサービス等利用計画案を提出することができる。

6 市町村は、前二項のサービス等利用計画案の提出があった場合には、第一項の厚生労働省令で定める事項及び当該サービス等利用計画案を勘案して給付要否決定を行うものとする。

7 市町村は、地域相談支援給付決定を行う場合には、地域相談支援の種類ごとに月を単位として厚生労働省令で定める期間において地域相談支援給付費等を支給する地域相談支援の量(以下「地域相談支援給付量」という。)を定めなければならない。

8 市町村は、地域相談支援給付決定を行ったときは、当該地域相談支援給付決定障害者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、地域相談支援給付量その他の厚生労働省令で定める事項を記載した地域相談支援受給者証(以下「地域相談支援受給者証」という。)を交付しなければならない。

(地域相談支援給付決定の有効期間)

〇第五十一条の八 地域相談支援給付決定は、厚生労働省令で定める期間(以下「地域相談支援給付決定の有効期間」という。)内に限り、その効力を有する。

(地域相談支援給付決定の変更)

〇第五十一条の九 地域相談支援給付決定障害者は、現に受けている地域相談支援給付決定に係る地域相談支援の種類、地域相談支援給付量その他の厚生労働省令で定める事項を変更する必要があるときは、厚生労働省令で定めるところにより、市町村に対し、当該地域相談支援給付決定の変更の申請をすることができる。

2 市町村は、前項の申請又は職権により、第五十一条の七第一項の厚生労働省令で定める事項を勘案し、地域相談支援給付決定障害者につき、必要があると認めるときは、地域相談支援給付決定の変更の決定を行うことができる。この場合において、市町村は、当該決定に係る地域相談支援給付決定障害者に対し地域相談支援受給者証の提出を求めるものとする。

3 第十九条(第一項を除く。)、第二十条(第一項を除く。)及び第五十一条の七(第一項を除く。)の規定は、前項の地域相談支援給付決定の変更の決定について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

4 市町村は、第二項の地域相談支援給付決定の変更の決定を行った場合には、地域相談支援受給者証に当該決定に係る事項を記載し、これを返還するものとする。

(地域相談支援給付決定の取消し)

〇第五十一条の十 地域相談支援給付決定を行った市町村は、次に掲げる場合には、当該地域相談支援給付決定を取り消すことができる。

一 地域相談支援給付決定に係る障害者が、第五十一条の十四第一項に規定する指定地域相談支援を受ける必要がなくなったと認めるとき。

二 地域相談支援給付決定障害者が、地域相談支援給付決定の有効期間内に、当該市町村以外の市町村の区域内に居住地を有するに至ったと認めるとき(地域相談支援給付決定に係る障害者が特定施設に入所することにより当該市町村以外の市町村の区域内に居住地を有するに至ったと認めるときを除く。)。

三 地域相談支援給付決定に係る障害者が、正当な理由なしに第五十一条の六第二項及び前条第三項において準用する第二十条第二項の規定による調査に応じないとき。

四 その他政令で定めるとき。

2 前項の規定により地域相談支援給付決定の取消しを行った市町村は、厚生労働省令で定めるところにより、当該取消しに係る地域相談支援給付決定障害者に対し地域相談支援受給者証の返還を求めるものとする。

(都道府県による援助等)

〇第五十一条の十一 都道府県は、市町村の求めに応じ、市町村が行う第五十一条の五から第五十一条の七まで、第五十一条の九及び前条の規定による業務に関し、その設置する身体障害者更生相談所等による技術的事項についての協力その他市町村に対する必要な援助を行うものとする。

(政令への委任)

〇第五十一条の十二 第五十一条の五から前条までに定めるもののほか、地域相談支援給付決定、給付要否決定、地域相談支援受給者証、地域相談支援給付決定の変更の決定及び地域相談支援給付決定の取消しに関し必要な事項は、政令で定める。

(地域相談支援給付費及び特例地域相談支援給付費の支給)

〇第五十一条の十三 地域相談支援給付費及び特例地域相談支援給付費の支給は、地域相談支援に関して次条及び第五十一条の十五の規定により支給する給付とする。

(地域相談支援給付費)

〇第五十一条の十四 市町村は、地域相談支援給付決定障害者が、地域相談支援給付決定の有効期間内において、都道府県知事が指定する一般相談支援事業を行う者(以下「指定一般相談支援事業者」という。)から当該指定に係る地域相談支援(以下「指定地域相談支援」という。)を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該地域相談支援給付決定障害者に対し、当該指定地域相談支援(地域相談支援給付量の範囲内のものに限る。以下この条及び次条において同じ。)に要した費用について、地域相談支援給付費を支給する。

2 指定地域相談支援を受けようとする地域相談支援給付決定障害者は、厚生労働省令で定めるところにより、指定一般相談支援事業者に地域相談支援受給者証を提示して当該指定地域相談支援を受けるものとする。ただし、緊急の場合その他やむを得ない事由のある場合については、この限りでない。

3 地域相談支援給付費の額は、指定地域相談支援の種類ごとに指定地域相談支援に通常要する費用につき、厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該指定地域相談支援に要した費用の額を超えるときは、当該現に指定地域相談支援に要した費用の額)とする。

4 地域相談支援給付決定障害者が指定一般相談支援事業者から指定地域相談支援を受けたときは、市町村は、当該地域相談支援給付決定障害者が当該指定一般相談支援事業者に支払うべき当該指定地域相談支援に要した費用について、地域相談支援給付費として当該地域相談支援給付決定障害者に支給すべき額の限度において、当該地域相談支援給付決定障害者に代わり、当該指定一般相談支援事業者に支払うことができる。

5 前項の規定による支払があったときは、地域相談支援給付決定障害者に対し地域相談支援給付費の支給があったものとみなす。

6 市町村は、指定一般相談支援事業者から地域相談支援給付費の請求があったときは、第三項の厚生労働大臣が定める基準及び第五十一条の二十三第二項の厚生労働省令で定める指定地域相談支援の事業の運営に関する基準(指定地域相談支援の取扱いに関する部分に限る。)に照らして審査の上、支払うものとする。

7 市町村は、前項の規定による審査及び支払に関する事務を連合会に委託することができる。

8 前各項に定めるもののほか、地域相談支援給付費の支給及び指定一般相談支援事業者の地域相談支援給付費の請求に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(特例地域相談支援給付費)

〇第五十一条の十五 市町村は、地域相談支援給付決定障害者が、第五十一条の六第一項の申請をした日から当該地域相談支援給付決定の効力が生じた日の前日までの間に、緊急その他やむを得ない理由により指定地域相談支援を受けた場合において、必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該指定地域相談支援に要した費用について、特例地域相談支援給付費を支給することができる。

2 特例地域相談支援給付費の額は、前条第三項の厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該指定地域相談支援に要した費用の額を超えるときは、当該現に指定地域相談支援に要した費用の額)を基準として、市町村が定める。

3 前二項に定めるもののほか、特例地域相談支援給付費の支給に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

◎第二款 計画相談支援給付費及び特例計画相談支援給付費の支給

(計画相談支援給付費及び特例計画相談支援給付費の支給)

〇第五十一条の十六 計画相談支援給付費及び特例計画相談支援給付費の支給は、計画相談支援に関して次条及び第五十一条の十八の規定により支給する給付とする。

(計画相談支援給付費)

〇第五十一条の十七 市町村は、次の各号に掲げる者(以下「計画相談支援対象障害者等」という。)に対し、当該各号に定める場合の区分に応じ、当該各号に規定する計画相談支援に要した費用について、計画相談支援給付費を支給する。

一 第二十二条第四項(第二十四条第三項において準用する場合を含む。)の規定により、サービス等利用計画案の提出を求められた第二十条第一項若しくは第二十四条第一項の申請に係る障害者若しくは障害児の保護者又は第五十一条の七第四項(第五十一条の九第三項において準用する場合を含む。)の規定により、サービス等利用計画案の提出を求められた第五十一条の六第一項若しくは第五十一条の九第一項の申請に係る障害者 市町村長が指定する特定相談支援事業を行う者(以下「指定特定相談支援事業者」という。)から当該指定に係るサービス利用支援(次項において「指定サービス利用支援」という。)を受けた場合であって、当該申請に係る支給決定等を受けたとき。

二 支給決定障害者等又は地域相談支援給付決定障害者 指定特定相談支援事業者から当該指定に係る継続サービス利用支援(次項において「指定継続サービス利用支援」という。)を受けたとき。

2 計画相談支援給付費の額は、指定サービス利用支援又は指定継続サービス利用支援(以下「指定計画相談支援」という。)に通常要する費用につき、厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該指定計画相談支援に要した費用の額を超えるときは、当該現に指定計画相談支援に要した費用の額)とする。

3 計画相談支援対象障害者等が指定特定相談支援事業者から指定計画相談支援を受けたときは、市町村は、当該計画相談支援対象障害者等が当該指定特定相談支援事業者に支払うべき当該指定計画相談支援に要した費用について、計画相談支援給付費として当該計画相談支援対象障害者等に対し支給すべき額の限度において、当該計画相談支援対象障害者等に代わり、当該指定特定相談支援事業者に支払うことができる。

4 前項の規定による支払があったときは、計画相談支援対象障害者等に対し計画相談支援給付費の支給があったものとみなす。

5 市町村は、指定特定相談支援事業者から計画相談支援給付費の請求があったときは、第二項の厚生労働大臣が定める基準及び第五十一条の二十四第二項の厚生労働省令で定める指定計画相談支援の事業の運営に関する基準(指定計画相談支援の取扱いに関する部分に限る。)に照らして審査の上、支払うものとする。

6 市町村は、前項の規定による審査及び支払に関する事務を連合会に委託することができる。

7 前各項に定めるもののほか、計画相談支援給付費の支給及び指定特定相談支援事業者の計画相談支援給付費の請求に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(特例計画相談支援給付費)

〇第五十一条の十八 市町村は、計画相談支援対象障害者等が、指定計画相談支援以外の計画相談支援(第五十一条の二十四第一項の厚生労働省令で定める基準及び同条第二項の厚生労働省令で定める指定計画相談支援の事業の運営に関する基準に定める事項のうち厚生労働省令で定めるものを満たすと認められる事業を行う事業所により行われるものに限る。以下この条において「基準該当計画相談支援」という。)を受けた場合において、必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、基準該当計画相談支援に要した費用について、特例計画相談支援給付費を支給することができる。

2 特例計画相談支援給付費の額は、当該基準該当計画相談支援について前条第二項の厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該基準該当計画相談支援に要した費用の額を超えるときは、当該現に基準該当計画相談支援に要した費用の額)を基準として、市町村が定める。

3 前二項に定めるもののほか、特例計画相談支援給付費の支給に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

◎第三款 指定一般相談支援事業者及び指定特定相談支援事業者

(指定一般相談支援事業者の指定)

〇第五十一条の十九 第五十一条の十四第一項の指定一般相談支援事業者の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、一般相談支援事業を行う者の申請により、地域相談支援の種類及び一般相談支援事業を行う事業所(以下この款において「一般相談支援事業所」という。)ごとに行う。

2 第三十六条第三項(第四号、第十号及び第十三号を除く。)の規定は、第五十一条の十四第一項の指定一般相談支援事業者の指定について準用する。この場合において、第三十六条第三項第一号中「都道府県の条例で定める者」とあるのは、「法人」と読み替えるほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(指定特定相談支援事業者の指定)

〇第五十一条の二十 第五十一条の十七第一項第一号の指定特定相談支援事業者の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、総合的に相談支援を行う者として厚生労働省令で定める基準に該当する者の申請により、特定相談支援事業を行う事業所(以下この款において「特定相談支援事業所」という。)ごとに行う。

2 第三十六条第三項(第四号、第十号及び第十三号を除く。)の規定は、第五十一条の十七第一項第一号の指定特定相談支援事業者の指定について準用する。この場合において、第三十六条第三項第一号中「都道府県の条例で定める者」とあるのは、「法人」と読み替えるほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(指定の更新)

〇第五十一条の二十一 第五十一条の十四第一項の指定一般相談支援事業者及び第五十一条の十七第一項第一号の指定特定相談支援事業者の指定は、六年ごとにそれらの更新を受けなければ、その期間の経過によって、それらの効力を失う。

2 第四十一条第二項及び第三項並びに前二条の規定は、前項の指定の更新について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(指定一般相談支援事業者及び指定特定相談支援事業者の責務)

〇第五十一条の二十二 指定一般相談支援事業者及び指定特定相談支援事業者(以下「指定相談支援事業者」という。)は、障害者等が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、障害者等の意思決定の支援に配慮するとともに、市町村、公共職業安定所その他の職業リハビリテーションの措置を実施する機関、教育機関その他の関係機関との緊密な連携を図りつつ、相談支援を当該障害者等の意向、適性、障害の特性その他の事情に応じ、常に障害者等の立場に立って効果的に行うように努めなければならない。

2 指定相談支援事業者は、その提供する相談支援の質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、相談支援の質の向上に努めなければならない。

3 指定相談支援事業者は、障害者等の人格を尊重するとともに、この法律又はこの法律に基づく命令を遵守し、障害者等のため忠実にその職務を遂行しなければならない。

(指定地域相談支援の事業の基準)

〇第五十一条の二十三 指定一般相談支援事業者は、当該指定に係る一般相談支援事業所ごとに、厚生労働省令で定める基準に従い、当該指定地域相談支援に従事する従業者を有しなければならない。

2 指定一般相談支援事業者は、厚生労働省令で定める指定地域相談支援の事業の運営に関する基準に従い、指定地域相談支援を提供しなければならない。

3 指定一般相談支援事業者は、第五十一条の二十五第二項の規定による事業の廃止又は休止の届出をしたときは、当該届出の日前一月以内に当該指定地域相談支援を受けていた者であって、当該事業の廃止又は休止の日以後においても引き続き当該指定地域相談支援に相当するサービスの提供を希望する者に対し、必要な地域相談支援が継続的に提供されるよう、他の指定一般相談支援事業者その他関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならない。

(指定計画相談支援の事業の基準)

〇第五十一条の二十四 指定特定相談支援事業者は、当該指定に係る特定相談支援事業所ごとに、厚生労働省令で定める基準に従い、当該指定計画相談支援に従事する従業者を有しなければならない。

2 指定特定相談支援事業者は、厚生労働省令で定める指定計画相談支援の事業の運営に関する基準に従い、指定計画相談支援を提供しなければならない。

3 指定特定相談支援事業者は、次条第四項の規定による事業の廃止又は休止の届出をしたときは、当該届出の日前一月以内に当該指定計画相談支援を受けていた者であって、当該事業の廃止又は休止の日以後においても引き続き当該指定計画相談支援に相当するサービスの提供を希望する者に対し、必要な計画相談支援が継続的に提供されるよう、他の指定特定相談支援事業者その他関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならない。

(変更の届出等)

〇第五十一条の二十五 指定一般相談支援事業者は、当該指定に係る一般相談支援事業所の名称及び所在地その他厚生労働省令で定める事項に変更があったとき、又は休止した当該指定地域相談支援の事業を再開したときは、厚生労働省令で定めるところにより、十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

2 指定一般相談支援事業者は、当該指定地域相談支援の事業を廃止し、又は休止しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、その廃止又は休止の日の一月前までに、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

3 指定特定相談支援事業者は、当該指定に係る特定相談支援事業所の名称及び所在地その他厚生労働省令で定める事項に変更があったとき、又は休止した当該指定計画相談支援の事業を再開したときは、厚生労働省令で定めるところにより、十日以内に、その旨を市町村長に届け出なければならない。

4 指定特定相談支援事業者は、当該指定計画相談支援の事業を廃止し、又は休止しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、その廃止又は休止の日の一月前までに、その旨を市町村長に届け出なければならない。

(都道府県知事等による連絡調整又は援助)

〇第五十一条の二十六 第四十七条の二の規定は、指定一般相談支援事業者が行う第五十一条の二十三第三項に規定する便宜の提供について準用する。

2 市町村長は、指定特定相談支援事業者による第五十一条の二十四第三項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該指定特定相談支援事業者その他の関係者相互間の連絡調整又は当該指定特定相談支援事業者その他の関係者に対する助言その他の援助を行うことができる。

(報告等)

〇第五十一条の二十七 都道府県知事又は市町村長は、必要があると認めるときは、指定一般相談支援事業者若しくは指定一般相談支援事業者であった者若しくは当該指定に係る一般相談支援事業所の従業者であった者(以下この項において「指定一般相談支援事業者であった者等」という。)に対し、報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ、指定一般相談支援事業者若しくは当該指定に係る一般相談支援事業所の従業者若しくは指定一般相談支援事業者であった者等に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該指定一般相談支援事業者の当該指定に係る一般相談支援事業所、事務所その他当該指定地域相談支援の事業に関係のある場所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 市町村長は、必要があると認めるときは、指定特定相談支援事業者若しくは指定特定相談支援事業者であった者若しくは当該指定に係る特定相談支援事業所の従業者であった者(以下この項において「指定特定相談支援事業者であった者等」という。)に対し、報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ、指定特定相談支援事業者若しくは当該指定に係る特定相談支援事業所の従業者若しくは指定特定相談支援事業者であった者等に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該指定特定相談支援事業者の当該指定に係る特定相談支援事業所、事務所その他当該指定計画相談支援の事業に関係のある場所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

3 第九条第二項の規定は前二項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前二項の規定による権限について準用する。

(勧告、命令等)

〇第五十一条の二十八 都道府県知事は、指定一般相談支援事業者が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該指定一般相談支援事業者に対し、期限を定めて、当該各号に定める措置をとるべきことを勧告することができる。

一 当該指定に係る一般相談支援事業所の従業者の知識若しくは技能又は人員について第五十一条の二十三第一項の厚生労働省令で定める基準に適合していない場合 当該基準を遵守すること。

二 第五十一条の二十三第二項の厚生労働省令で定める指定地域相談支援の事業の運営に関する基準に従って適正な指定地域相談支援の事業の運営をしていない場合 当該基準を遵守すること。

三 第五十一条の二十三第三項に規定する便宜の提供を適正に行っていない場合 当該便宜の提供を適正に行うこと。

2 市町村長は、指定特定相談支援事業者が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該指定特定相談支援事業者に対し、期限を定めて、当該各号に定める措置をとるべきことを勧告することができる。

一 当該指定に係る特定相談支援事業所の従業者の知識若しくは技能又は人員について第五十一条の二十四第一項の厚生労働省令で定める基準に適合していない場合 当該基準を遵守すること。

二 第五十一条の二十四第二項の厚生労働省令で定める指定計画相談支援の事業の運営に関する基準に従って適正な指定計画相談支援の事業の運営をしていない場合 当該基準を遵守すること。

三 第五十一条の二十四第三項に規定する便宜の提供を適正に行っていない場合 当該便宜の提供を適正に行うこと。

3 都道府県知事は、第一項の規定による勧告をした場合において、市町村長は、前項の規定による勧告をした場合におい  て、その勧告を受けた指定相談支援事業者が、前二項の期限内にこれに従わなかったときは、その旨を公表することができる。

4 都道府県知事は、第一項の規定による勧告を受けた指定一般相談支援事業者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったとき、市町村長は、第二項の規定による勧告を受けた指定特定相談支援事業者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該指定相談支援事業者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

5 都道府県知事又は市町村長は、前項の規定による命令をしたときは、その旨を公示しなければならない。

6 市町村は、地域相談支援給付費の支給に係る指定地域相談支援を行った指定一般相談支援事業者について、第一項各号に掲げる場合のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を当該指定に係る一般相談支援事業所の所在地の都道府県知事に通知しなければならない。

(指定の取消し等)

〇第五十一条の二十九 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定一般相談支援事業者に係る第五十一条の十四第一項の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。

一 指定一般相談支援事業者が、第五十一条の十九第二項において準用する第三十六条第三項第五号、第五号の二又は第十二号のいずれかに該当するに至ったとき。

二 指定一般相談支援事業者が、第五十一条の二十二第三項の規定に違反したと認められるとき。

三 指定一般相談支援事業者が、当該指定に係る一般相談支援事業所の従業者の知識若しくは技能又は人員について、第五十一条の二十三第一項の厚生労働省令で定める基準を満たすことができなくなったとき。

四 指定一般相談支援事業者が、第五十一条の二十三第二項の厚生労働省令で定める指定地域相談支援の事業の運営に関する基準に従って適正な指定地域相談支援の事業の運営をすることができなくなったとき。

五 地域相談支援給付費の請求に関し不正があったとき。

六 指定一般相談支援事業者が、第五十一条の二十七第一項の規定により報告又は帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は虚偽の報告をしたとき。

七 指定一般相談支援事業者又は当該指定に係る一般相談支援事業所の従業者が、第五十一条の二十七第一項の規定により出頭を求められてこれに応ぜず、同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。ただし、当該指定に係る一般相談支援事業所の従業者がその行為をした場合において、その行為を防止するため、当該指定一般相談支援事業者が相当の注意及び監督を尽くしたときを除く。

八 指定一般相談支援事業者が、不正の手段により第五十一条の十四第一項の指定を受けたとき。

九 前各号に掲げる場合のほか、指定一般相談支援事業者が、この法律その他国民の福祉に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

十 前各号に掲げる場合のほか、指定一般相談支援事業者が、地域相談支援に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。

十一 指定一般相談支援事業者の役員又はその一般相談支援事業所を管理する者その他の政令で定める使用人のうちに指定の取消し又は指定の全部若しくは一部の効力の停止をしようとするとき前五年以内に地域相談支援に関し不正又は著しく不当な行為をした者があるとき。

2 市町村長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定特定相談支援事業者に係る第五十一条の十七第一項第一号の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。

一 指定特定相談支援事業者が、第五十一条の二十第二項において準用する第三十六条第三項第五号、第五号の二又は第十二号のいずれかに該当するに至ったとき。

二 指定特定相談支援事業者が、第五十一条の二十二第三項の規定に違反したと認められるとき。

三 指定特定相談支援事業者が、当該指定に係る特定相談支援事業所の従業者の知識若しくは技能又は人員について、第五十一条の二十四第一項の厚生労働省令で定める基準を満たすことができなくなったとき。

四 指定特定相談支援事業者が、第五十一条の二十四第二項の厚生労働省令で定める指定計画相談支援の事業の運営に関する基準に従って適正な指定計画相談支援の事業の運営をすることができなくなったとき。

五 計画相談支援給付費の請求に関し不正があったとき。

六 指定特定相談支援事業者が、第五十一条の二十七第二項の規定により報告又は帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は虚偽の報告をしたとき。

七 指定特定相談支援事業者又は当該指定に係る特定相談支援事業所の従業者が、第五十一条の二十七第二項の規定により出頭を求められてこれに応ぜず、同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。ただし、当該指定に係る特定相談支援事業所の従業者がその行為をした場合において、その行為を防止するため、当該指定特定相談支援事業者が相当の注意及び監督を尽くしたときを除く。

八 指定特定相談支援事業者が、不正の手段により第五十一条の十七第一項第一号の指定を受けたとき。

九 前各号に掲げる場合のほか、指定特定相談支援事業者が、この法律その他国民の福祉に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

十 前各号に掲げる場合のほか、指定特定相談支援事業者が、計画相談支援に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。

十一 指定特定相談支援事業者の役員又はその特定相談支援事業所を管理する者その他の政令で定める使用人のうちに指定の取消し又は指定の全部若しくは一部の効力の停止をしようとするとき前五年以内に計画相談支援に関し不正又は著しく不当な行為をした者があるとき。

3 市町村は、地域相談支援給付費の支給に係る指定地域相談支援を行った指定一般相談支援事業者について、第一項各号のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を当該指定に係る一般相談支援事業所の所在地の都道府県知事に通知しなければならない。

(公示)

〇第五十一条の三十 都道府県知事は、次に掲げる場合には、その旨を公示しなければならない。

一 第五十一条の十四第一項の指定一般相談支援事業者の指定をしたとき。

二 第五十一条の二十五第二項の規定による事業の廃止の届出があったとき。

三 前条第一項又は第七十六条の三第六項の規定により指定一般相談支援事業者の指定を取り消したとき。

2 市町村長は、次に掲げる場合には、その旨を公示しなければならない。

一 第五十一条の十七第一項第一号の指定特定相談支援事業者の指定をしたとき。

二 第五十一条の二十五第四項の規定による事業の廃止の届出があったとき。

三 前条第二項の規定により指定特定相談支援事業者の指定を取り消したとき。

◎第四款 業務管理体制の整備等

(業務管理体制の整備等)

〇第五十一条の三十一 指定相談支援事業者は、第五十一条の二十二第三項に規定する義務の履行が確保されるよう、厚生労働省令で定める基準に従い、業務管理体制を整備しなければならない。

2 指定相談支援事業者は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、業務管理体制の整備に関する事項を届け出なければならない。

一 次号から第五号までに掲げる指定相談支援事業者以外の指定相談支援事業者 都道府県知事

二 特定相談支援事業のみを行う指定特定相談支援事業者であって、当該指定に係る事業所が一の市町村の区域に所在するもの 市町村長

三 当該指定に係る事業所が一の指定都市の区域に所在する指定相談支援事業者(前号に掲げるものを除く。) 指定都市の長

四 当該指定に係る事業所が一の中核市の区域に所在する指定相談支援事業者(第二号に掲げるものを除く。) 中核市の長

五 当該指定に係る事業所が二以上の都道府県の区域に所在する指定相談支援事業者 厚生労働大臣

3 前項の規定により届出をした指定相談支援事業者は、その届け出た事項に変更があったときは、厚生労働省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を当該届出をした厚生労働大臣、都道府県知事、指定都市若しくは中核市の長又は市町村長(以下この款において「厚生労働大臣等」という。)に届け出なければならない。

4 第二項の規定による届出をした指定相談支援事業者は、同項各号に掲げる区分の変更により、同項の規定により当該届出をした厚生労働大臣等以外の厚生労働大臣等に届出を行うときは、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を当該届出をした厚生労働大臣等にも届け出なければならない。

5 厚生労働大臣等は、前三項の規定による届出が適正になされるよう、相互に密接な連携を図るものとする。

(報告等)

〇第五十一条の三十二 前条第二項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等は、当該届出をした指定相談支援事業者(同条第四項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等にあっては、同項の規定による届出をした指定相談支援事業者を除く。)における同条第一項の規定による業務管理体制の整備に関して必要があると認めるときは、当該指定相談支援事業者に対し、報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ、当該指定相談支援事業者若しくは当該指定相談支援事業者の従業者に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該指定相談支援事業者の当該指定に係る事業所、事務所その他の指定地域相談支援若しくは指定計画相談支援の提供に関係のある場所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 厚生労働大臣が前項の権限を行うときは当該指定一般相談支援事業者に係る指定を行った都道府県知事(以下この項及び次条第五項において「関係都道府県知事」という。)又は当該指定特定相談支援事業者に係る指定を行った市町村長(以下この項及び次条第五項において「関係市町村長」という。)と、都道府県知事が前項の権限を行うときは関係市町村長と、指定都市又は中核市の長が同項の権限を行うときは関係都道府県知事と密接な連携の下に行うものとする。

3 都道府県知事は、その行った又はその行おうとする指定に係る指定一般相談支援事業者における前条第一項の規定による業務管理体制の整備に関して必要があると認めるときは、厚生労働大臣又は指定都市若しくは中核市の長に対し、市町村長は、その行った又はその行おうとする指定に係る指定特定相談支援事業者における同項の規定による業務管理体制の整備に関して必要があると認めるときは、厚生労働大臣又は都道府県知事に対し、第一項の権限を行うよう求めることができる。

4 厚生労働大臣、都道府県知事又は指定都市若しくは中核市の長は、前項の規定による都道府県知事又は市町村長の求めに応じて第一項の権限を行ったときは、厚生労働省令で定めるところにより、その結果を当該権限を行うよう求めた都道府県知事又は市町村長に通知しなければならない。

5 第九条第二項の規定は第一項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は第一項の規定による権限について準用する。

(勧告、命令等)

〇第五十一条の三十三 第五十一条の三十一第二項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等は、当該届出をした指定相談支援事業者(同条第四項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等にあっては、同項の規定による届出をした指定相談支援事業者を除く。)が、同条第一項の厚生労働省令で定める基準に従って適正な業務管理体制の整備をしていないと認めるときは、当該指定相談支援事業者に対し、期限を定めて、当該厚生労働省令で定める基準に従って適正な業務管理体制を整備すべきことを勧告することができる。

2 厚生労働大臣等は、前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた指定相談支援事業者が、同項の期限内にこれに従わなかったときは、その旨を公表することができる。

3 厚生労働大臣等は、第一項の規定による勧告を受けた指定相談支援事業者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該指定相談支援事業者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

4 厚生労働大臣等は、前項の規定による命令をしたときは、その旨を公示しなければならない。

5 厚生労働大臣、都道府県知事又は指定都市若しくは中核市の長は、指定相談支援事業者が第三項の規定による命令に違反したときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該違反の内容を関係都道府県知事又は関係市町村長に通知しなければならない。

◎第四節 自立支援医療費、療養介護医療費及び基準該当療養介護医療費の支給

(自立支援医療費の支給認定)

〇第五十二条 自立支援医療費の支給を受けようとする障害者又は障害児の保護者は、市町村等の自立支援医療費を支給する旨の認定(以下「支給認定」という。)を受けなければならない。

2 第十九条第二項の規定は市町村等が行う支給認定について、同条第三項から第五項までの規定は市町村が行う支給認定について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(申請)

〇第五十三条 支給認定を受けようとする障害者又は障害児の保護者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村等に申請をしなければならない。

2 前項の申請は、都道府県が支給認定を行う場合には、政令で定めるところにより、当該障害者又は障害児の保護者の居住地の市町村(障害者又は障害児の保護者が居住地を有しないか、又はその居住地が明らかでないときは、その障害者又は障害児の保護者の現在地の市町村)を経由して行うことができる。

(支給認定等)

〇第五十四条 市町村等は、前条第一項の申請に係る障害者等が、その心身の障害の状態からみて自立支援医療を受ける必要があり、かつ、当該障害者等又はその属する世帯の他の世帯員の所得の状況、治療状況その他の事情を勘案して政令で定める基準に該当する場合には、厚生労働省令で定める自立支援医療の種類ごとに支給認定を行うものとする。ただし、当該障害者等が、自立支援医療のうち厚生労働省令で定める種類の医療を、戦傷病者特別援護法(昭和三十八年法律第百六十八号)又は心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成十五年法律第百十号)の規定により受けることができるときは、この限りでない。

2 市町村等は、支給認定をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事が指定する医療機関(以下「指定自立支援医療機関」という。)の中から、当該支給認定に係る障害者等が自立支援医療を受けるものを定めるものとする。

3 市町村等は、支給認定をしたときは、支給認定を受けた障害者又は障害児の保護者(以下「支給認定障害者等」という。)に対し、厚生労働省令で定めるところにより、次条に規定する支給認定の有効期間、前項の規定により定められた指定自立支援医療機関の名称その他の厚生労働省令で定める事項を記載した自立支援医療受給者証(以下「医療受給者証」という。)を交付しなければならない。

(支給認定の有効期間)

〇第五十五条 支給認定は、厚生労働省令で定める期間(以下「支給認定の有効期間」という。)内に限り、その効力を有する。

(支給認定の変更)

〇第五十六条 支給認定障害者等は、現に受けている支給認定に係る第五十四条第二項の規定により定められた指定自立支援医療機関その他の厚生労働省令で定める事項について変更の必要があるときは、厚生労働省令で定めるところにより、市町村等に対し、支給認定の変更の申請をすることができる。

2 市町村等は、前項の申請又は職権により、支給認定障害者等につき、同項の厚生労働省令で定める事項について変更の必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、支給認定の変更の認定を行うことができる。この場合において、市町村等は、当該支給認定障害者等に対し医療受給者証の提出を求めるものとする。

3 第十九条第二項の規定は市町村等が行う前項の支給認定の変更の認定について、同条第三項から第五項までの規定は市町村が行う前項の支給認定の変更の認定について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

4 市町村等は、第二項の支給認定の変更の認定を行った場合には、医療受給者証に当該認定に係る事項を記載し、これを返還するものとする。

(支給認定の取消し)

〇第五十七条 支給認定を行った市町村等は、次に掲げる場合には、当該支給認定を取り消すことができる。

一 支給認定に係る障害者等が、その心身の障害の状態からみて自立支援医療を受ける必要がなくなったと認めるとき。

二 支給認定障害者等が、支給認定の有効期間内に、当該市町村等以外の市町村等の区域内に居住地を有するに至ったと認めるとき(支給認定に係る障害者が特定施設に入所することにより当該市町村以外の市町村の区域内に居住地を有するに至ったと認めるときを除く。)。

三 支給認定に係る障害者等が、正当な理由なしに第九条第一項の規定による命令に応じないとき。

四 その他政令で定めるとき。

2 前項の規定により支給認定の取消しを行った市町村等は、厚生労働省令で定めるところにより、当該取消しに係る支給認定障害者等に対し医療受給者証の返還を求めるものとする。

(自立支援医療費の支給)

〇第五十八条 市町村等は、支給認定に係る障害者等が、支給認定の有効期間内において、第五十四条第二項の規定により定められた指定自立支援医療機関から当該指定に係る自立支援医療(以下「指定自立支援医療」という。)を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該支給認定障害者等に対し、当該指定自立支援医療に要した費用について、自立支援医療費を支給する。

2 指定自立支援医療を受けようとする支給認定障害者等は、厚生労働省令で定めるところにより、指定自立支援医療機関に医療受給者証を提示して当該指定自立支援医療を受けるものとする。ただし、緊急の場合その他やむを得ない事由のある場合については、この限りでない。

3 自立支援医療費の額は、一月につき、第一号に掲げる額(当該指定自立支援医療に食事療養(健康保険法第六十三条第二項第一号に規定する食事療養をいう。以下この項において同じ。)が含まれるときは、当該額及び第二号に掲げる額の合算額、当該指定自立支援医療に生活療養(同条第二項第二号に規定する生活療養をいう。以下この項において同じ。)が含まれるときは、当該額及び第三号に掲げる額の合算額)とする。

一 同一の月に受けた指定自立支援医療(食事療養及び生活療養を除く。)につき健康保険の療養に要する費用の額の算定方法の例により算定した額から、当該支給認定障害者等の家計の負担能力、障害の状態その他の事情をしん酌して政令で定める額(当該政令で定める額が当該算定した額の百分の十に相当する額を超えるときは、当該相当する額)を控除して得た額

二 当該指定自立支援医療(食事療養に限る。)につき健康保険の療養に要する費用の額の算定方法の例により算定した額から、健康保険法第八十五条第二項に規定する食事療養標準負担額、支給認定障害者等の所得の状況その他の事情を勘案して厚生労働大臣が定める額を控除した額

三 当該指定自立支援医療(生活療養に限る。)につき健康保険の療養に要する費用の額の算定方法の例により算定した額から、健康保険法第八十五条の二第二項に規定する生活療養標準負担額、支給認定障害者等の所得の状況その他の事情を勘案して厚生労働大臣が定める額を控除した額

4 前項に規定する療養に要する費用の額の算定方法の例によることができないとき、及びこれによることを適当としないときの自立支援医療に要する費用の額の算定方法は、厚生労働大臣の定めるところによる。

5 支給認定に係る障害者等が指定自立支援医療機関から指定自立支援医療を受けたときは、市町村等は、当該支給認定障害者等が当該指定自立支援医療機関に支払うべき当該指定自立支援医療に要した費用について、自立支援医療費として当該支給認定障害者等に支給すべき額の限度において、当該支給認定障害者等に代わり、当該指定自立支援医療機関に支払うことができる。

6 前項の規定による支払があったときは、支給認定障害者等に対し自立支援医療費の支給があったものとみなす。

(指定自立支援医療機関の指定)

〇第五十九条 第五十四条第二項の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、病院若しくは診療所(これらに準ずるものとして政令で定めるものを含む。以下同じ。)又は薬局の開設者の申請により、同条第一項の厚生労働省令で定める自立支援医療の種類ごとに行う。

2 都道府県知事は、前項の申請があった場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、指定自立支援医療機関の指定をしないことができる。

一 当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局が、健康保険法第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関若しくは保険薬局又は厚生労働省令で定める事業所若しくは施設でないとき。

二 当該申請に係る病院若しくは診療所若しくは薬局又は申請者が、自立支援医療費の支給に関し診療又は調剤の内容の適切さを欠くおそれがあるとして重ねて第六十三条の規定による指導又は第六十七条第一項の規定による勧告を受けたものであるとき。

三 申請者が、第六十七条第三項の規定による命令に従わないものであるとき。

四 前三号のほか、当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局が、指定自立支援医療機関として著しく不適当と認めるものであるとき。

3 第三十六条第三項(第一号から第三号まで及び第七号を除く。)の規定は、指定自立支援医療機関の指定について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(指定の更新)

〇第六十条 第五十四条第二項の指定は、六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

2 健康保険法第六十八条第二項の規定は、前項の指定の更新について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(指定自立支援医療機関の責務)

〇第六十一条 指定自立支援医療機関は、厚生労働省令で定めるところにより、良質かつ適切な自立支援医療を行わなければならない。

(診療方針)

〇第六十二条 指定自立支援医療機関の診療方針は、健康保険の診療方針の例による。

2 前項に規定する診療方針によることができないとき、及びこれによることを適当としないときの診療方針は、厚生労働大臣が定めるところによる。

(都道府県知事の指導)

〇第六十三条 指定自立支援医療機関は、自立支援医療の実施に関し、都道府県知事の指導を受けなければならない。

(変更の届出)

〇第六十四条 指定自立支援医療機関は、当該指定に係る医療機関の名称及び所在地その他厚生労働省令で定める事項に変更があったときは、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

(指定の辞退)

〇第六十五条 指定自立支援医療機関は、一月以上の予告期間を設けて、その指定を辞退することができる。

(報告等)

〇第六十六条 都道府県知事は、自立支援医療の実施に関して必要があると認めるときは、指定自立支援医療機関若しくは指定自立支援医療機関の開設者若しくは管理者、医師、薬剤師その他の従業者であった者(以下この項において「開設者であった者等」という。)に対し報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ、指定自立支援医療機関の開設者若しくは管理者、医師、薬剤師その他の従業者(開設者であった者等を含む。)に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは指定自立支援医療機関について設備若しくは診療録、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 第九条第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について準用する。

3 指定自立支援医療機関が、正当な理由がなく、第一項の規定による報告若しくは提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したときは、都道府県知事は、当該指定自立支援医療機関に対する市町村等の自立支援医療費の支払を一時差し止めることを指示し、又は差し止めることができる。

(勧告、命令等)

〇第六十七条 都道府県知事は、指定自立支援医療機関が、第六十一条又は第六十二条の規定に従って良質かつ適切な自立支援医療を行っていないと認めるときは、当該指定自立支援医療機関の開設者に対し、期限を定めて、第六十一条又は第六十二条の規定を遵守すべきことを勧告することができる。

2 都道府県知事は、前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた指定自立支援医療機関の開設者が、同項の期限内にこれに従わなかったときは、その旨を公表することができる。

3 都道府県知事は、第一項の規定による勧告を受けた指定自立支援医療機関の開設者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該指定自立支援医療機関の開設者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

4 都道府県知事は、前項の規定による命令をしたときは、その旨を公示しなければならない。

5 市町村は、指定自立支援医療を行った指定自立支援医療機関の開設者について、第六十一条又は第六十二条の規定に従って良質かつ適切な自立支援医療を行っていないと認めるときは、その旨を当該指定に係る医療機関の所在地の都道府県知事に通知しなければならない。

(指定の取消し等)

〇第六十八条 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定自立支援医療機関に係る第五十四条第二項の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。

一 指定自立支援医療機関が、第五十九条第二項各号のいずれかに該当するに至ったとき。

二 指定自立支援医療機関が、第五十九条第三項の規定により準用する第三十六条第三項第四号から第五号の二まで、第十二号又は第十三号のいずれかに該当するに至ったとき。

三 指定自立支援医療機関が、第六十一条又は第六十二条の規定に違反したとき。

四 自立支援医療費の請求に関し不正があったとき。

五 指定自立支援医療機関が、第六十六条第一項の規定により報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は虚偽の報告をしたとき。

六 指定自立支援医療機関の開設者又は従業者が、第六十六条第一項の規定により出頭を求められてこれに応ぜず、同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。ただし、当該指定自立支援医療機関の従業者がその行為をした場合において、その行為を防止するため、当該指定自立支援医療機関の開設者が相当の注意及び監督を尽くしたときを除く。

2 第五十条第一項第八号から第十二号まで及び第二項の規定は、前項の指定自立支援医療機関の指定の取消し又は効力の停止について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(公示)

〇第六十九条 都道府県知事は、次に掲げる場合には、その旨を公示しなければならない。

一 第五十四条第二項の指定自立支援医療機関の指定をしたとき。

二 第六十四条の規定による届出(同条の厚生労働省令で定める事項の変更に係るものを除く。)があったとき。

三 第六十五条の規定による指定自立支援医療機関の指定の辞退があったとき。

四 前条の規定により指定自立支援医療機関の指定を取り消したとき。

(療養介護医療費の支給)

〇第七十条 市町村は、介護給付費(療養介護に係るものに限る。)に係る支給決定を受けた障害者が、支給決定の有効期間内において、指定障害福祉サービス事業者等から当該指定に係る療養介護医療を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該支給決定に係る障害者に対し、当該療養介護医療に要した費用について、療養介護医療費を支給する。

2 第五十八条第三項から第六項までの規定は、療養介護医療費について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(基準該当療養介護医療費の支給)

〇第七十一条 市町村は、特例介護給付費(療養介護に係るものに限る。)に係る支給決定を受けた障害者が、基準該当事業所又は基準該当施設から当該療養介護医療(以下「基準該当療養介護医療」という。)を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該支給決定に係る障害者に対し、当該基準該当療養介護医療に要した費用について、基準該当療養介護医療費を支給する。

2 第五十八条第三項及び第四項の規定は、基準該当療養介護医療費について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(準用)

〇第七十二条 第六十一条及び第六十二条の規定は、療養介護医療を行う指定障害福祉サービス事業者等又は基準該当療養介護医療を行う基準該当事業所若しくは基準該当施設について準用する。

(自立支援医療費等の審査及び支払)

〇第七十三条 都道府県知事は、指定自立支援医療機関、療養介護医療を行う指定障害福祉サービス事業者等又は基準該当療養介護医療を行う基準該当事業所若しくは基準該当施設(以下この条において「公費負担医療機関」という。)の診療内容並びに自立支援医療費、療養介護医療費及び基準該当療養介護医療費(以下この条及び第七十五条において「自立支援医療費等」という。)の請求を随時審査し、かつ、公費負担医療機関が第五十八条第五項(第七十条第二項において準用する場合を含む。)の規定によって請求することができる自立支援医療費等の額を決定することができる。

2 公費負担医療機関は、都道府県知事が行う前項の決定に従わなければならない。

3 都道府県知事は、第一項の規定により公費負担医療機関が請求することができる自立支援医療費等の額を決定するに当たっては、社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)に定める審査委員会、国民健康保険法に定める国民健康保険診療報酬審査委員会その他政令で定める医療に関する審査機関の意見を聴かなければならない。

4 市町村等は、公費負担医療機関に対する自立支援医療費等の支払に関する事務を社会保険診療報酬支払基金、連合会その他厚生労働省令で定める者に委託することができる。

5 前各項に定めるもののほか、自立支援医療費等の請求に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

6 第一項の規定による自立支援医療費等の額の決定については、審査請求をすることができない。

(都道府県による援助等)

〇第七十四条 市町村は、支給認定又は自立支援医療費を支給しない旨の認定を行うに当たって必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、身体障害者更生相談所その他厚生労働省令で定める機関の意見を聴くことができる。

2 都道府県は、市町村の求めに応じ、市町村が行うこの節の規定による業務に関し、その設置する身体障害者更生相談所その他厚生労働省令で定める機関による技術的事項についての協力その他市町村に対する必要な援助を行うものとする。

(政令への委任)

〇第七十五条 この節に定めるもののほか、支給認定、医療受給者証、支給認定の変更の認定及び支給認定の取消しその他自立支援医療費等に関し必要な事項は、政令で定める。

◎第五節 補装具費の支給

〇第七十六条 市町村は、障害者又は障害児の保護者から申請があった場合において、当該申請に係る障害者等の障害の状態からみて、当該障害者等が補装具の購入、借受け又は修理(以下この条及び次条において「購入等」という。)を必要とする者であると認めるとき(補装具の借受けにあっては、補装具の借受けによることが適当である場合として厚生労働省令で定める場合に限る。)は、当該障害者又は障害児の保護者(以下この条において「補装具費支給対象障害者等」という。)に対し、当該補装具の購入等に要した費用について、補装具費を支給する。ただし、当該申請に係る障害者等又はその属する世帯の他の世帯員のうち政令で定める者の所得が政令で定める基準以上であるときは、この限りでない。

2 補装具費の額は、一月につき、同一の月に購入等をした補装具について、補装具の購入等に通常要する費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該補装具の購入等に要した費用の額を超えるときは、当該現に補装具の購入等に要した費用の額。以下この項において「基準額」という。)を合計した額から、当該補装具費支給対象障害者等の家計の負担能力その他の事情をしん酌して政令で定める額(当該政令で定める額が基準額を合計した額の百分の十に相当する額を超えるときは、当該相当する額)を控除して得た額とする。

3 市町村は、補装具費の支給に当たって必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、身体障害者更生相談所その他厚生労働省令で定める機関の意見を聴くことができる。

4 第十九条第二項から第五項までの規定は、補装具費の支給に係る市町村の認定について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

5 厚生労働大臣は、第二項の規定により厚生労働大臣の定める基準を適正なものとするため、必要な調査を行うことができる。

6 前各項に定めるもののほか、補装具費の支給に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

◎第六節 高額障害福祉サービス等給付費の支給

〇第七十六条の二 市町村は、次に掲げる者が受けた障害福祉サービス及び介護保険法第二十四条第二項に規定する介護給付等対象サービスのうち政令で定めるもの並びに補装具の購入等に要した費用の合計額(それぞれ厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に要した費用の額を超えるときは、当該現に要した額)の合計額を限度とする。)から当該費用につき支給された介護給付費等及び同法第二十条に規定する介護給付等のうち政令で定めるもの並びに補装具費の合計額を控除して得た額が、著しく高額であるときは、当該者に対し、高額障害福祉サービス等給付費を支給する。

一 支給決定障害者等

二 六十五歳に達する前に長期間にわたり障害福祉サービス(介護保険法第二十四条第二項に規定する介護給付等対象サービスに相当するものとして政令で定めるものに限る。)に係る支給決定を受けていた障害者であって、同項に規定する介護給付等対象サービス(障害福祉サービスに相当するものとして政令で定めるものに限る。)を受けているもの(支給決定を受けていない者に限る。)のうち、当該障害者の所得の状況及び障害の程度その他の事情を勘案して政令で定めるもの

2 前項に定めるもののほか、高額障害福祉サービス等給付費の支給要件、支給額その他高額障害福祉サービス等給付費の支給に関し必要な事項は、障害福祉サービス及び補装具の購入等に要する費用の負担の家計に与える影響を考慮して、政令で定める。

◎第七節 情報公表対象サービス等の利用に資する情報の報告及び公表

〇第七十六条の三 指定障害福祉サービス事業者、指定一般相談支援事業者及び指定特定相談支援事業者並びに指定障害者支援施設等の設置者(以下この条において「対象事業者」という。)は、指定障害福祉サービス等、指定地域相談支援又は指定計画相談支援(以下この条において「情報公表対象サービス等」という。)の提供を開始しようとするとき、その他厚生労働省令で定めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、情報公表対象サービス等情報(その提供する情報公表対象サービス等の内容及び情報公表対象サービス等を提供する事業者又は施設の運営状況に関する情報であって、情報公表対象サービス等を利用し、又は利用しようとする障害者等が適切かつ円滑に当該情報公表対象サービス等を利用する機会を確保するために公表されることが適当なものとして厚生労働省令で定めるものをいう。第八項において同じ。)を、当該情報公表対象サービス等を提供する事業所又は施設の所在地を管轄する都道府県知事に報告しなければならない。

2 都道府県知事は、前項の規定による報告を受けた後、厚生労働省令で定めるところにより、当該報告の内容を公表しなければならない。

3 都道府県知事は、前項の規定による公表を行うため必要があると認めるときは、第一項の規定による報告が真正であることを確認するのに必要な限度において、当該報告をした対象事業者に対し、当該報告の内容について、調査を行うことができる。

4 都道府県知事は、対象事業者が第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は前項の規定による調査を受けず、若しくは調査を妨げたときは、期間を定めて、当該対象事業者に対し、その報告を行い、若しくはその報告の内容を是正し、又はその調査を受けることを命ずることができる。

5 都道府県知事は、指定特定相談支援事業者に対して前項の規定による処分をしたときは、遅滞なく、その旨をその指定をした市町村長に通知しなければならない。

6 都道府県知事は、指定障害福祉サービス事業者若しくは指定一般相談支援事業者又は指定障害者支援施設の設置者が第四項の規定による命令に従わないときは、当該指定障害福祉サービス事業者、指定一般相談支援事業者又は指定障害者支援施設の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。

7 都道府県知事は、指定特定相談支援事業者が第四項の規定による命令に従わない場合において、当該指定特定相談支援事業者の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することが適当であると認めるときは、理由を付して、その旨をその指定をした市町村長に通知しなければならない。

8 都道府県知事は、情報公表対象サービス等を利用し、又は利用しようとする障害者等が適切かつ円滑に当該情報公表対象サービス等を利用する機会の確保に資するため、情報公表対象サービス等の質及び情報公表対象サービス等に従事する従業者に関する情報(情報公表対象サービス等情報に該当するものを除く。)であって厚生労働省令で定めるものの提供を希望する対象事業者から提供を受けた当該情報について、公表を行うよう配慮するものとする。

◎第三章 地域生活支援事業

(市町村の地域生活支援事業)

〇第七十七条 市町村は、厚生労働省令で定めるところにより、地域生活支援事業として、次に掲げる事業を行うものとする。

一 障害者等の自立した日常生活及び社会生活に関する理解を深めるための研修及び啓発を行う事業

二 障害者等、障害者等の家族、地域住民等により自発的に行われる障害者等が自立した日常生活及び社会生活を営むことができるようにするための活動に対する支援を行う事業

三 障害者等が障害福祉サービスその他のサービスを利用しつつ、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、地域の障害者等の福祉に関する各般の問題につき、障害者等、障害児の保護者又は障害者等の介護を行う者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言その他の厚生労働省令で定める便宜を供与するとともに、障害者等に対する虐待の防止及びその早期発見のための関係機関との連絡調整その他の障害者等の権利の擁護のために必要な援助を行う事業(次号に掲げるものを除く。)

四 障害福祉サービスの利用の観点から成年後見制度を利用することが有用であると認められる障害者で成年後見制度の利用に要する費用について補助を受けなければ成年後見制度の利用が困難であると認められるものにつき、当該費用のうち厚生労働省令で定める費用を支給する事業

五 障害者に係る民法(明治二十九年法律第八十九号)に規定する後見、保佐及び補助の業務を適正に行うことができる人材の育成及び活用を図るための研修を行う事業

六 聴覚、言語機能、音声機能その他の障害のため意思疎通を図ることに支障がある障害者等その他の日常生活を営むのに支障がある障害者等につき、意思疎通支援(手話その他厚生労働省令で定める方法により当該障害者等とその他の者の意思疎通を支援することをいう。以下同じ。)を行う者の派遣、日常生活上の便宜を図るための用具であって厚生労働大臣が定めるものの給付又は貸与その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する事業

七 意思疎通支援を行う者を養成する事業

八 移動支援事業

九 障害者等につき、地域活動支援センターその他の厚生労働省令で定める施設に通わせ、創作的活動又は生産活動の機会の提供、社会との交流の促進その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する事業

2 都道府県は、市町村の地域生活支援事業の実施体制の整備の状況その他の地域の実情を勘案して、関係市町村の意見を聴いて、当該市町村に代わって前項各号に掲げる事業の一部を行うことができる。

3 市町村は、第一項各号に掲げる事業のほか、現に住居を求めている障害者につき低額な料金で福祉ホームその他の施設において当該施設の居室その他の設備を利用させ、日常生活に必要な便宜を供与する事業その他の障害者等が自立した日常生活又は社会生活を営むために必要な事業を行うことができる。

(基幹相談支援センター)

〇第七十七条の二 基幹相談支援センターは、地域における相談支援の中核的な役割を担う機関として、前条第一項第三号及び第四号に掲げる事業並びに身体障害者福祉法第九条第五項第二号及び第三号、知的障害者福祉法第九条第五項第二号及び第三号並びに精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第四十九条第一項に規定する業務を総合的に行うことを目的とする施設とする。

2 市町村は、基幹相談支援センターを設置することができる。

3 市町村は、一般相談支援事業を行う者その他の厚生労働省令で定める者に対し、第一項の事業及び業務の実施を委託することができる。

4 前項の委託を受けた者は、第一項の事業及び業務を実施するため、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を市町村長に届け出て、基幹相談支援センターを設置することができる。

5 基幹相談支援センターを設置する者は、第一項の事業及び業務の効果的な実施のために、指定障害福祉サービス事業者等、医療機関、民生委員法(昭和二十三年法律第百九十八号)に定める民生委員、身体障害者福祉法第十二条の三第一項又は第二項の規定により委託を受けた身体障害者相談員、知的障害者福祉法第十五条の二第一項又は第二項の規定により委託を受けた知的障害者相談員、意思疎通支援を行う者を養成し、又は派遣する事業の関係者その他の関係者との連携に努めなければならない。

6 第三項の規定により委託を受けて第一項の事業及び業務を実施するため基幹相談支援センターを設置する者(その者が法人である場合にあっては、その役員)若しくはその職員又はこれらの職にあった者は、正当な理由なしに、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

(都道府県の地域生活支援事業)

〇第七十八条 都道府県は、厚生労働省令で定めるところにより、地域生活支援事業として、第七十七条第一項第三号、第六号及び第七号に掲げる事業のうち、特に専門性の高い相談支援に係る事業及び特に専門性の高い意思疎通支援を行う者を養成し、又は派遣する事業、意思疎通支援を行う者の派遣に係る市町村相互間の連絡調整その他の広域的な対応が必要な事業として厚生労働省令で定める事業を行うものとする。

2 都道府県は、前項に定めるもののほか、障害福祉サービス又は相談支援の質の向上のために障害福祉サービス若しくは相談支援を提供する者又はこれらの者に対し必要な指導を行う者を育成する事業その他障害者等が自立した日常生活又は社会生活を営むために必要な事業を行うことができる。

◎第四章 事業及び施設

(事業の開始等)

〇第七十九条 都道府県は、次に掲げる事業を行うことができる。

一 障害福祉サービス事業

二 一般相談支援事業及び特定相談支援事業

三 移動支援事業

四 地域活動支援センターを経営する事業

五 福祉ホームを経営する事業

2 国及び都道府県以外の者は、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、前項各号に掲げる事業を行うことができる。

3 前項の規定による届出をした者は、厚生労働省令で定める事項に変更が生じたときは、変更の日から一月以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

4 国及び都道府県以外の者は、第一項各号に掲げる事業を廃止し、又は休止しようとするときは、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。

(障害福祉サービス事業、地域活動支援センター及び福祉ホームの基準)

〇第八十条 都道府県は、障害福祉サービス事業(施設を必要とするものに限る。以下この条及び第八十二条第二項において同じ。)、地域活動支援センター及び福祉ホームの設備及び運営について、条例で基準を定めなければならない。

2 都道府県が前項の条例を定めるに当たっては、第一号から第三号までに掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、第四号に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準を標準として定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。

一 障害福祉サービス事業に従事する従業者及びその員数並びに地域活動支援センター及び福祉ホームに配置する従業者及びその員数

二 障害福祉サービス事業に係る居室及び病室の床面積並びに福祉ホームに係る居室の床面積

三 障害福祉サービス事業の運営に関する事項であって、障害者の適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの並びに地域活動支援センター及び福祉ホームの運営に関する事項であって、障害者等の安全の確保及び秘密の保持に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの

四 障害福祉サービス事業、地域活動支援センター及び福祉ホームに係る利用定員

3 第一項の障害福祉サービス事業を行う者並びに地域活動支援センター及び福祉ホームの設置者は、同項の基準を遵守しなければならない。

(報告の徴収等)

〇第八十一条 都道府県知事は、障害者等の福祉のために必要があると認めるときは、障害福祉サービス事業、一般相談支援事業、特定相談支援事業若しくは移動支援事業を行う者若しくは地域活動支援センター若しくは福祉ホームの設置者に対して、報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくはその事業所若しくは施設に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 第九条第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について準用する。

(事業の停止等)

〇第八十二条 都道府県知事は、障害福祉サービス事業、一般相談支援事業、特定相談支援事業又は移動支援事業を行う者が、この章の規定若しくは当該規定に基づく命令若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、その事業に関し不当に営利を図り、若しくはその事業に係る者の処遇につき不当な行為をしたとき、又は身体障害者福祉法第十八条の二、知的障害者福祉法第二十一条若しくは児童福祉法第二十一条の七の規定に違反したときは、その事業を行う者に対して、その事業の制限又は停止を命ずることができる。

2 都道府県知事は、障害福祉サービス事業を行う者又は地域活動支援センター若しくは福祉ホームの設置者が、この章の規定若しくは当該規定に基づく命令若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、当該障害福祉サービス事業、地域活動支援センター若しくは福祉ホームが第八十条第一項の基準に適合しなくなったとき、又は身体障害者福祉法第十八条の二、知的障害者福祉法第二十一条若しくは児童福祉法第二十一条の七の規定に違反したときは、その事業を行う者又はその設置者に対して、その施設の設備若しくは運営の改善又はその事業の停止若しくは廃止を命ずることができる。

(施設の設置等)

〇第八十三条 国は、障害者支援施設を設置しなければならない。

2 都道府県は、障害者支援施設を設置することができる。

3 市町村は、あらかじめ厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、障害者支援施設を設置することができる。

4 国、都道府県及び市町村以外の者は、社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)の定めるところにより、障害者支援施設を設置することができる。

5 前各項に定めるもののほか、障害者支援施設の設置、廃止又は休止に関し必要な事項は、政令で定める。

(施設の基準)

〇第八十四条 都道府県は、障害者支援施設の設備及び運営について、条例で基準を定めなければならない。

2 都道府県が前項の条例を定めるに当たっては、第一号から第三号までに掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、第四号に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準を標準として定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。

一 障害者支援施設に配置する従業者及びその員数

二 障害者支援施設に係る居室の床面積

三 障害者支援施設の運営に関する事項であって、障害者の適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの

四 障害者支援施設に係る利用定員

3 国、都道府県及び市町村以外の者が設置する障害者支援施設については、第一項の基準を社会福祉法第六十五条第一項の基準とみなして、同法第六十二条第四項、第六十五条第三項及び第七十一条の規定を適用する。

(報告の徴収等)

〇第八十五条 都道府県知事は、市町村が設置した障害者支援施設の運営を適切にさせるため、必要があると認めるときは、当該施設の長に対して、必要と認める事項の報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくはその施設に立ち入り、設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 第九条第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について準用する。

(事業の停止等)

〇第八十六条 都道府県知事は、市町村が設置した障害者支援施設について、その設備又は運営が第八十四条第一項の基準に適合しなくなったと認め、又は法令の規定に違反すると認めるときは、その事業の停止又は廃止を命ずることができる。

2 都道府県知事は、前項の規定による処分をするには、文書をもって、その理由を示さなければならない。

◎第五章 障害福祉計画

(基本指針)

〇第八十七条 厚生労働大臣は、障害福祉サービス及び相談支援並びに市町村及び都道府県の地域生活支援事業の提供体制を整備し、自立支援給付及び地域生活支援事業の円滑な実施を確保するための基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めるものとする。

2 基本指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

一 障害福祉サービス及び相談支援の提供体制の確保に関する基本的事項

二 障害福祉サービス、相談支援並びに市町村及び都道府県の地域生活支援事業の提供体制の確保に係る目標に関する事項

三 次条第一項に規定する市町村障害福祉計画及び第八十九条第一項に規定する都道府県障害福祉計画の作成に関する事項

四 その他自立支援給付及び地域生活支援事業の円滑な実施を確保するために必要な事   

3 基本指針は、児童福祉法第三十三条の十九第一項に規定する基本指針と一体のものとして作成することができる。

4 厚生労働大臣は、基本指針の案を作成し、又は基本指針を変更しようとするときは、あらかじめ、障害者等及びその家族その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。

5 厚生労働大臣は、障害者等の生活の実態、障害者等を取り巻く環境の変化その他の事情を勘案して必要があると認めるときは、速やかに基本指針を変更するものとする。

6 厚生労働大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

(市町村障害福祉計画)

〇第八十八条 市町村は、基本指針に即して、障害福祉サービスの提供体制の確保その他この法律に基づく業務の円滑な実施に関する計画(以下「市町村障害福祉計画」という。)を定めるものとする。

2 市町村障害福祉計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

一 障害福祉サービス、相談支援及び地域生活支援事業の提供体制の確保に係る目標に関する事項

二 各年度における指定障害福祉サービス、指定地域相談支援又は指定計画相談支援の種類ごとの必要な量の見込み

三 地域生活支援事業の種類ごとの実施に関する事項

3 市町村障害福祉計画においては、前項各号に掲げるもののほか、次に掲げる事項について定めるよう努めるものとする。

一 前項第二号の指定障害福祉サービス、指定地域相談支援又は指定計画相談支援の種類ごとの必要な見込量の確保のための方策

二 前項第二号の指定障害福祉サービス、指定地域相談支援又は指定計画相談支援及び同項第三号の地域生活支援事業の提供体制の確保に係る医療機関、教育機関、公共職業安定所その他の職業リハビリテーションの措置を実施する機関その他の関係機関との連携に関する事項

4 市町村障害福祉計画は、当該市町村の区域における障害者等の数及びその障害の状況を勘案して作成されなければならない。

5 市町村は、当該市町村の区域における障害者等の心身の状況、その置かれている環境その他の事情を正確に把握した上で、これらの事情を勘案して、市町村障害福祉計画を作成するよう努めるものとする。

6 市町村障害福祉計画は、児童福祉法第三十三条の二十第一項に規定する市町村障害児福祉計画と一体のものとして作成することができる。

7 市町村障害福祉計画は、障害者基本法第十一条第三項に規定する市町村障害者計画、社会福祉法第百七条第一項に規定する市町村地域福祉計画その他の法律の規定による計画であって障害者等の福祉に関する事項を定めるものと調和が保たれたものでなければならない。

8 市町村は、市町村障害福祉計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

9 市町村は、第八十九条の三第一項に規定する協議会(以下この項及び第八十九条第七項において「協議会」という。)を設置したときは、市町村障害福祉計画を定め、又は変更しようとする場合において、あらかじめ、協議会の意見を聴くよう努めなければならない。

10 障害者基本法第三十六条第四項の合議制の機関を設置する市町村は、市町村障害福祉計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、当該機関の意見を聴かなければならない。

11 市町村は、市町村障害福祉計画を定め、又は変更しようとするときは、第二項に規定する事項について、あらかじめ、都道府県の意見を聴かなければならない。

12 市町村は、市町村障害福祉計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを都道府県知事に提出しなければならない。

〇第八十八条の二 市町村は、定期的に、前条第二項各号に掲げる事項(市町村障害福祉計画に同条第三項各号に掲げる事項を定める場合にあっては、当該各号に掲げる事項を含む。)について、調査、分析及び評価を行い、必要があると認めるときは、当該市町村障害福祉計画を変更することその他の必要な措置を講ずるものとする。

(都道府県障害福祉計画)

〇第八十九条 都道府県は、基本指針に即して、市町村障害福祉計画の達成に資するため、各市町村を通ずる広域的な見地から、障害福祉サービスの提供体制の確保その他この法律に基づく業務の円滑な実施に関する計画(以下「都道府県障害福祉計画」という。)を定めるものとする。

2 都道府県障害福祉計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

一 障害福祉サービス、相談支援及び地域生活支援事業の提供体制の確保に係る目標に関する事項

二 当該都道府県が定める区域ごとに当該区域における各年度の指定障害福祉サービス、指定地域相談支援又は指定計画相談支援の種類ごとの必要な量の見込み

三 各年度の指定障害者支援施設の必要入所定員総数

四 地域生活支援事業の種類ごとの実施に関する事項

3 都道府県障害福祉計画においては、前項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項について定めるよう努めるものとする。

一 前項第二号の区域ごとの指定障害福祉サービス又は指定地域相談支援の種類ごとの必要な見込量の確保のための方策

二 前項第二号の区域ごとの指定障害福祉サービス、指定地域相談支援又は指定計画相談支援に従事する者の確保又は資質の向上のために講ずる措置に関する事項

三 指定障害者支援施設の施設障害福祉サービスの質の向上のために講ずる措置に関する事項

四 前項第二号の区域ごとの指定障害福祉サービス又は指定地域相談支援及び同項第四号の地域生活支援事業の提供体制の確保に係る医療機関、教育機関、公共職業安定所その他の職業リハビリテーションの措置を実施する機関その他の関係機関との連携に関する事項

4 都道府県障害福祉計画は、児童福祉法第三十三条の二十二第一項に規定する都道府県障害児福祉計画と一体のものとして作成することができる。

5 都道府県障害福祉計画は、障害者基本法第十一条第二項に規定する都道府県障害者計画、社会福祉法第百八条第一項に規定する都道府県地域福祉支援計画その他の法律の規定による計画であって障害者等の福祉に関する事項を定めるものと調和が保たれたものでなければならない。

6 都道府県障害福祉計画は、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の四第一項に規定する医療計画と相まって、精神科病院に入院している精神障害者の退院の促進に資するものでなければならない。

7 都道府県は、協議会を設置したときは、都道府県障害福祉計画を定め、又は変更しようとする場合において、あらかじめ、協議会の意見を聴くよう努めなければならない。

8 都道府県は、都道府県障害福祉計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、障害者基本法第三十六条第一項の合議制の機関の意見を聴かなければならない。

9 都道府県は、都道府県障害福祉計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。

〇第八十九条の二 都道府県は、定期的に、前条第二項各号に掲げる事項(都道府県障害福祉計画に同条第三項各号に掲げる事項を定める場合にあっては、当該各号に掲げる事項を含む。)について、調査、分析及び評価を行い、必要があると認めるときは、当該都道府県障害福祉計画を変更することその他の必要な措置を講ずるものとする。

(協議会の設置)

〇第八十九条の三 地方公共団体は、単独で又は共同して、障害者等への支援の体制の整備を図るため、関係機関、関係団体並びに障害者等及びその家族並びに障害者等の福祉、医療、教育又は雇用に関連する職務に従事する者その他の関係者(次項において「関係機関等」という。)により構成される協議会を置くように努めなければならない。

2 前項の協議会は、関係機関等が相互の連絡を図ることにより、地域における障害者等への支援体制に関する課題について情報を共有し、関係機関等の連携の緊密化を図るとともに、地域の実情に応じた体制の整備について協議を行うものとする。

(都道府県知事の助言等)

〇第九十条 都道府県知事は、市町村に対し、市町村障害福祉計画の作成上の技術的事項について必要な助言をすることができる。

2 厚生労働大臣は、都道府県に対し、都道府県障害福祉計画の作成の手法その他都道府県障害福祉計画の作成上の重要な技術的事項について必要な助言をすることができる。

(国の援助)

〇第九十一条 国は、市町村又は都道府県が、市町村障害福祉計画又は都道府県障害福祉計画に定められた事業を実施しようとするときは、当該事業が円滑に実施されるように必要な助言その他の援助の実施に努めるものとする。

◎第六章 費用

(市町村の支弁)

〇第九十二条 次に掲げる費用は、市町村の支弁とする。

一 介護給付費等、特定障害者特別給付費及び特例特定障害者特別給付費(以下「障害福祉サービス費等」という。)の支給に要する費用

二 地域相談支援給付費、特例地域相談支援給付費、計画相談支援給付費及び特例計画相談支援給付費(第九十四条第一項において「相談支援給付費等」という。)の支給に要する費用

三 自立支援医療費(第八条第一項の政令で定める医療に係るものを除く。)、療養介護医療費及び基準該当療養介護医療費の支給に要する費用

四 補装具費の支給に要する費用

五 高額障害福祉サービス等給付費の支給に要する費用

六 市町村が行う地域生活支援事業に要する費用

(都道府県の支弁)

◎第九十三条 次に掲げる費用は、都道府県の支弁とする。

一 自立支援医療費(第八条第一項の政令で定める医療に係るものに限る。)の支給に要する費用

二 都道府県が行う地域生活支援事業に要する費用

(都道府県の負担及び補助)

〇第九十四条 都道府県は、政令で定めるところにより、第九十二条の規定により市町村が支弁する費用について、次に掲げるものを負担する。

一 第九十二条第一号、第二号及び第五号に掲げる費用のうち、国及び都道府県が負担すべきものとして当該市町村における障害福祉サービス費等及び高額障害福祉サービス等給付費の支給に係る障害者等の障害支援区分ごとの人数、相談支援給付費等の支給に係る障害者等の人数その他の事情を勘案して政令で定めるところにより算定した額(以下「障害福祉サービス費等負担対象額」という。)の百分の二十五

二 第九十二条第三号及び第四号に掲げる費用のうち、その百分の二十五

2 都道府県は、当該都道府県の予算の範囲内において、政令で定めるところにより、第九十二条の規定により市町村が支弁する費用のうち、同条第六号に掲げる費用の百分の二十五以内を補助することができる。

(国の負担及び補助)

〇第九十五条 国は、政令で定めるところにより、次に掲げるものを負担する。

一 第九十二条の規定により市町村が支弁する費用のうち、障害福祉サービス費等負担対象額の百分の五十

二 第九十二条の規定により市町村が支弁する費用のうち、同条第三号及び第四号に掲げる費用の百分の五十

三 第九十三条の規定により都道府県が支弁する費用のうち、同条第一号に掲げる費用の百分の五十

2 国は、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、次に掲げるものを補助することができる。

一 第十九条から第二十二条まで、第二十四条及び第二十五条の規定により市町村が行う支給決定に係る事務の処理に要する費用(地方自治法第二百五十二条の十四第一項の規定により市町村が審査判定業務を都道府県審査会に委託している場合にあっては、当該委託に係る費用を含む。)並びに第五十一条の五から第五十一条の七まで、第五十一条の九及び第五十一条の十の規定により市町村が行う地域相談支援給付決定に係る事務の百分の五十以内

二 第九十二条及び第九十三条の規定により市町村及び都道府県が支弁する費用のうち、第九十二条第六号及び第九十三条第二号に掲げる費用の百分の五十以内

(準用規定)

〇第九十六条 社会福祉法第五十八条第二項から第四項までの規定は、国有財産特別措置法(昭和二十七年法律第二百十九号)第二条第二項第三号の規定又は同法第三条第一項第四号及び第二項の規定により普通財産の譲渡又は貸付けを受けた社会福祉法人に準用する。

◎第七章 国民健康保険団体連合会の障害者総合支援法関係業務

(連合会の業務)

〇第九十六条の二 連合会は、国民健康保険法の規定による業務のほか、第二十九条第七項(第三十四条第二項において準用する場合を含む。)、第五十一条の十四第七項及び第五十一条の十七第六項の規定により市町村から委託を受けて行う介護給付費、訓練等給付費、特定障害者特別給付費、地域相談支援給付費及び計画相談支援給付費の審査及び支払に関する業務を行う。

(議決権の特例)

〇第九十六条の三 連合会が前条の規定により行う業務(次条において「障害者総合支援法関係業務」という。)については、国民健康保険法第八十六条において準用する同法第二十九条の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところにより、規約をもって議決権に関する特段の定めをすることができる。

(区分経理)

〇第九十六条の四 連合会は、障害者総合支援法関係業務に係る経理については、その他の経理と区分して整理しなければならない。

◎第八章 審査請求

(審査請求)

〇第九十七条 市町村の介護給付費等又は地域相談支援給付費等に係る処分に不服がある障害者又は障害児の保護者は、都道府県知事に対して審査請求をすることができる。

2 前項の審査請求は、時効の完成猶予及び更新に関しては、裁判上の請求とみなす。

(不服審査会)

〇第九十八条 都道府県知事は、条例で定めるところにより、前条第一項の審査請求の事件を取り扱わせるため、障害者介護給付費等不服審査会(以下「不服審査会」という。)を置くことができる。

2 不服審査会の委員の定数は、政令で定める基準に従い、条例で定める員数とする。

3 委員は、人格が高潔であって、介護給付費等又は地域相談支援給付費等に関する処分の審理に関し公正かつ中立な判断をすることができ、かつ、障害者等の保健又は福祉に関する学識経験を有する者のうちから、都道府県知事が任命する。

(委員の任期)

〇第九十九条 委員の任期は、三年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 委員は、再任されることができる。

(会長)

〇第百条 不服審査会に、委員のうちから委員が選挙する会長一人を置く。

2 会長に事故があるときは、前項の規定に準じて選挙された者が、その職務を代行する。

(審査請求の期間及び方式)

〇第百一条 審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月以内に、文書又は口頭でしなければならない。ただし、正当な理由により、この期間内に審査請求をすることができなかったことを疎明したときは、この限りでない。

(市町村に対する通知)

〇第百二条 都道府県知事は、審査請求がされたときは、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十四条の規定により当該審査請求を却下する場合を除き、原処分をした市町村及びその他の利害関係人に通知しなければならない。

(審理のための処分)

〇第百三条 都道府県知事は、審理を行うため必要があると認めるときは、審査請求人若しくは関係人に対して報告若しくは意見を求め、その出頭を命じて審問し、又は医師その他都道府県知事の指定する者(次項において「医師等」という。)に診断その他の調査をさせることができる。

2 都道府県は、前項の規定により出頭した関係人又は診断その他の調査をした医師等に対し、政令で定めるところにより、旅費、日当及び宿泊料又は報酬を支給しなければならない。

(政令等への委任)

〇第百四条 この章及び行政不服審査法に定めるもののほか、審査請求の手続に関し必要な事項は政令で、不服審査会に関し必要な事項は当該不服審査会を設置した都道府県の条例で定める。

(審査請求と訴訟との関係)

〇第百五条 第九十七条第一項に規定する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができない。

◎第九章 雑則

(連合会に対する監督)

〇第百五条の二 連合会について国民健康保険法第百六条及び第百八条の規定を適用する場合において、これらの規定中「事業」とあるのは、「事業(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第九十六条の三に規定する障害者総合支援法関係業務を含む。)」とする。

(大都市等の特例)

〇第百六条 この法律中都道府県が処理することとされている事務に関する規定で政令で定めるものは、指定都市及び中核市並びに児童福祉法第五十九条の四第一項に規定する児童相談所設置市(以下「児童相談所設置市」という。)においては、政令で定めるところにより、指定都市若しくは中核市又は児童相談所設置市(以下「指定都市等」という。)が処理するものとする。この場合においては、この法律中都道府県に関する規定は、指定都市等に関する規定として指定都市等に適用があるものとする。

(権限の委任)

〇第百七条 この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。

2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。

(実施規定)

〇第百八条 この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。

◎第十章 罰則

〇第百九条 市町村審査会、都道府県審査会若しくは不服審査会の委員若しくは連合会の役員若しくは職員又はこれらの者であった者が、正当な理由なしに、職務上知り得た自立支援給付対象サービス等を行った者の業務上の秘密又は個人の秘密を漏らしたときは、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

2 第十一条の二第二項、第二十条第四項(第二十四条第三項、第五十一条の六第二項及び第五十一条の九第三項において準用する場合を含む。)又は第七十七条の二第六項の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

〇第百十条 第十一条第一項の規定による報告若しくは物件の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の物件の提出若しくは提示をし、又は同項の規定による当該職員の質問若しくは第十一条の二第一項の規定により委託を受けた指定事務受託法人の職員の第十一条第一項の規定による質問に対して、答弁せず、若しくは虚偽の答弁をした者は、三十万円以下の罰金に処する。

〇第百十一条 第四十八条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)、第五十一条の三第一項、第五十一条の二十七第一項若しくは第二項若しくは第五十一条の三十二第一項の規定による報告若しくは物件の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の物件の提出若しくは提示をし、又はこれらの規定による当該職員の質問に対して、答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくはこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、三十万円以下の罰金に処する。

〇第百十二条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の刑を科する。

〇第百十三条 正当な理由なしに、第百三条第一項の規定による処分に違反して、出頭せず、陳述をせず、報告をせず、若しくは虚偽の陳述若しくは報告をし、又は診断その他の調査をしなかった者は、三十万円以下の罰金に処する。ただし、不服審査会の行う審査の手続における請求人又は第百二条の規定により通知を受けた市町村その他の利害関係人は、この限りでない。

〇第百十四条 第十一条第二項の規定による報告若しくは物件の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の物件の提出若しくは提示をし、又は同項の規定による当該職員の質問若しくは第十一条の二第一項の規定により委託を受けた指定事務受託法人の職員の第十一条第二項の規定による質問に対して、答弁せず、若しくは虚偽の答弁をした者は、十万円以下の過料に処する。

〇第百十五条 市町村等は、条例で、正当な理由なしに、第九条第一項の規定による報告若しくは物件の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の物件の提出若しくは提示をし、又は同項の規定による当該職員の質問若しくは第十一条の二第一項の規定により委託を受けた指定事務受託法人の職員の第九条第一項の規定による質問に対して、答弁せず、若しくは虚偽の答弁をした者に対し十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。

2 市町村等は、条例で、正当な理由なしに、第十条第一項の規定による報告若しくは物件の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の物件の提出若しくは提示をし、又は同項の規定による当該職員の質問若しくは第十一条の二第一項の規定により委託を受けた指定事務受託法人の職員の第十条第一項の規定による質問に対して、答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者に対し十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。

3 市町村は、条例で、第二十四条第二項、第二十五条第二項、第五十一条の九第二項又は第五十一条の十第二項の規定による受給者証又は地域相談支援受給者証の提出又は返還を求められてこれに応じない者に対し十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。

 

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